北海道&東日本パスの長閑旅ふりかえり~明治以来の同名駅同士のお付き合い

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※訪問は2025年7月9日

下田駅といえば…

下田駅に到着

かつての下田町の中心駅で優等列車の停車もあった。現在も快速停車駅で2面3線のホームが現役だ

おそらく「下田駅」で最も有名なのは観光客でにぎわう伊豆急行の伊豆急下田だろう。だが、伊豆急下田駅の開業は戦後の1961年(昭和36)なのに対し、こちら青森県の下田駅は1891年(明治24)と70歳も年上だ。歴史は圧倒している。私鉄と国鉄の違いはあれど、伊豆急下田という駅名にならざるを得なかったのだ。ちなみに「伊豆急」が付く駅は伊豆急行では伊豆急下田のみである

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微妙に先輩のもうひとつの駅

ただ今年で135歳になる下田駅には、なんということか先輩の下田駅があった。和歌山線の下田駅(奈良県)である。今ではローカル線の路線となっている和歌山線だが、下田駅の歴史は古く、こちらも実は1891年の開業と同じ年齢。しかも開業日は青森県の下田駅が12月20日なのに対し、奈良県の下田駅は3月1日と9カ月先だった。駅名というのは、後からできた方が旧国名を入れたりするのが通例で「陸奥下田」となりそうなものだが、同じ年という理由なのかどうか、駅名は「下田」のまま今日に至っている。参考までにアイキャッチ写真の駅名標を見ていただくと隣駅は「陸奥市川」。これは想像に難くなく、総武本線の市川駅(千葉県)が先に開業していたからである。ただし陸奥市川の開業は1944年と、下田駅に比べるとかなり遅い

このような経緯で明治期からずっと「下田駅」が国鉄、JRに共存していたわけだが、その均衡は今は崩れている。平成になって奈良県の下田駅は香芝駅に名を変えたのだ

こちらが現在の香芝駅。駅名が変わったのは香芝市に香芝という駅がなく地元の要望もあったというが、歩いて数分のところにある市役所に近い近鉄の駅は「近鉄下田」のままである

その流れが現在に何をもたらしたのかというと、奈良県の駅名が変わり、青森県の駅が青い森鉄道の駅になったことで、JRに下田駅はなくなってしまったのだ

木造駅舎が今も残る

その下田駅の駅舎はというと

木造駅舎が今も残る。財産票を見つけられなかったので年代は分からないが、屋根を支える木の柱を見ると、かなり年季の入ったもので、戦前からのもののようだ

数年前に無人化され、窓口の場所には自動券売機が設置されている

その下田町はイオンモール下田でも地元では知られる。いろいろな駅からイオンモールへのバスが出ているが、ここ下田駅とは

おいらせ町民バスで結ばれている

下田町は平成の大合併でおいらせ町となった。町名は町を流れ、上流は観光地として有名な奥入瀬川から来ている。そのおいらせ町。「おいらせ」はひらがななので、説明は不要だが、読みは「おいらせちょう」である

前回の記事で「町」の読みについて触れたが、青森県は「まち」が圧倒的に多い県で、南部町と当地のみが「ちょう」となっている

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