西岩国駅

リベンジ岩徳線最終項~錦帯橋を眺めながらゴールへ

バス車窓からの錦帯橋

2022年12月28日12時20分

全駅訪問は分岐駅で

両端(岩国と櫛ヶ浜)を除く岩徳線の全駅、13駅目となった川西に到着しました。1日約1000人の乗降があり、13駅の中では最も利用者の多い駅(正確には岩徳線の単独駅ではなく錦川鉄道との共同駅ですが、管轄はJRです)。大きく寄与しているのは駅からすぐの岩国高校で、イメージ的にはいつも高校生でにぎわっています。学校は冬休みのはずなのに、お昼過ぎのこの時間、降りた私と入れ違いに多くの高校生が乗っていきました

ここから錦川鉄道と分岐するので0キロポストがホームに設置されています。当駅と柱野駅の間の山中にある信号所が正式な分岐点

駅名標は分岐駅のものとなっていますが「清流新岩国」が補強された形となっているのは駅名が御庄から変更されたため

ホームの名所案内。錦帯橋の最寄りは西岩国のようなイメージがありますが近いのはこちらで十分に徒歩圏内。今日は錦帯橋には行かないのでゴールの西岩国を目指します

川西~西岩国は1・9キロしかないのですが、錦川を渡らなければならないので歩くと遠回りする必要がある。ただ次の列車までは1時間あるので余裕もあるし、この時間帯は気温12度という天気予報通りのポカポカ気候になっていたので30分の徒歩は苦痛でも何でもありません。ちなみに錦川を渡った所のコンビニを西岩国駅とは逆方向に行くと錦帯橋はすぐ

最多利用者で錦帯橋の最寄りとは、とても思えない川西駅の全景。バリアフリーもなく山の斜面に設けられた単式ホームに階段で上がります。駅舎もありません

メインストリートである県道までは車がなんとか通れる細い道で結ばれていて駅前ロータリーもありません

幸運のち不運

西岩国を目指し歩き始めます。すると幸運が舞い降りました

バス!

実は事前に調べて川西駅から歩いていく道中のバス停で列車到着から6分後に西岩国駅近くを通って岩国駅に行くバスがあることは分かっていたのですが、駅からバス停まで5分ほどかかる上、駅で写真など撮っていたら、とても無理だとあきらめていたのですが、バスに遅れがあった様子。駅到着から10分以上経っていましたが、もしかして遅れがあるかな、とチラチラ振り向きつつ歩いていました。これはラッキー。もちろん乗ります

バスは一度錦帯橋に向かい、そこからUターンするような形で岩国駅へと向かいます。観光需要もあるのでしょうが、錦帯橋付近が旧岩国町の中心部だということも大きい。私も思い違いをしていたのですが、川と橋の写真だけを見て山中の秘境にある橋だと信じ込んでいる人は多い。考えてみれば岩国城はすぐそこだし、誰もいない山中にこんな立派な橋を造る必要はないですよね。錦帯橋の住所は岩国市岩国1丁目です

とにかく10月の経験が生きました

コースの逆を進んでいるのですから東錦見の停留所で降りればいいのです。バス停から5分も歩けばゴールです。これでこそリベンジだ、と意気込んで歩いていくと、屋根部分が先に見えて結果を知りました

あ然

今日は12月28日ですよ。工期はとうに終了していますが…

ふれあい交流館は開館日だったので話を聞くと、工事が遅れているとのこと。これだけはどうしようもないですが、結論からすると西岩国駅の立派な姿を見るというリベンジは達成できずに終わりました

中の部分の写真だけ撮って帰るとします。ただ全駅訪問というミッションは果たせたので、そちらについては良かったとしておきましょう

岩国までは錦川鉄道で。たった1区間ですが同社の観光仕様の列車に乗れて良かったです

岩徳線で惜しいのは、西岩国から川西に至る際、錦川の蛇行のおかげでギリギリ錦帯橋の姿が見えないこと。ほんの少しでいいので北側を走れば車窓から錦帯橋の勇姿が見られるし、駅から徒歩10分圏内で観光利用者も多かっただろうな、と思います。現状では錦帯橋観光は岩国駅からのバス一択に近い状況となっています

山陽新幹線の新岩国駅を設置する際、西岩国駅を通るルートも検討されましたが、すでに街ができていて工事が難しい上、遠回りになるとの理由で案は消滅したそうです

いろいろな意味で悲運だった岩徳線ですが、全駅訪問を終えた今は、いろいろな歴史を体感できた有意義なものだったと感じています

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悲運の岩徳線を行くその6~駅舎に意気消沈も思わぬ幸運

西岩国駅の駅舎内

2022年10月3日12時30分

悲運の象徴

西岩国に到着しました

岩徳線はまず1929年に岩国~当駅の1区間だけが開業。この時点で将来は山陽本線となることが決まっていたため、それまでの岩国駅を麻里布駅に変更し、新設された当駅を岩国駅としました

その後、徳山側(正確には櫛ヶ浜側)からも徐々に工事が進み、岩徳西線と命名されましたが、麻里布~岩国の岩徳東線は全通時までの5年間も1区間だけの運行が続けられていました。東側が最後に残ったのは欽明路トンネルの工事に他ならないのですが、1区間だけをこれだけ長期運行するのは、それだけ重要だったことになります

ちなみに麻里布は現在も岩国駅の所在地で住所はまさに「岩国市麻里布町1丁目1番地」。ただ当時、岩国市はなく麻里布町という独立した自治体で、すでにあった岩国町の中心部付近に設置されたのが岩国駅なので、麻里布駅への改名と新駅が岩国駅を名乗ったのも自然なことでした(岩国市岩国という住所は錦帯橋付近です)

再改称となったのは麻里布町や岩国町などが合併して1940年に岩国市が発足してから。麻里布町の麻里布駅も岩国市に存在する駅となり戦時中の1942年に再び岩国に名を戻し、岩国駅は西岩国に。その後、山陽本線から岩徳線になり、現在に至る。岩徳線の悲運の象徴のような駅でもありました

ただ幸運だったのは、岩国駅としてスタートしたため立派な駅舎となったこと。終戦前日の1945年8月14日の大空襲で岩国駅は消失しましたが、西岩国駅は残りました。価値ある建物ということで現在は岩国市がJR西日本から譲り受け所有しています

予想できない事態

そんな西岩国駅は…と解説していきたいのですが

改札から外を見ると何やら足場のようなものが見え、雰囲気がおかしい

外に回り込むと

泣くしかない

改修工事中でした。一気にやる気をなくしてしまい、その後は以前紹介した

錦帯橋観光に変更。写真や中身はややダブりますが、お昼過ぎながら岩徳線の駅巡りはもうヤメ。自分の考えていたコースだと、駅間徒歩が生じる上、回り終えるには日没ギリギリです。この日は錦帯橋のふもとで子供たちが水遊びをするほど暑かったのでヘタレヤメの側面も大きい。何よりも欽明路の駅でやって来た列車を乗らずに見送ることになるなど、自らの道程に大いに問題ありです

貴重な場面に出会えた

ということで改めて出直すことにして岩国から山陽本線を広島へとたどっていくこととする

まずは岩徳線の玖珂駅の項でも触れた和木駅

開業して15年の新駅にして山口県最東端の駅。現在、玖珂郡には和木町しかありませんが、かつては今日立ち寄った玖珂駅と同じ郡だったと思うと広さを感じます

そして広島県に入って最初の駅である大竹駅。こちらは広島県最西端にして最南端

見ただけで説明は不要の昭和40年代の国鉄コンクリート駅舎。全く知らなかったのですが

新駅舎の建設中でした。橋上駅舎となって両側から駅に入れるようにするとのことで、駅舎のおかげで逆側から駅に入りにくくなっているのを解消するためには、やむを得ないこと

結論から言うと2月から新駅舎の使用が開始され、新駅ではみどりの窓口はなく、みどりの券売機となっているので、貴重な写真となりました。飛び出している「きっぷうりば」がいいですね

西岩国は改修中でしたが大竹は駅そのものが変わるということで、ある意味、改修工事に感謝です。ただ岩徳線のリベンジはしなければならないと思いつつ、帰路につきました

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西岩国駅から錦帯橋への行き方

駅舎の姿に呆然

10月3日、岩徳線の西岩国駅を訪問しました。そのときに戸惑ったことがあったので、もし行かれる方がいらっしゃれば、良い情報になるかもしれません

この日は朝から岩徳線の駅回りを行いながら、ここまでやって来ました。お昼の12時半

岩徳線及び錦川清流線(岩国からお隣の川西まで岩徳線に乗り入れ)は何度も乗っているのですが、西岩国は降りたことがなかった。写真では数え切れないほど見ています。レトロにして風格ある駅舎。元の岩国駅ですね

木製ラッチ(改札)からして雰囲気抜群。ただ奥を見て何か工事臭がして気になっていたのですが駅舎を抜けて振り返ると

何だこりゃ~。呆然というか言葉がないというか、立ちすくみましたね

実は時間は早いので、もう1度岩国方面への列車に乗り駅回りをしようと考えていたのですがメインイベントがこれでは

すっかりやる気がなくなりました

岩徳線回りについては改めてご報告しますが、朝に徳山を出たものの私の判断が悪い部分もあって、本数の少ないこの路線攻略が失敗気味だったこともあります

ということで

錦帯橋に初めて行ってみよう

と思いつきました。岩国には10回以上来ていると思いますが、1度も錦帯橋は見ていない。これはちょうど良い機会ではないか、と急な考え

西岩国の駅から比較的近いということは知っていました。ではグーグル先生に聞いてみましょう

 

歩けないことはないですが

これはムリ!

この日は朝からそれなりに歩いている上、10月とは思えない暑さ(今思えば10月最後の暑さでした)でやる気の失せた私に20分以上の徒歩はムリです。調べてみると、お隣の川西駅からだと15分ほどだとか(それでも歩く気力があったかどうか分かりませんが)。ただご存知の通り、岩徳線というのはダイヤが極めて薄いのです。錦川清流線は雨の被害によって代行バスとなっていますが、こちらも本数が多いとはいえない

だったらバスはどうでしょう。必ずあるはずです。運が悪かったのは駅舎内のふれあい交流館が、この日はお休みだったらしく、聞く人がいなくて自力で調べるしかありません。分かったのは西岩国駅の前を通って錦帯橋に向かうバスの本数がおそろしく少ないこと。主なバスは国道2号を行くため、駅前には来ないのです

東錦見(「ひがしにしみ」と読みます。難読ですね)というバス停が近くにあって、そこからの本数は多いらしい。ですが、ちょっとトラップもある上、私はここからちょっとウロウロしてしまったので、その失敗談も交えて説明します

 

まず駅前(丸数字1)を出て国道2号方面に向かうと、丸数字2のところに東錦見のバス停があります。ただ少しややこしいですが、これは違う東錦見です。時刻表を見ると、本数はないに等しいほどでビックリすると思います。ただ間違う方も多いのか、バス停に「錦帯橋方面は国道2号線のバス停へ」と書いてくれています。ということで私はここで失敗。2号線沿いにあるのだろうと、錦見の信号を真っ直ぐ行ってしまったのです。地図を拡大していただくと分かりますが丸数字4のバス停が岩国駅方面の停留所で、それが見えたため、その向かいにあるのだろうと思い込んでしまったのです

正解は丸数字3です。信号を渡ってUターンするような形で2号線を行ってください。信号の所にトヨタがあるので、それに沿っていくと

奥にバス停が見えてきます。バス停から逆(進んできた)方向を見ると

こんな感じ

本数は結構あります。ズバリ錦帯橋行きもありますし、錦帯橋経由で新幹線の新岩国行きもあります。どうもこの停留所から出るバスはすべて錦帯橋を経由するようです。1時間に3本ほどあります

乗ると10分ほどで

素晴らしい錦帯橋に出会えますよ

ちなみに私はテレビや写真などでしか見たことがなく、橋と川だけを見て、かなりの山中にあるのだと思い込んでいました。全然違います。どちらかといえば町中でした(汗)

さて帰りというか岩国駅まではどうやって帰るのかということになりますが、これは全く心配ありません

来る時に降りたバス停の向かいに大きく岩国行きバス乗り場の表示があります

岩国駅に至るルートは複数あるのか、私はずいぶんと小さいバスだな、と乗り込むと坂道だらけの住宅街を回るコース。でも最後は岩国駅に着くので問題はありませんでした

ある意味、工事中の西岩国駅を見るのも数少ない機会(負け惜しみ)かもしれません。西岩国駅訪問からの錦帯橋は、バスで行くなら、お間違えのないようにしてくださいね

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