能勢電鉄

ありがとうございました

2022年も終わろうとしています

今年は人生において大きな変化があった年になりました。言ってみれば36年ぶりの変化です

社会人になったのは、まだ昭和の1986年。世間的に分かりやすいのは阪神タイガース唯一の日本一の翌年。鉄道の視点からすると、国鉄最後の年。今にして思うと社会人1年目の出張は国鉄に乗って出かけていたのですよね。明確に覚えていますが、人生初の出張は高松。宇野ダッシュの最初で最後の経験でした。そもそも高松までの往路は飛行機でしたから。伊丹~高松の空路がまだあった時代。乗ったのはYS11と、これまた今にして思えば貴重です

そこから36年の時を経て会社員生活を7月いっぱいで無事卒業。こちらのブログを開始したのは9月でこの記事が91本目となります

最も印象に残っているものは

全部の振り返りをしているとキリがないのですが、副次的な要素も含めると最も印象に残っているのは遠方への旅ではなく

能勢電鉄です。騒ぎにならないうちに能勢電鉄の「山下発山下行き」「旧阪急2000系の1700系」とのお別れをしておこうと出かけたところ、当日の運行当該編成が、その1700系だったという一石二鳥というか王手飛車取りというか、まさに僥倖、超ラッキー

能勢電鉄のホームページでは、惜別のヘッドマークを付けた1700系の運行について、日付ごとに、どこの運用に入るのかを発表していたのですが、私は知らなかった

当日、山下駅の朝は随分と撮り鉄さんがいて、まだ惜別まで1カ月もあるのに、おかしいなぁ、と首をひねったものですが、まる1日こちらの運用に入るのであれば、そりゃあ来ます

その意味で自分の体験はもちろん、動画としても貴重なものになりました

実は能勢電鉄には11月30日にも訪れていまして、まだ記事にしていませんが、平日の朝7時半というラッシュ時に川尻駅のホームに行くと

いきなりいらっしゃいまして驚きました。この日も運用についての調べはしていません

当日は能勢電鉄の全駅下車(ラッシュ時ということもあり、すぐ終わりました)が主眼だったので、1駅でお別れとなりましたが、印象深いです

意外と難しい、あてのない旅

そして時間ができたら、ぜひやってみたかった念願の旅というのはこちら

1週間自由に乗れるパスで、あてのない旅をすること。こちらのポイントは自動改札機を通れることと、もうひとつ大きいのは青春18きっぷより微妙に早く運用が始まること。混雑を避けられます

行くところまで行って飽きたらホテルをとる、とい66日間(きっぷは7日使用できますが私に与えられた時間は6日間でした)。こんなの時間がないとできませんから、憧れていたのですが意外と難しい、というか洗濯が面倒だ(笑)。結局、5泊のうち2泊は都内の部屋に洗濯機があることで有名なホテルチェーンを利用することに

また旅に出ると必要以上に呑んでしまうので疲労がたまります。道中の1泊を郡山にしたのですが、何やら体内の危険信号が働き、当日はサイゼリヤでパスタ+サラダ+ドリンクバーのみの夕食で終わるという、初の旅先ノンアルコールを経験。福島の地酒をとても楽しみにしていたのですが、こちらは年齢の影響もあるのかもしれません

そして当日に確保しようとすると宿もなんだかんだで大きな都市になるのですよ。それは高山本線の時にも学びました。ただこちらについては来年また再チャレンジしたいと思います。そもそも東京を起点にすると、必ず飲み会が入ってしまうので、来年はもっと北の方をスタート地点にしたいと思います

と、とりとめのない話をダラダラと書いてしまいましたが2023年もよろしくお願いします

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妙見の森フリーパスお早めに

最後も1700系で

リフト乗り場の傍らでふと目についたもの

「駅跡」となっています

終わっていたのですね。全然知りませんでした。スタート時から、かなり話題になっていたはずですが…

昨年12月に終わっていました。残念。そしておつかれさまでした

ケーブルの駅まで戻ると時間もお昼近くになってきて臨時便も出る盛況ぶり。バーベキューのお客さんも目につきました

来た経路を戻ってリフト→徒歩→ケーブル→徒歩で妙見口の駅に戻ってきました。帰路は道も分かっている分、はっきり言って楽勝でした。考えてみれば、元々「妙見」という駅名だったものが戦後に「妙見口」に変わっています。この「○○口」というのは鉄道というよりバスでよく見かけるのですが「○○駅口」という停留所で駅まで相当歩かされたことが何度もあります。事情は分かりませんが「妙見という駅名なのに随分と駅から遠いじゃないか」と苦情が出たのかもしれませんね

駅に行くと

なんと1700系がお出迎え。ここから川西能勢口に向けて戻るだけですが、これはうれしい偶然だったなぁ。鎧のブラインドもしっかり使われている。平野駅で降りてみたかったので、そちらでお見送りしましたが、楽しかったです

大変お得なフリーパス

さて今回使用した

妙見の森フリーパスは、めちゃくちゃお得なきっぷです。能勢電鉄単独、プラス阪急、プラス大阪モノレール&阪急と3種類があって、それぞれ1200円、1600円、2000円。私はプラス阪急を利用しましたが、まずケーブルとリフトの料金はというと、それぞれ片道400円です。つまりケーブルとリフトを利用して往復すると1600円。これだけで元がとれてしまうのです。さらにプラス阪急なら能勢電鉄に加えて阪急各駅、プラス大阪モノレールなら同じくモノレールと阪急が乗り放題、降り放題。さらにいろいろな店舗や施設での割引特典もあり、相当にお得です

こちらの発売は12月4日の日曜日まで。同月17日のダイヤ改正より2週間ほど早いので、お早めの利用をおすすめします。発売場所や各種割引については能勢電鉄のホームページをご参照ください。例えば阪急ならどの駅でも販売しているかというとそうではなく、例えば神戸市内なら三宮駅だけのようではないので、こちらは注意が必要。またケーブルとリフトは水、木曜日は休業(祝日をのぞく)ですので留意してください

さて肝心の私ですが当初は夕方まで、いろいろな駅で降りてやろうと目論んでいたのですが、当初予定していた徒歩が疲れたのか

社会人生活をスタート(昭和です)した庄内で久しぶりに降りて、随分変わったなぁ、などと歩き回って昔から残る喫茶店でご飯を食べ、15時過ぎに帰宅となりました。その時の反省と言ってはなんですが、動画撮影したものが、うまく映っていなかったりしたこともあり、期間内にもう1度訪れたいと思っていたりします

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何度も府県境を越える

紅葉に包まれたリフトで山上へ

坂を歩いてリフトの乗り場に到着しました

その手前にお助け棒の返却場所が。それほど急な坂だということです

リフトは私の想像よりはるかに長時間で約10分。両サイドの紅葉が美しかった。今月12日のものですから、さらに進んでいるのかもしれません

リフトで山上に到着

これもまた初めて知ったのですが、府県境の場所ギリギリの場所なんですね。つまりこの日の私は兵庫県の三宮からスタートして阪急で大阪府の十三を経由して川西能勢口で再び兵庫県に入り、能勢電鉄でまた大阪府へ。妙見口の駅から徒歩でリフトを目指す間に兵庫県に行き、リフトを降りて妙見山を散策している間にまた大阪府へ入る…4回も県境越えをしています

ちなみにグーグル先生に徒歩ルートを尋ねてみました

リフトで10分も直進するのに意外と早い。もっとも私の場合は下りは別として登りはとても17分で歩く元気はありませんけど。でも確かに山上まで歩いて来られている私よりも年配と思われる方々が多数いらっしゃいました

絶景でした

さて寺社仏閣の写真というのは、どこまでSNSやブログに掲載して良いものなのか微妙なところで、もちろん許可を得ればいいのでしょうが、そうでない場合、私はいつも入口だけにとどめるようにしています。今回も許可は得ておりませんので

こんな感じでとどめさせていただきます。ひとつ言えるのは、なかなか歩き甲斐、訪ね甲斐があるということです

降りてきて妙見の水を。美味しかったです

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これぞ坂道シリーズ ケーブルからリフトを目指す

歩く時は気をまぎらわせながら

ケーブルを目指す道中の動画を撮ろうかとも思いましたが、撮りませんでした。なぜかというと途中で一緒に歩くことになった同じくケーブルへと向かう方とおしゃべりしながら進むことになったからです。詳しくは聞きませんでしたがお母さんと息子さんという風情でした。互いにゼーゼー言っているので長々と雑談する余裕なんてありませんが「もう少しですかね」なんて励まし合いながら(笑)。そうなると人間、早く感じるものです

歩いている所は花折街道というそうです。一の鳥居から続いているのですね。能勢電鉄が最初に開業したのは確か現在の川西能勢口~一の鳥居だったはず。大正時代のお話ですが、そこから妙見山への参拝を徒歩で目指したのですから昔の人は、妙見口からの徒歩だけでブーブー言っている私に比べると立派です。また道中、よくできたもので、やたらと清涼飲料水の自動販売機が設置されていました。夏場は需要あるのでしょう

なんとか到着。黒川駅は兵庫県川西市。妙見口駅は大阪府豊能町です。川西市の山下駅から大阪府に入り、徒歩で県境を越えて再び川西市に来ました。恥ずかしながら私はこの時までケーブルは大阪府にあるものと思い込んでいました

早速乗ります。運行は20分に1本とかなりの本数があります

この時間帯はお客さんが少なかったので、かぶりつき席を確保。所要時間は5分ほど。こちらは動画も撮影したのですが、再生するとガラスに映る私の顔ばかりの部分があったため(汗)、処理まで少々お待ちください

ケーブルからリフトへも困難な道程なのか

山上駅に到着。ここでリフトに乗り継ぐわけですが、とても気になることがありました。ケーブルへの道中でおしゃべりしている話はしましたが、その中で「ケーブルからリフトへの乗り継ぎも大変だそうですよ」とのショックな言葉。また延々と歩くのでしょうか。ここまで来たら、もう意地なんで歩きますけど参ったなぁ、なんと思いつつ、念のためケーブル駅で係の方に所用時間を聞いてみると

「あ~、5分ぐらいですよ」

うれしかった。神の一言とはまさにこのこと

「ふれあい広場」がリフト乗り場。これは近いですよ。と軽やかに歩き始めると目の前は

先ほど以上の猛烈な坂でした。向こう側の明るくなっているところあたりがリフトの乗り場です。妙見口から、まさに坂道シリーズでした

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せっかくのフリーパス、ケーブルに初乗車

11月12日6時30分

早朝の三宮でパス購入してスタート

あらためて当日を振り返ります

「妙見の森フリーパス」を購入して阪急の三宮駅ホームにやって来たのは6時半

後述しますが、これはかなりお得なきっぷです

持論ですが、通勤通学でにぎわう都会圏の駅をウロウロするなら週末の早朝に限ります。人が少ないので動きやすいし写真を撮るにも適しています。そのおかげで今回は1700系貸し切りという幸運も味わえました

十三を経由して能勢電鉄との乗換駅である川西能勢口に到着。中間改札もありません。走っている車両も阪急だし料金体系が変わるだけで同じ駅から別方向への電車が出るという感覚です

それでも土曜朝の7時半という早い時間帯にもかかわらず、上りホームには多くの人がいました

その後、山下、日生中央をウロウロしたのはお伝えした通り。

妙見口の駅に到着したのは9時40分。まだまだ時間的には早い

駅舎と駅前は妙見山参拝の拠点の雰囲気にあふれています

能勢電鉄は妙見山への参拝客を運ぶことを目的として大正期に運行を開始。寺社仏閣への参拝を目的とする路線は日本中に数え切れないほどありますが、そのひとつ。ただすぐ経営に行き詰まり阪急の支援を受けることになり、その関係は今もずっと続いています

大誤算のケーブルへの距離と土曜日の不運

私はここまでは来たことがあります。ただ駅前で食事して折り返していたので、この先にある妙見の森ケーブルには乗ったことがありません。今回のパスはケーブルや、その先のリフトへも乗れるということでこの機会にぜひ乗っておきましょう

実はこの日まで能勢電鉄の駅からケーブル駅までの距離はすぐだと思っていました。ただ駅前にある案内を見ると「徒歩25分」とあります。めまいがしそうになりました

しかし、ここで思い出したのはケーブル駅までバスが運行していること。早速時刻表を見ましょう

な~んだ、結構な本数があるじゃないですか。今はまだ11月なので期間も問題ない。へー、平日は通勤通学を考慮した運行もあるんですね、などと余裕をくれつつ

よーく見ると「上記期間の休日(日祝日)のみ運行」という絶望的な文字が

これは参りました。ただせっかくの機会なので、ここは徒歩の一手でしょう。ケーブルカーというのは法的には鉄道のひとつです。乗りつぶしをしておかなければなりません。徒歩20分ぐらいなら大丈夫。と、歩き始めたのですが

ず~っと上り坂(泣)

しかも写真の感覚以上の勾配で、この後もっとキツくなる。もう1カ月早かったらギブアップしていたかもしれません。久留里線の1駅徒歩を行った8月だったら絶対ムリ

ようやく道が平坦になりケーブルの黒川駅が見えたころは、もうヘロヘロ。汗びっしょりでした

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もうひとつの「能勢電鉄へ急げ」は旧阪急2000系

ネタバレになってしまった

今回、能勢電鉄に乗りに行った理由は「山下発山下行き」ともうひとつありました

朝の8時前に日生中央駅手前でぼんやり最前部にいた私はチラリと見えたものに心の中で快哉を叫ばざるを得ませんでした

右前方に視界に入ったもの。それは

能勢電鉄の1700系です。これは旧阪急の2000系という車両で、これに乗るのも今回の目的のひとつ。要は「山下発山下行きに乗車しようとしたら充当車が該当車だった」ということ。これを僥倖呼ばず何と言うのでしょう。まさに一石二鳥になってしまったのですが、そのためブログではネタバレしながら、その件には触れずに話を進めるという心苦しい展開になってしまいました

「貸し切り」にテンションが上がる

ヘッドマークに「さよなら」と掲げられていることで、お分かりのように間もなく務めを終えます。早速飛び乗ると

乗車した最後部の車両は完全貸し切り状態でテンションが猛烈に上がります。こういう大都市近郊の通勤電車で貸し切りになることなんてめったにないのですが、週末に早起きした甲斐がありました

年齢はというと

私とタメ。同じ年です。車両のことは専門ではありませんが、私にとって小中学校のころ、阪急といえば、この2000系だったのです

ただ私がおそらく阪急に一番乗ったのは20代から30代前半にかけてのこと。会社が豊中市にあったことで社会人生活をスタートした最初が庄内、途中の実家通いをはさんで30代前半は服部(現在の服部天神)に住んでいました。どちらも宝塚本線ですが、私のかすかな記憶ではもう宝塚本線にはいなかったと思います。ただ神戸本線には細々と運用があったと記憶しています

その後、四国生活を挟んで30代後半から塚口に住むと伊丹線で再会。既に能勢電鉄への譲渡は進んでいましたが、まだ阪急にも残っていたはずです

独特の音がある

なんといっても「キューボコボコ」という音が特徴。今の阪急には残っていないもの。そしてドア開閉時の「ボキュ」という音。前記事の動画は山下発山下行きに特化したので、音について語ることができずしんどかった(笑)

こちら運転席。ワンマンの最後部なので無人ですが確かツーハンドルという昔の形になっているはず。貸し切りに喜びすぎて独特の鎧戸ブラインドを出してみるのを忘れました(残念)。子供にとって、これをズルズルと出すのは難事業でした。今にして思うといたずら防止もあったのかな、と思ってしまいます

さて山下に到着すると何人かのファンがカメラを構えていました。なんで知っているんだろう、早朝から凄いな、と思ったのですが能勢電鉄のホームページに特設ページがあり、その日の運用が分かるのですね。もっとも何も知らずにバッタリ出くわした喜びはありましたよ

能勢電鉄のホームページによると、さよならのヘッドマークは12月16日までとなっています。ということは同17日からのダイヤ改正で業務を終えるのでしょう。山下発山下行きと同じですね。1700系体感もお急ぎを

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山下発山下行きを動画で解説します(音声注意)

詳しくは前回の

山下発山下行きは最高のサービス~能勢電鉄へ急ごう

も参照していただければと思います

外から眺めるとこんな感じ

折り返し運転となる日生中央発山下止まりの電車が2号線に到着。しばらくすると川西能勢口発妙見口行きが3号線に到着。多くの人が乗り換えます

ちなみに12日土曜日朝の7時半に川西能勢口に到着。日生中央行きが来たので、そのまま終点まで行くと、ちょうど日生中央~山下の区間運転が出発するところだったので飛び乗って山下に着くと阪急宝塚本線が事故でストップしているとのアナウンスあり。家を出るのが少しでも遅かったら、たどり着けないところでした。JR福知山線で川西池田まで行って歩くという選択もありますが、フリーパス購入後だったら、電車はいくらでもあるので、おそらく動き始めるまで待っていたと思われます。山下発山下行きは3度見ましたが、動画は3度目のもの。時間的には9時を過ぎていて最初よりはお客さんは増えています

阪急も動き始めていて、そのアナウンスもあります。臨場感としてはいいのかと

また3回目の撮影で早くも疲れて、手ぶれやハァハァ言ってしまっているのもご容赦を

1回目の時は、おそらく事故の影響もあるのでしょうが、乗り換えの人はまばらでした。しかし事故の影響もある上で、土曜朝の9時に住宅地の日生中央へ向けて、これだけの人が向かうのですから学校や通勤のある平日夕方はハンパない数です

車内はこんな感じ

こちらは車内の様子です。上の動画より少し前。タイミングよくというか、初めて「山下発山下行き」に乗車された方がいて興味津々。同行の方が説明していました。どう見ても鉄道ファンではないと思われますが予備知識なしで乗るとビックリしますよね

ワンマン運転の運転士さんが列車を停止させて運転席を施錠。車内を最後部へと移動。最後部が最前部となって再発進という光景はスイッチバック駅でよく見かける光景ですが、これが1時間に3回見られるというのは、なかなかありません。しかも4両分移動して

お客さんが少ない時間だから、こんな状況ですが、多い時間だと、かき分けるように移動しなければならないので運転士さんも大変です。また客扱いをしての折り返しは、そうでない場合とは業務的なプレッシャーも違うと思います

ちなみに1本目の動画を見ても、お分かりのように川西能勢口行きとすれ違いますが、妙見口からやって来た電車から日生中央へと乗り換える方も、ほとんど時差なく乗り継ぎができるようになっています(お手洗いなどで乗り損なっても次の電車はすぐ来るのですが、これもサービスでしょう)。これらの方々はホーム下の通路を抜けて1号線へと向かいます

改札口を1階とすると通路部分が2階、ホームが3階となります。仮に山下発山下行きがないとすると、お客さんは階段を降りて、この通路からホーム移動となるわけですが、この通路が狭くて多客の時間帯に大混雑しそうだ、というのが特殊な運行ができた理由のひとつとも言われています

スイッチバックから再び動き始めると案内テープが流れるのですね。全く意識していませんでした。また2回目の客扱いとなる1号線ではドアは開いたと思ったらすぐ閉まります。なぜかというと基本的に1号線で降りる客はいないからです

ちなみに私は降りたのですけど(笑)。おそらく降りる人は特殊な趣味の方々ばかりでしょう。ただ優れているのは降りても何の影響もなく後続の電車に乗れること。これが地方のローカル線だったりすると大変なことになります。いずれにせよ、あと1カ月です

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山下発山下行きは最高のサービス~能勢電鉄へ急ごう

ちなみに今回利用したのは、こちらのフリーパス

おかげで山下~日生中央を3往復もしました

あれあれ?逆方向に進む

山下駅の構造をもう1度おさらい

左から1、2、3、4号線ホーム。2、3号線は同じ平面にあり、1、4号線はホーム下通路で移動します。前提として昼間は川西能勢口からは1時間に6本の電車が発車し(昼間はすべて各駅停車です)、うち3本が妙見口行きで、残る3本が日生中央行き。では山下以遠は1時間に3本しかないのかというと、これが違う。妙見口~山下、日生中央~山下の区間運転がそれぞれ3本ずつあって、妙見口行きに乗ると山下始発の日生中央行き、日生中央行きに乗ると山下始発の妙見口へと、それぞれ連絡するので川西能勢口からは、妙見口へも日生中央へも1時間に6本の運行があることになります

さて注目の電車は日生中央~山下の区間運転

日生中央からの電車が山下駅2号線に到着しました。折り返しで日生中央行きとなります

3号線に妙見口行きが到着。日生中央へ向かうお客さんが乗り換えると、ほどなく出発します。しかし

ここで驚くべき光景が。進行方向は川西能勢口方面で目的地とは逆方向てす

これが山下発山下行き

オイオイ、と思っていたら(現実の私は知っているのでそうは思いませんが)

渡り線を通って、1号線へと向かう線路に入って、しばらく停止

再び動き始めると1号線に入線してドアを開け、こちらで待っていた乗客を乗せ

日生中央へと向かっていきます。渡り線の向こうでしばらく停止していたのは

ワンマン運転の運転士さんが車内を移動するからです。4両編成なので、それなりに時間はかかります

これが山下発山下行きです

2回も同じ駅に停車して客扱いをします。始終着駅で列車が渡り線からスイッチバックで別の線路に入るのは日本中でよく見られる光景ですが、その間も客扱いするというのはめったに見られません

背景に日生中央の出世

このような運行を生み出した理由には日生中央駅の利用者増があります。実は以前は2号線から日生中央が出ていました

歴史的経緯からすると妙見線が本線、日生線が支線となるわけですが住宅地の開発で旅客が急増。78年の日生線開業から10年も経たないうちに川西能勢口で乗り換えの必要がない梅田まで直通の「日生エクスプレス」が運行を開始しました。現在は朝の上り、夕方の下りと7本ずつが運行されています

運行開始にあたって山下駅では8両編成に対応するホーム拡張が行われましたが、その際、日生中央側にあった渡り線が撤去されてしまいました。ホーム図をもう1度見ていただければ分かるように線形が猛烈にカーブを描いているため、ホーム拡張の先に渡り線を設置することができなかったのです。そして生まれたのが山下発山下行き。それまで平面乗り換えできていたのに階段の上り下りを強いることになるお客さんへの配慮となっています。私に言わせれば最高の旅客サービスです

案内表示にも「2号線発1号線行き」であることが明記されています。時刻が表記されていないのがミソ。正式な出発時刻は渡り線からの待機をはさんで1号線から出る時刻となります

急がねばならない理由

さて前回そして今回と「今、絶対乗っておくべき」「能勢電鉄へ急ごう」と見出しを付けてきました。今回記事にしたものは12日の土曜に訪問したもので、アップを急いだ理由はこちらにあります

3つ目の項目に「一部を除き、川西能勢口発の普通列車を日生中央に統一」とあります。これを書いている時点で細かいダイヤ発表を私は知りませんが、これは現在、昼間は半々の妙見口行き、日生中央行きをすべて後者にして山下~妙見口は原則的に区間運行にするということになります。日生線が、さらに「出世」するわけです。確かに旅客数が多い日生中央に向かう際、2本に1本が山下駅で5分もの「停車」をすることになるのはスイッチバックに伴う乗務員の苦労を考えると合理的な気もします。ただ鉄道ファン的には、ふらり訪れて見ることができた「山下発山下行き」が見られなくなるわけです。ぜひダイヤ改正までに体感していただきたいと思います

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今、絶対乗っておくべき能勢電鉄「山下発山下行き」

まるでクイズのような

兵庫県の川西市から猪名川町そして大阪府の豊能町を目指す能勢電鉄には「山下発山下行き」という、なんとも不思議な運行があります

環状運転ではありません。何せ「山下を出て次に停まるのが山下」なのですから。ほとんどクイズの世界ですが、とかもこの運転は車庫入れに伴う終電などではなく終日見られるという、文字だけにするとミステリアスさがさらに増します。体験するとすぐ分かるのですが、文字だけでは相当時間がかかると思いますので基礎から説明していきます

能勢電鉄の路線説明

能勢電鉄は阪急宝塚本線の川西能勢口を起点とする妙見線と途中駅の山下から分岐する日生線の2つの路線で成り立っています

分岐にあるのが山下です。簡略化された電車内の路線図の方が分かりやすいかもしれません

阪急の子会社で川西能勢口は中間改札もない同じ駅。ただ今編は「山下発山下行き」の説明ですので骨子だけ触れます。阪急も同時に描かれているので能勢電初だけを取り出すと

赤いラインは阪急との直通運転となる日生エクスプレス。ナゾの運行の歴史には大きく関与していますが今回は触れません

お分かりのように日生線はたった1駅1区間の路線で、大正期からある約12キロの妙見線と1978年(昭和53年)に開通した3キロにも満たない日生線の2線で成り立っています。妙見線もキロ数は長くはないですが日生線は後からできたミニ路線です

山下駅の構造は

さて路線途中で唯一の分岐駅で、ミステリアス電車の出発駅となっている山下の構造は

このようになっています。中央が島ホームとなる分岐駅で見かける形で私が知る限りでは、山手線・中央線の代々木、阪神本線となんば線の大物があります

ホームは左から順に1~4号線(阪急では番線ではなく号線と呼びます)。1号は日生中央行き、2号は川西能勢口行き、妙見線はここから先が単線になりますので妙見口方面からの電車はどちらにでも入線できます。基本的には妙見口~山下の折り返し電車は3号に、川西能勢口への直通電車は4号に入ります

では1号線と2号線の線路配置はどうなっているかというと日生中央側には渡り線は存在しません。渡り線が存在するのは川西能勢口側。ここが重要なので覚えておいてください。次回、具体的に説明します

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