松阪駅

永遠の未成線・名松線を全駅訪問~見どころだらけの家城駅

家城駅の駅名標

2023年3月15日

松阪7時32分→家城8時11分

松阪からの始発は家城行き。ただし家城で伊勢奥津行きに連絡するので実質的には伊勢奥津行きのようなものです

家城に到着(写真は1月8日のもの)。名松線の運行の要です

5年前の夏の甲子園に春夏通して初出場を果たした三重県立白山高校の最寄りとあって、この時間は多くの高校生でにぎわいます。沿線にある高校は基本的にこちらだけ。家城は運行の要だけでなく通学駅としても貴重な存在

列車発着時に窓口の閉まる全線きっぷうりば

旧白山町の町役場最寄り駅は、お隣の関ノ宮駅ですが、戦国時代は家城城があり、駅の周辺は実質的な中心地

名松線はほとんどが待合所のみの駅ですが、当駅は立派な駅舎が健在で松阪を除くと唯一の駅員さんがいる駅。JR東海のみどりの窓口である、全線きっぷうりばもあります

おそらく開業時の1931年来と思われる駅舎が健在で、沿線の写真も展示されています

ただユニークなのは1日上下合わせて列車の発着は十数本しかないにもかかわらず、到着時と発車時は閉鎖されること。私が到着したのは、もちろん列車の到着直後なので窓口は閉鎖されていました

これはどういうことかというと、当駅が名松線で唯一列車交換(すれ違い)できる駅(松阪を除く)だから。名松線の家城~伊勢奥津は現在もスタフ通票による閉塞方式が採用されています。これはJR東海では唯一の存在で、JR全体でも越美北線の越前大野~九頭竜湖とこちらの2カ所しか残っていません

唯一の交換駅でスタフ閉塞が採用されているため、列車の到着時と発車時は駅員さんは、大忙しで基本的らずっとホームにいるため窓口は必然的に閉鎖される。この駅には何度も来ていますが、当然のことながら、私は窓口が開いているところを見たことがない。ある意味、幻の光景

「遮断機」も手動

ホーム間と駅舎への行き来は構内踏切。列車の到着時と出発時はブザーが鳴りますが、それ以外にも「遮断機」があります

遮断機はチェーンブロックで出発間際に駅員さんが渡し

列車が過ぎ去るとチェーンを外すという手作業。なかなか他には見られません

ぜひ一度、見てほしい光景です。家城では必ず列車交換が行われ、通票の手渡しもあるため、長時間停車となるので、名松線に乗車さえすれば確実に見られますよ

ただ、家城のみでの列車交換というシステムが全駅訪問の難易度を高めています

家城発伊勢奥津行きに乗って、目指すのは比津駅となります

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一度やってみたかった名松線と近鉄の乗り換え~その1

伊勢八太駅の駅名標

2022年10月29日13時

松阪から名松線に乗る

せっかくこの沿線までやって来たので

今回の旅で初めて快速みえに乗車。さすがに一度くらいは乗っておきたいですよね

松阪までやってきました

国鉄型コンクリート駅舎が健在。しかも3階建ての立派な建物は、もはや希少価値です

ここから名松線ホームに向かいます

JR東海のキハ11。少し前までは同社の非電化区間で広く見られましたが、武豊線の電化により余剰となったキハ25が各地に配置されたため、現在は名松線の専用車両になっています。JR東海で単行(1両編成)が見られるのも当路線のみ

車内はこんな感じ。これが発車10分前で、この後バタバタと乗ってきた数人のお客さんとともに出発です

名松線についてはあらためてじっくり訪問してみたいと思っているので今回は軽く。過去に2度伊勢奥津~松阪間を乗車したことがありますが、いずれも2009年の台風による家城~伊勢奥津の長期運休前のことで6年半ぶりに復旧した2016年以降では初めてです

50分の乗車で家城に到着。今回はこちらで折り返します。ダイヤ上、必ず家城での列車交換があり、家城から先はJRでは他に越美北線の越前大野~九頭竜湖でしか見られない通票区間になっているので、それなりの停車時間があります

今回はその様子を見て戻ります。実は年明けの田丸駅訪問後にも来て、その時は伊勢奥津まで行っているのですけど

通票の手渡し作業があるため当駅は有人駅。窓口は閉まっていますが、列車が来た際はホームでの仕事があるためです。なかなか忙しいのです

駅舎内は手作り感であふれていて温かみを感じます。訪問の価値ありです

当駅は5年前の第100回夏の甲子園に初出場して話題となった県立白山高校の最寄り駅。平日は高校生であふれますが、この日は週末だったので静かでした

軽く、と言いながらも随分と詳細になってしまいました

ここからが本日の最後の目的です

目的にしながら寝過ごす

目的は「名松線と近鉄大阪線を乗り換える」です

名松線と近鉄の乗り換えなんて松阪でできるし、おそらくほとんどの方がそうするでしょうが、もうひとつ乗り換え駅があるのです。それが名松線の一志駅と近鉄の川合高岡駅。ちなみに運行は一体となっていますが近鉄の松阪は所属は山田線。川合高岡は大阪線なので「名松線と近鉄大阪線が唯一乗り換えできる駅」とも言えます

家城から一志は約20分。伊勢奥津と家城以外の名松線の駅で降りたことがないのでワクワク感でいっぱい。にもかかわらず

寝過ごしてしまいました(泣)

考えてみれば朝の5時台には名古屋駅にいたので、そろそろ眠くなるころ。ああ~、と思ったら発車した直後で、もう「降りま~す」とは叫べない

まぁ、しかしこれは軽傷で済むはず。次の伊勢八太駅で降りればいいのです

このように近い。名松線は2時間に1本の運行なので一志に行く列車はしばらく来ませんが徒歩可能です。乗車の際、なんとなく駅間の距離を見ていたのが役立ちました。欠点があるとすれば、せっかく初めての乗り換えを楽しもうとしているのに川合高岡駅が見えてしまっていること(笑)

しかもこの伊勢八太。なかなか味わいのある駅なんです

私一人の下車で出発を見送ると

単式ホームに秋のきれいな空と農地の風景が広がります

駅舎はなく待合所と妙に印象に残る駅名板がポツリ。そもそも「いせはた」とはなかなか読めない。人名としても通用しそう

ホームにはスロープで入るようになっています。この微妙な高さと空間は何でしょう。昭和初期の名松線開業時からの駅なので駅舎らしきものがあったのか、その予定地だったのか。調べましたが分かりませんでした。ただ駅名も雰囲気もとても気に入ったので、1日1駅紹介しているツイッターでは

さも普通に訪れたかのように紹介してしまいました(謝)

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