宿も取らずに青春18きっぷで高山本線に突っ込んでみる~先生お願いしますよ(泣)

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9月9日9時55分

絶対行く駅へ残り20分での徒歩移動

今回、絶対行く駅リストの最後となるのは婦中鵜坂です。駅舎も何もない棒状駅ですが、高山本線で最も新しい駅で、なおかつ駅設置への課程も興味深いので、ぜひとも訪問したい駅です

現在いる速星のお隣なんですが、時刻は10時前。婦中鵜坂に向かう富山行きは1時間半後。それは待っていられない、というか私としては再び高山方面へと向かいたい。まだまだ行きたい駅はあります。となると、婦中鵜坂発10時21分に乗らなければなりません。もう30分もないのですが、任せておいてください。作戦は万全です

線路に並行して真っ直ぐ道路があります

駅間距離はわずか1・7キロ。グーグルマップによると1・8キロ、徒歩での所要時間は22分となっていますが、20分以内で歩けるでしょう。しかも道路はほぼ平坦で広い。迷うこともないので10時10分ぐらいには到着できるはず。速星の駅前にはタクシーもいますが乗ると怒られそうな距離。鼻歌交じりで歩き始めます

社会実験からスタート

婦中鵜坂は「ふちゅううさか」と読みます。速星駅が旧婦中町の中心駅だったことは前回の記事で説明しましたが「婦中」という町名の駅は存在しませんでした。「鵜坂」は、もっと前にあった村の名前。いわば2つの自治体名が駅名として復活したわけです

元はというと高山本線の利用を喚起しようと富山市が始めた活性化の実験として臨時駅として2008年に富山市が経費を捻出して設置しました。臨時駅というか実験駅です。3年間様子を見る、ということになっていたのですが利用者は3ケタになり、3年が経過しても臨時駅のまま存続。さらに3年後の14年に正式駅に昇格しました。高山本線の新駅は約60年ぶりのことでした。利用者は順調に増え続け2019年には500人近い乗降がある駅となっているので十分に成功です

富山までは、わずか2駅、10分です。中心部への近さが成功の原因ーと、ここまではあくまでもデータとして知っただけなので、これはローカル線の駅の貴重な成功例として周辺も含め見ておきたいところです

なにゆえ分岐点が?

徒歩の方は順調で、右手にある野球場を見ながら「社会人野球の日産化学のグラウンドって、ここなんかなぁ」などと考えていると北陸道の高架をくぐり、踏切のある大きな道路に出ました。駅はすぐ向こうのはず。この時はナビタイム先生の導きでしたが、踏切を越えると線路の逆側、つまり線路の東側を歩いてきた道を西側に行けという、お達し。写真を見ただけですが、駅は1面1線棒状駅なのでホームはそちら側にあるのかな、という認識。住宅街の中の線路沿いの道をどんどん歩いていきます

と、チラリ駅のホームが見え始め

ホームは逆側(つまり最初歩いてきた道)やん!

これは焦りました。ナビを見ると最後は点線で線路を越えて駅に行くことになっています。これは不安。立ち止まってしばし思案。何か地下道があるのかもしれませんが、もしなかったら…

10時21分の次は12時31分の越中八尾行き。つまり2時間待っても猪谷の手前で終わりです。猪谷行きはとなると14時26分と4時間後で、お話にならない。既に富山市の市街地なので脱出はできるでしょうが、とにかく先生を信じるのはリスクが高いと判断。来た道を引き返して小走りも交えながら、ホームがある方向に進んでいくと

駅への通路が見えてきて(最初の道を真っ直ぐ行くと向こう側に出たことになります)

何とか到着。10時18分。3分前でギリギリセーフ

高山の朝は肌寒いぐらいでしたが、すっかり平野部に降りています。当然汗だく。ただ運が悪かったというか何というか久留里線の平山駅の時とは異なり、ホームには先客あり。スマホを触っていた若いお兄さんに「何だ?このゼーゼー言ってる汗だらけのオッサンは」といぶかしげな目で見られました。まぁ、そう思いますよね

とりあえず駅名標は必要だと写真を撮っていると、もう列車の音が

でも良かったです。勝手知ったるキハ120で。こちらは遠くで音がしてから、なかなか姿を見せないことを私はよく知っている(笑)。ホーム上は少しウロウロできましたから

ということで駅の周辺を見ることもなく出発しました

ちなみに最初のコースで来ると、右側に来ます。「勝手踏切など造らせないぞ」という強い意志を感じます

ただ今回掲載したグーグルマップもナビタイム先生と同じ指導をしています。もちろん最後は「…」で(それが不安なのです)

確かにホームの逆側が住宅街となっていて住民の皆さんは遠回りをしては不便きわまりない。古い駅だとよくあるのですが、臨時駅を含め、わずか20年前のことなのに近道を造らないままにするのかなぁ、しかし入れそうなコースはなかったなぁ、そもそも簡単に真っ直ぐ進む道路を指示するべきではないのか、などと独りごちながら列車に揺られていました

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