平岩駅の駅名板

※訪問は2024年10月11日

新潟県に入って私のみの下車

南小谷から約20分。増便バスは新潟県に入って最初の駅となる平岩に到着。増便バスは当駅前後の北小谷、小滝ではいずれも駅から遠いところに停留所が設けられているが、ここ平岩駅では高台の国道から分岐して一度駅まで降りてくれる。それは駅が新設された国道から離れているという意味でもあり、駅の場所が地元の方の生活圏から離れているという意味にもなるが、平岩はそうではない。駅周辺には民家も多い

駅からどうやって国道に戻るのだろうと思っていたら駅前の駐車場でグルリと方向転換して去っていった。バスには南小谷から私を含め5人が乗車。先に乗っていた3人も含め計8人の利用客がいたが、当駅で降りたのは私1人である

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3年ぶりの訪問を出迎えてくれた景色

平岩には3年ぶりの訪問。2021年9月のことだった

コンクリート駅舎となっているのは、開業が大糸線全通時の1957年(昭和32)のため。先の記事でも記したが、大糸線の信濃大町~糸魚川は国鉄によって敷設された。険しい山中をぬうように敷設されたのは国防上の理由からだが、1935年に南側は中土まで、北側は小滝まで開通した後、難工事となる長野と新潟の県境部分は戦局の悪化に伴い、工事が中断。日本海から東京、名古屋へ向けての国防上重要となる鉄路は艦砲射撃を避けるため、できるだけ山中が良いというのが敷設理由だったが、計画時とは変わって時代はすでに航空機となっていて、山深い場所にわざわざ線路を新設する理由がなくなっていたのだ。工事が再開されたのは戦後がかなり経ってからで大糸線の全通は戦後10年以上も経過していた

駅前には石碑があり、一部は欠けてしまっているが、全通までの苦労が刻まれている

財産票は昭和31年11月となっている。駅の開業は翌年の8月なので駅舎そのものは早々に竣工していたことになる

こちらは駅名板

県境の駅というこで今でも1日に2本の糸魚川との折り返し列車が運行されている。周辺は温泉地で登山客需要もあったため、JR移管後もしばらくは有人駅だった

駅舎からホームへは階段で上がる。すると

なんだ、この素晴らしい景色は。時刻は朝の9時20分。山と雲に溶け込む雑草に囲まれたホームの風情が素晴らしい。右側には除雪車が間もなくやってくる雪の季節を前に出番を待っているようだ。ちなみに

こちらが3年前の写真。ちゃんと動いている。当時の景色の記憶がほとんどないと思っていたら、当日は曇天だった

3年前は当駅からすぐの姫川温泉に宿泊している

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