田吉駅

宮崎と志布志まで89キロ18きっぷでの日南線3日間~25年の雌伏から復活した駅とスイトピー

※訪問は2026年3月10日

間に合わなかった場合は

宮崎空港から1駅。田吉駅に到着。宮崎空港線はわずか1・4キロの路線なので出たと思ったら着く。ただ前記事で記した通り、乗り継ぎを考えると、この電車に間に合ったことは大きな意味を持つ

もしこの宮崎空港発8時32分に乗れなかったら、どうするつもりでいたか。答えは簡単

約2キロの道程を歩くことにしていた。この区間は路線バスも走っているのだが、私の行程には合わなかった。目的の日南線列車の田吉発の時刻は9時20分なので時間はたっぷりある。ただ旅の最初に飛行機を降りていきなり徒歩というのは、ちょっとやっていない気がする。そもそも空港からの移動に徒歩という手段をとったことはなかなか記憶にない

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利用者少なく廃止も

田吉駅は公式には1996年(平成8)の開業。ただし1度廃止されてから四半世紀を経て復活した歴史を持つ。もともとは1913年(大正2)に宮崎交通線(当時は宮崎軽便鉄道)の駅として開業したので実は生誕から110年を超えている。今後の記事でも触れていくが、日南線の北側はかつて南宮崎(開業時の駅名は赤江)からの宮崎交通線の路盤を引き継いだもので、駅もおおむね引き継がれているが、1962年(昭和37)に宮崎交通線が1度廃止され、翌年に国鉄の日南線が開業すると、田吉駅も装いを新たに開業した。だが、利用者が低迷したことで、1971年には廃駅となってしまう。このまま時は過ぎていったが、1996年に復活を遂げる。同年に宮崎空港線が開業。その分岐駅としてカムバックしたのだ

無人駅で小さな待合室とも言っていい駅舎と島式ホームだけの駅。ここから志布志寄りで日南線と空港線が分岐するが、南宮崎からの日南線の電化区間はここまで。電車はあくまで宮崎空港線のもの

こちらが訪問当時の時刻表。宮崎方面は日南線と空港線の両者が乗り入れるので本数はもちろん多いが、これだけを見ると日南線も空港線も同じような本数に見えるが、空港線には田吉を通過する特急も走っているので、空港線の方が本数では勝る。ちなみにこれから乗車するのは快速マリーン号(当時)で、途中駅のいくつかを通過し、10時37分の特急は基本的に週末の運転なので、普通列車については3時間以上、快速を入れても2時間運行のない時間がある。そして行き先は青島、油津、南郷と細かく設定があるが、終点の志布志まで行く列車はごくわずかである

ホームの向こう側つまり空港側には建物に制限もあって農地が広がる。1日の利用者数は狭いホームでも分かるように数十人程度とみられるが、空港と逆側の県道沿いにはロードサイド店のほかにスーパーもある比較的大きな街が広がっていて、駅が廃止になってしまうレベルものではない。昭和40年代以降、車社会が浸透していって拡大したものだろう。また当駅は南宮崎にもそう遠い場所ではないことも利用者の少ない要因になっていると思われる

旅の最中の圧倒的一番人気

さて私は旅に出ると3時間おきぐらいにXで状況を投稿するようにしているが、今回の旅で圧倒的な一番人気を獲得したのは、こちらだった

「赤江地区だからあかえスイトピー」。これはなかなか刺さった。どういう工夫があるのかはあえて書かないが

まだスイトピーの季節ではなかったが、これは私の世代にはあまりにもハマリ過ぎだった。かなり気分をよくして、ようやく日南線の旅の本格スタートである

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宮崎と志布志まで89キロ18きっぷでの日南線3日間~宮崎空港ではほぼダッシュで

※訪問は2026年3月10日

まだ暗い三ノ宮駅から

始発で降りた5時半の三ノ宮駅はまだ真っ暗。それでもそれなりの人が乗っている。今回は大阪(伊丹)空港から宮崎へと向かう。目的は宮崎空港からの日南線である

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あらかじめ18きっぷも用意して

空港に移動して7時になると、すっかり夜明けを迎えた

宮崎行きの飛行機は7時15分発である。今回は日南線の各駅訪問を行う。なぜ日南線かというと、3月14日のダイヤ変更(改正とは言わない)での減便が発表されていたからだ

日南線は日豊本線の南宮崎から分岐して鹿児島県の志布志へと向かう路線で全長89キロ。大きな地図を見ると、海沿いを走る風光明媚なローカル線のイメージがあるかもしれないが、こうして見ると海沿いを走る区間は意外と少ない。南宮崎から南下していくと、有名観光地の青島あたりまでは海沿いを走るが、その後はどちらかというと内陸部を走る。また青島までは、まるで私鉄のように細かく駅が設けられているが、青島を過ぎたあたりからは駅間距離も長い

この2つのポイント「途中までは海沿いを走り私鉄のように駅が多い」「青島あたりから駅間距離が長くなり内陸部を走ることが多い」が、日南線の歴史と特徴なのだが、そちらは順番に触れていこう

旅程は3日間

あらかじめ青春18きっぷを用意しておいた。今回は優等列車だけの日南線(厳密には週末に観光特急が走るが今回は無縁)のみの利用なので18きっぷだけで十分である

運命を分ける飛行機の到着時間

18きっぷを全日までに購入したのには理由がある。宮崎空港でのJR接続が微妙なのだ。時刻表では8時20分の到着予定で宮崎空港駅での南宮崎方面の列車は8時32分発。ただご承知のように列車とは違って飛行機というのは到着して5分後に駅の外に出られるというものではない。機外に出るにも時間がかかるし、ロビー通り抜けにもそれなりに時間がかかる

飛行機は無事にほぼ定刻で着陸したが、ロビーへと移動する通路から宮崎空港駅が見える。この時点で8時25分。あと7分しかない。ここから外に出て回り込むと結構な距離があることを過去の経験で知っている

宮崎空港駅からは宮崎駅へ向けて宮崎空港線が出ている。この空港線は帳簿上は隣駅で日南線との分岐駅でもある田吉駅までの総距離1・4キロとJRで最も短い路線として知られるが、実質は田吉から日南線に入って日豊本線と日南線の分岐駅である南宮崎から宮崎と進む運用となっていて空港線のみで完結する列車は走っていない。またこの区間は電化されていて、日南線は南宮崎~田吉の1区間だけが電化区間となっている

行ってみると分かるのは日南線の冷遇ぶりだ。宮崎空港には大分方面からの特急も乗り入れ、特例として宮崎空港~宮崎間は特急自由席に乗車券だけで乗れる特例が設けられているが、この特急は田吉には停車しない

そればかりか、この時のダイヤだと8時32分を逃して次の9時20分に乗ると、田吉到着は9時25分で、その田吉では9時19分発の志布志行きが出発したばかり、次の志布志方面は11時25分までないという、なかなか悲惨な状況になってしまう。つまり何とかして8時32分に乗るか、乗れなければ別の手段で9時19分までに田吉駅まで行かなければならないのだ(3月のダイヤ改正で若干状況が変化している)

自分の立てた道程では順調に行けば、3日目のお昼ごろには全駅訪問が終わるのだが、それにはこの最初の関門を突破しなければならない。もっとも乗れないことも考えて3日間で全駅というゆったり計画にしたのだけれど

超早歩きで、あと3分という時点で駅までたどり着いた。実はこの写真は2024年4月のもの。サムネ写真もそうだが、のんびり写真を撮る余裕はないのである

2年前のことは忘れてしまったが、写真を見返すと最初から8時32分など眼中になかったようで、のんびりと時間を潰し宮崎空港駅で2種類のきっぷをゲット

悠々と日豊本線の青井岳駅に行ったようだ

とにもかくにも最後はダッシュで何とか間に合った。ここまで来れば駆け込み乗車にはならなかったが、しばらくゼーゼーしていた私は奇異な目で見られたことは間違いないだろう

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