九州のフリーきっぷ~思わぬ結果が待っていた

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宮崎神宮駅を出発

2つのフリーきっぷ比較

宗太郎駅やリニア実験線訪問で紹介している通り、5月8日から3日間、九州に行ってきました。正確には10日夜は別府に宿泊して3泊4日の行程ですが11日は別府港からフェリーで四国に渡ったため、実質は3日間。その間はフリーきっぷのお世話になります

利用で二択となったのは

旅名人の九州満喫きっぷ

ぐるっと九州きっぷ

どちらも3日間(旅名人-は3回)の利用で通年発売ですが料金や中身は異なります。まず「旅名人-」ですが、料金は1万1000円。いわばJR九州の青春18きっぷでJR九州の普通や快速が乗り放題。ただし新幹線や特急券には乗車には乗れません

こちらの大きな特色は路面電車や地下鉄も含め、九州のほぼすべての鉄道に乗車できること。どちらかというとJRだけでない利用に向いていて、昨年6月はJRはもちろん、松浦鉄道、島原鉄道、甘木鉄道、西鉄を利用。大いに元をとりました

もうひとつの「ぐるっと-」は1万4300円

少々値段は高くなりますが、新幹線や特急に乗車する場合も運賃は有効で、特急券を別に買えば乗車できます

写真があるのですから、今回はこちらを利用したわけですが、ちょっと悩んだのも事実。旅程は日豊本線の別府~都城の間にほぼ限られていて、この区間の運賃は5280円。言い方は悪いですが安すぎます。まぁ、降り鉄の行動として行ったり来たりを繰り返すので、何とか料金的には大丈夫だろうと予測。そして、もうひとつの大きな理由は宗太郎越えです。宗太郎~延岡間は早朝と20時台の1・5往復しか普通の運行がなく、宗太郎に行くのが目的のひとつですから、佐伯~延岡は必然的に特急利用となります

佐伯~延岡は運賃1130円、特急料金1000円で計2230円。この間を往復することになるので4460円が必要です。となると「旅名人-」で必要なのは1万1000円+4460円で1万5460円。「ぐるっと-」だと1万4300円+2000円で1万6300円となります。もっとも、これは他に特急利用しなかった場合の話で、出発時点ではもう少し特急に乗車する予定でしたので「ぐるっと-」の購入となりました

なお、こちらのきっぷには重要な注意点があり「ネット購入だと1万4300円、窓口購入だと1万5800円」と1500円も値段が違うこと。当日予約でも購入できますので、こちらはぜひ留意してください。現に私は大分空港へと出発する大阪空港での搭乗前に予約、購入しました

それでは実際の経路をたどりながら、普通運賃を支払った場合と比較します。往路は大分~都城、帰路は都城~別府を購入した上で途中下車する形になります。また戻る場合は途中下車駅からの往復または下車した駅同士の運賃が必要となります。経路上の途中下車だけで済んだ駅については運賃計算の対象から外しています

1日目

宿泊地・延岡

大分~都城 4840円

熊崎~下ノ江 往復210×2=420円

浅海井~日代 往復210×2=420円

計5680円(他に佐伯~延岡の特急券1000円)

2日目

宿泊地・宮崎

延岡~宗太郎 往復570×2=1140円

都城~別府 5280円

南宮崎~田吉 往復170×2=340円

計6760円

3日目

日向住吉~宮崎神宮 往復230×2=460円

東都農~高鍋 380円

高鍋~都農  280円

都農~東都農 210円

計1330円(他に延岡~佐伯の特急券1000円)

結果にがく然

ということで3日間の運賃は

1万3770円で560円の赤字

となりました。旅をしながら「少ししかプラスにならなかったかな」と思っていたのですが、まさかの回収できずとは。計算してみてビックリしました。長年、鉄道を利用していますが、この手のきっぷで赤字になった記憶はありません。行ったり戻ったりを繰り返せば運賃というのは、かさばるもので3年前の春にコロナ禍で青春18きっぷの権利を2回残して放棄した時も元はとっていたはず。負け惜しみですが、いちいち細かく運賃を払っていては小銭入れが重たくなって仕方ないので、その面倒がなくなったことでプラス思考に…と無理やり考えることにします(笑)

リニア実験線の南端にどうしても行きたくなり、もっと遠くまで特急に乗ることになっていた旅程を急きょ変更したこともありますが、がく然としています。まぁ上陸した四国で「帰ってきた四国満喫きっぷ」(3日間で特急乗り放題の1万500円)で大いに回収しているので旅全体としては大幅プラスですが、異なる会社で回収するのも複雑な心境です

考えてみれば「ぐるっと九州きっぷ」でありながら、全くぐるっとしていないのですから、このような結果もありかも。この記事を読んでいただいている皆さんも、旅程を組む際は、参考にしていただければと思います

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