2028年春の廃線が発表された弘南鉄道大鰐線を雪中行軍~細長ーい待合所が印象に残る

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※訪問は2025年3月10日

再び大鰐町へ

石川プール前から1駅大鰐方面へと戻って鯖石駅に到着

この駅間はわずか800メートルということは前記事に書いたが、うまい具合に20分で折り返しが来るダイヤとなっていたので、これは電車に乗る一択だろう

のんびり歩くとほぼ同時刻着となりそうだ。もっともいずれにせよ当駅でのんびりした待ちタイムになってしまうのだが

そして再び大鰐町に入っている。駅の北側にある橋が市町の境界になっているようだ

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ひときわ目立つ待合所

駅でとりわけ目が行ってしまうのはホームの待合所。細くてぐーんと高く感じる。なぜこのような構造になっているかというと、当駅は駅舎もないホーム+待合所のみの駅ながら列車交換可能駅だからだ。現在は朝の通学時間帯を除くと昼間は1時間に1本の運行となっているが、以前はもっと多かった。1981年(昭和56)には快速運転を実施、交換設備のある駅を増やすことになって白羽の矢が立ったのが、ここ鯖石

そのためホームを100メートル大鰐寄りに移設したが、スペースの確保にも限界があったようでホーム幅は現在のものが手一杯。現在の姿となった(過去のホーム跡らしきものがあるかどうか見たが確認できなかった)。通過列車があると危なそうだが、現在は快速の運転はなくその心配はない。待合室横にぶら下げられた使用されていない列車案内表示になごりが残るのみだ

待合所はその際にできたものだが、中に入ると細さがよく分かる

所狭しという表現がピッタリだが、当駅の1日あたりの利用者数(2023年)は30人。そのような状況が訪れるかどうかは分からない。ちなみに14時58分着の電車で降りたのは私のみだった

正式駅名は魚ヘンに青

当駅を語る上で、もうひとつ見逃せないのが「正式駅名」である。この記事もずっと「鯖石」と書いているが、サムネや待合所の写真を見ていただければ分かるように「鯖」の文字は右側が「青」。弘南鉄道HPにも鯖石という駅名の隣に「駅名のサバ=魚へんに青」と注意書きがある。要は駅名の旧字体が環境依存文字になっていてPCで文字化けする可能性があるため、このような表記になっている

環境依存文字については、文章の最後に「●」は「●の下に●」と注釈が入ることが多いが、近年はその存在そのものが一般的に浸透していて、超有名人などについては注釈なしで、その部分だけひらがなにすることが多くなっている。今書いている記事については、ひとつひとつ●になってしまうのも面倒なので「鯖」の文字を使わせてもらっている

そもそも鯖石は当地で地名で江戸時代にはその名が見られるそうだが、当時は「青」が使用されていたが、現在は「鯖」が使用されていて「青」は駅のみとなっている。駅の開業は1952年(昭和27)と大鰐線の一期生で、現在に至るまで「鯖」に変更することは十分可能だったと思われるが、ここまで「青」で頑張ってきた。さすがにこれから駅名が変更されることはないだろう

こちらは構内踏切からのホームの様子。減便によって交換設備は不要になってしまったのかと思いきや、朝の7時台と8時台の計2本、当駅での列車交換が見られ、そのもようは弘南鉄道HPに動画でアップされている

開業当初から駅舎が設置されることはなかった駅。一見、何もないようで実は歴史や環境依存文字までも教えてくれる駅である

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