※状況が変化している可能性があります
何かと見聞きする駅は
相生から西へ向かう山陽本線は有年そして、ここ上郡のわずか2駅で兵庫県と岡山県の県境に到達します
降りたことはないけど駅名だけは知っているという駅というのがあるのではないでしょうか。都市圏で運行される電車の終着駅となる駅によくあるケースで近畿圏では「野洲」「網干」などが挙げられます。上郡もそのひとつ。今は運行がなくなりましたが、赤穂線の備前片上駅は大阪・神戸方面への直通列車が走っていて「一体だんなとこやろ?」と子供心に思っていました
上郡もそんな駅のひとつで鳥取方面へと向かう「スーパーはくと」の停車駅としての案内が必ずある上
近畿圏のフリーきっぷが発売されると一番左に印字されていることが多い。市町村合併の影響もありますが、このきっぷで言うと利用区間の限界で自治体で言うところの「町」にあるのは上郡だけ(関西空港駅は田尻町と泉佐野市にまたがっている)
山陽本線の姫路以西は相生ダッシュの項で触れたように、多くが赤穂線直通へとシフトしましたが夜には大阪方面から上郡が終着となる電車が今も運行されています
古来からの重要地域
と延々説明してきましたが、私がちゃんと同駅に降りたのは2018年6月のことで全くの最近。上郡という駅の存在を知ってから40年以上が経っている
時間は22時前。鳥取から帰る際、それまで乗ったことがなかった「スーパーいなば」にどうしても乗りたくなった私はスーパーはくとではなくスーパーいなばに乗車。ここ上郡で乗り換えました
この時はすっかり夜で、ちゃんと明るい時間帯に訪れたのはもっと遅く2020年の3月で、つい最近のこと。こういう「いつでも行けるようで意外と遠い駅」というのは後回しになってしまうものです(三ノ宮~上郡は約90キロもある)
開業は1895年の明治28年。その5年前に有年から岡山県に入った三石まで線路が延びていて後から設置された形となっていますが、上郡は古来より播磨の国と備前の国の国境として重要な地域でした。駅舎はおそらく大正期からのものがずっと使用されています
有年の駅前を通る国道2号線は岡山方面へは山中を突っ切るバイパスとなっていますが山陽本線は川沿いを一度北へ向かう形で敷設され、大きく弧を描く形になった線路の北側に位置するのが上郡。奈良時代よりさらに前に山陽道の通り道となり、鎌倉時代から戦国時代にかけては国境を巡る陣取り合戦も繰り広げられました
駅前にはこのような観光案内も
ちなみにこの白旗城への最寄りは智頭急行で2つ先に行った「河野原円心駅」となります
山陽本線最長の駅間
鉄道的には山陽本線の兵庫県西端として重要地域となり、今も上郡発着の電車が設定されています。そのため構内も広い
また県境越えとなる三石までは12・8キロもあり、これは山陽本線最長の駅間となっています。ぜひ車窓を楽しんでほしい区間です
1994年には智頭急行が開業。起点駅となりました。スーパーいなばはJRのホームから発着しますが、他は別ホームで
線路はつながっているものの別駅扱いです
上郡は運行の拠点駅で朝と夜に大阪方面への直通電車も運行されていて新快速の出発、終着駅ともなっています。もちろん直営駅で駅員さんもいますがきっぷ販売については一昨年にみどりの窓口が廃止され、みどりの券売機が設置されています
ちなみに最終電車の到着は深夜0時40分でかなり遅い。こちらは20時43分に米原を出て高槻~明石間は快速として運行される電車ですが4時間もの長時間運行。存在はかなり以前から知っていて、ぜひ乗車してみたいと思ってはいるのですが、では着いてどうするんだと言われると、なかなか厳しいものがあり、長らく保留状態となっています
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