北陸新幹線

JR西9800ポイントで北陸新幹線の新駅訪問を行う~最後の駅は美しいピアノに惹かれる

※訪問は2025年3月3日

あっという間に最後の駅

加賀温泉駅に到着。1時間に1本の運行の時間帯もあるとはいえ、とにかく乗ったらすぐに到着するので新幹線の駅巡りは速い。サンダーバードの遅延があり、敦賀到着は9時20分だったにもかかわらず、13時半を回ったところで、もう最後の駅に到着である

当駅に来るのは、こちらも2022年の8月以来

その時の記事がこちら。新幹線を迎えるための突貫工事中という風情で、仮の駅舎で営業していましたが、かつては特急街道と呼ばれた北陸本線ならではの設備があちらこちらにあって、今こうやって見返すと、わずか2年半前とは思えない懐かしさがこみ上げてくる

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通過線を備えた対向ホーム

当駅は対向ホームに通過線を加えた構造。越前たけふ駅の記事でも触れたが、東海道山陽新幹線ではよくある形式だが、北陸新幹線の中では比較的貴重な存在。おそらく現行のダイヤでは通過線はそれほど必要ないが、将来の大阪、京都への延伸に備えてのものだと思われる

駅舎はこちら。ただタクシー乗り場の向こう側が一部工事中になっているようで、まだ発展途上のようだ

そちらまで足を運ぶとこのように見えるが、2年半前の訪問時にもこの形はできていた。「温泉郷の風情と城下町の歴史を感じさせる駅」としてデザインされ、紅殻(べんがら)という赤い塗料で塗られた弁柄格子をイメージしている

こちらはコンコースの様子

IRいしかわ鉄道の乗り場へは連絡通路を利用する

前回よく分からないまま歩いていくとたどり着いた住宅街の北口へは自由通路ができていて

駅舎というより通路入口のような姿になっていた

北陸新幹線今後は?

加賀温泉駅成立については

この時も記したが、特急停車を巡って両隣の駅の争いが続くので、中間の駅を特急停車駅にしたことは、あまりに有名だが、まだ山陽新幹線もない半世紀以上前の1970年(昭和45)に、その後新幹線の駅になることは想定していなかっただろう

構内には飲食店や土産店、観光案内所も入居しているが、ひときわ目につくのは

立派な駅ピアノだった。駅ピアノを巡ってはトラブルも報じられるが、ぜひ美しい姿のままずっといてほしい

これで北陸新幹線の新駅はすべて巡ったことになるが、肝心の大阪、京都への延伸は確定しながらも確定していないという状況が続いている。敦賀からは小浜経由で京都に入ることは決まったが、京都府内の水資源の問題や新幹線の「京都駅」をどこに設けるかで論議されている間に米原ルートが再燃したりで、まだ工事の着工もされていない。福井、石川という地方は元々が関西圏との結びつきが強く、歴史的な経緯もあって石川は名古屋、福井は京都との関係も深い。北陸新幹線の全通を待っている間に直接行ける東京に経済的なつながりも取られてしまう、という焦りは共通認識としてあるが、何をするにも大阪、京都、神戸という三都(北陸新幹線の場合は神戸は関係ない)が、なかなかまとまらないのが関西地区で、リニアの名古屋~大阪のコースにしても、あーだこーだで、このままだと東京~名古屋の先行開業になってしまいそうである

小浜線や湖西線の並行在来線問題もクリアになっていない。将来的に途中駅になる敦賀駅が巨大施設のターミナル駅となったことについて、かつての東北新幹線の八戸駅のように暫定的な終着駅にもかかわらず、将来的に手に余ってしまう、という声も聞こえるが、先行きが不透明なだけに敦賀駅のターミナル化は現時点では正解のようである

北海道新幹線も札幌までの延伸はまだまだ先になりそうだ。私が元気に新幹線に乗れるのはいつまでか、ということを考えても、もしかすると新幹線の駅訪問はこれが最後になるかもしれない

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JR西9800ポイントで北陸新幹線の新駅訪問を行う~イラストが絶品だった

※訪問は2025年3月3日

完成した駅と初対面

芦原温泉駅に到着。やって来たのは2022年8月以来2年半ぶり。今も明確に覚えているが、JRのうちに北陸本線の各駅を訪ねようという企画を行った時、最後に訪れた駅だった

2022年8月26日の訪問。前日に各駅をたっぷり回って、この日は青春18きっぷを温存(今は使えない技となった)。北陸鉄道をたっぷり乗って金沢からサンダーバードに乗り込んで芦原温泉で下車。これが北陸本線各駅最後の訪問だったが、工事途中の駅はすべてが「仮」状態で、駅の風情が一時的にせよなくなっていた時だった。もちろん今回はすべてが完了している

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新幹線と在来線の駅は別物か

今回訪れる駅で完全な新駅は前記事で紹介した越前たけふのみ。他は北陸本線時代に駅としては訪問済み。こういう時、いつも思うのが新幹線の駅と在来線の駅は別物か、ということ。例えば地下鉄丸ノ内線の東京駅とJRの東京駅は別物なのは明白だが、では新幹線の東京駅と在来線の東京駅は同じ駅なのか、となると微妙なところだ。新幹線の駅にも東海道新幹線の駅と東北新幹線の駅があって、それぞれ改札は別だ。特に認定機関があって決められているわけではないので自分で決めれば良いと思うが、個人的には別物ということにしている。今回のように整備新幹線では在来線が三セク化されて同じきっぷで移動できない別会社になってしまうので、これは別物ということになるが、在来線が残る路線でも別駅ということにしている。昨年3月に飯山駅でわざわざ北陸新幹線の駅を利用したのも、そんな理屈からだ

「ようこそ○○へ」は延伸開業した各駅に共通するものとなっている

改札を出ると駅の外へは木をふんだんに使用した通路で外に出られるが、この部分は公道扱いのようだ

こちらは西口の外観。少し分かりにくいかもしれないが、1階がハピラインふくいの駅で2階が新幹線の駅

駅と隣接、直結して飲食店や物販店が入る「アフレア」がある

朝からのダイヤ乱れで、どの駅に何時に列車が来るのか分からない状態で落ちつかなかったが、ようやくお昼にすることにして福井らしくソースカツ丼と越前そばのセット

子どもの声に振り返ると

アフレアには広い待合室があって、ここからハピラインふくいの駅にも新幹線の駅にも簡単に行くことができて両線の発車標もある

そろそろ新幹線ホームへと移動しようと歩いているとアフレアとの直結部分あたりで、子どもの声。「お母さん、なんで恐竜がお風呂に入っているの?」

振り返ると

恐竜が東尋坊近くの温泉につかっている。地元をすべて表す秀逸なイラストに感心してしまった

ちなみに2022年の記事でも触れているが、芦原温泉駅で降りても駅前には温泉街はない。当駅からだと約4キロ。えちぜん鉄道の「あわら湯のまち」駅が温泉街の最寄り。かつては両駅を結ぶ国鉄三国線が存在したが廃線となった。芦原温泉駅はそれまで町名の金津駅を名乗っていた。話は少しややこしいが、温泉への鉄路がなくなったことで温泉の玄関口だと分かりやすいように現駅名へい改称された

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JR西9800ポイントで北陸新幹線の新駅訪問を行う~延伸区間で唯一の完全新駅

※訪問は2025年3月3日

新幹線単独駅として建設

今回訪問する駅で全く新しい駅はひとつしかない。他の駅はいずれもこれまでの在来線の駅に併設する形で設けられた。しかもいずれもが北陸本線時代の特急停車駅のため、公式には新規開業ではあるが、イメージとしての新規開業ではない。そのひとつの駅へと向かう

サンダーバードで湖西線を敦賀に向かう際、敦賀の手前あたりから積雪が凄く、新幹線に乗り換えると福井が近づくにつれて雪は減っていったが、今度は小松から逆戻りする形なので車窓はどんどん雪が増えていく

そして越前たけふに到着である

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武生駅から車で10分

新駅の新幹線単独駅だけに用地はふんだんにあったようで、2面2線の対向ホームに中線の通過線2本を備えた構造。東海道、山陽新幹線ではよく見かける姿だが、北陸新幹線ではホームのない通過線を備える駅は高崎~敦賀では上越新幹線との分岐となる高崎以外では今回開業した越前たけふ、加賀温泉の2駅しかない。雪対策で通過線の上も屋根で覆われている

コンコースも広くとられている

駅舎は越前和紙の製作時に流れる姿をイメージしたもの

そして武生の中心地であるハピライン福井(旧北陸線線)の武生駅からは車で10分ほどの距離にある

新駅設置が決まった時、武生駅から歩いてすぐのところには福井鉄道の越前武生駅があった。平仮名が入る以外、全く同じ読みとなってしまうが、福井鉄道側が譲る形で2023年(令和5)に駅名を「たけふ新」駅とすることで混乱を避ける形となっている。ちなみにこの駅は以前の駅名は「武生新」駅。大正期からの駅名だったが、2010年(平成22)に越前武生と改名されたばかり。元の読みに戻った形だが、わずか13年の駅名だったことになる

微妙な駅間が生み出したもの

訪問時はすっかり雪景色だったが、駅前は現状では農地が広がる。ただ飲食には困らない

道の駅が併設されているため、こちらで食事ができる

バス500円駐車場無料

新幹線単独駅である当駅の大きな特徴は

駅前の広大な駐車場。600台分もの駐車場が無料となっていて、新幹線のパーク&ライドとなっているが、常時の盛況ぶりとなっていて開業から早々に止める場所がないと問題化している。北陸道の武生ICが至近で、車でのアクセスが良好なこともあるが、周囲には特に何もないことから容量は十分と予想していたところ、当駅には高速バスの停留所があり、新幹線ではなく長距離バスの利用者もこの駐車場を使用するようになった。また無料ということで長期間の出張や旅でも駐車場の需要が生じたという

その一方で低迷したのは武生駅とのアクセスで

これは訪問時の看板だが、おそらくすでにない。3月15日に運行を終えたからである。新幹線駅の開業からわずか1年で、最寄りの中心地へのバス路線がなくなるという話はあまり聞いたことはない。理由としてはわずか10~15分のバスの運賃が500円だったこと、500円を払ってバスで新幹線駅に向かうのなら、福井駅までハピラインふくいまで行った方がむしろ便利だったことが挙げられる。福井までは電車で20分で運賃は380円。しかも福井にはすべての列車が停車する。また逆方向はひとつ隣が敦賀で、電車の所要時間は30分で運賃も780円だが、大阪方面へと向かうには乗り換えが必要となるため、わざわざ1区間だけの乗車りために500円を支払う人は少なかったのだと予想されている

逆の見方をすると駐車場が無料ということで福井駅の方が近い場所に住んでいても当駅を利用する人も確実にいるとみられていて、地方の車社会が新幹線駅の開業によってあらためて浮き彫りになった形にもなっている

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JR西9800ポイントで北陸新幹線の新駅訪問を行う~2年半前とは全く異なる気候に参った

小松駅の駅名標

※訪問は2025年3月3日

前回は在来線の駅として

小松駅に到着。訪問は2022年の8月以来となるから2年半ぶり

その時は北陸新幹線の延伸により三セク化される前に、当時はまだ北陸本線だった各駅を訪ねた。そして小松で宿泊。ただ前回と今回とでは、あまりにも気候が異なっていた

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傘もあっという間に

元々、今回の旅は2週間前に行う予定だった。猛烈な寒波の予報を受け、出発の数日前に1週間の延期を決めた。1週間後は比較的温暖な予報で安堵していたら、家庭の事情で急きょ取りやめ。再延期となった。天気予報は決して良くはなかったが、2週間前よりはマシそうだし、何よりこれ以上の延期は自分の日程と照らし合わせても無理そうだ。WESTERポイント全線フリーきっぷは使用前だと払い戻しができるが、2000ポイント以上のキャンセル料が必要となる。2000ポイントを貯めるのに一体いくらのお金を使わなければならないのかと考えると、それも避けたい。ということで決行である。救いは早々に発券しなかったこと。発券前であれば、きっぷの期限内なら何度でも変更できる

ということで小松駅前。小松といえば小松製作所。新幹線側となる東口には、こまつの杜という施設となっていて、自由に入れる。展示されている重機は名所のひとつでもあり、私もそこで記念撮影をしようとしたが、ちょうどこの時間帯は猛烈な上に冷たい風雨で駅舎の外で傘をさそうとしたら、あっという間におちょこになってしまい、慌てて駅舎内に避難。傘はもう使えないので、駅舎の外までダッシュ。1枚パチリとやって戻ってくる、撮り逃げのような写真がこの1枚。もっと重機の近くまで行きたかったが、これ以上進むとずぶ濡れになりそうなので、ここが限界だった

こちら新幹線側となる東口の写真も同様の撮影。白山をイメージしているという。それだけにもっと全景が写る位置まで下がりたかったが、風邪にでもかかると大変なので、このあたりが限界だった。そういえば昨年の今ごろも同じような目に遭っていた

3月5日のことだった。北陸新幹線の延伸開業は前に、その時点で唯一の新幹線未訪問駅だった飯山駅を訪ねたのだが、その時は雨ではなく視界も不良となるような雪に見舞われた。北国なので、ありがちな話だが、3月という季節を考えるともう少し幸運な一面があっても良いのではないかと思ってしまう。もっともこの雪がきっかけで大糸線の全駅訪問につながるので、分からないものではあるのだけど

暖かい待合室で休憩

せっかく来たのだからと西口にも出向く。小松の町は主にこちら側つまり海側に広がっていて空港も海側。今回も最初の予定では西口のホテルに宿泊するつもりだった。小松製作所もあり、空港の玄関口ということもあってホテルは多い

こうも寒いと前回も訪れた小松うどんのお店に行ってみたが定休日。ということでしょうがない

待合室で出発を待つ。当然ながら快適そのもの。新幹線の駅ならではの設備に助けられた

新幹線の小松駅は通過線のない2面2線構造。通過線のない新幹線駅は整備班幹線では、よく見かける構造だ

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JR西9800ポイントで北陸新幹線の新駅訪問を行う~唯一の「島式ホームのみ」駅

福井駅の駅名標

※訪問は2025年3月3日

「つるぎ」の停車駅に注意

サンダーバードの遅れによって6つの新駅訪問も旅程をやや変更しなければならなくなったが、手にあるのは乗り放題のWESTERポイント全線フリーきっぷだし、昼間は1時間に1本しか停車しない駅が多いが、新幹線というのは乗ってしまえば瞬時に目的地につれていってくれるので心配はない

つるぎは16分で福井に到着。途中の越前たけふは通過で、次の停車駅は金沢なので旅の趣旨から、ここ福井で強制下車である。敦賀延伸前から北陸新幹線に存在していたつるぎは金沢と富山を結ぶ列車だった。途中は新高岡しかない区間だったので、出発したらすぐ終点という、いつもガラガラの列車だったが、敦賀延伸で事情が若干変わった。最北が富山であることに違いはないが、敦賀まで各駅に停車するパターンと、途中は福井のみしか停車しない2つのパターンができた。金沢止まりもある。これまでつるぎを東海道新幹線のこだまのように感じていた方もいるかもしれないが、各停、速達と2種類のつるぎがあるので乗車時は注意が必要

またこれは注意することではないが、サンダーバードとつるぎは列車番号に法則性がある。私が乗車してきたサンダーバードは5号。そしてつるぎは6号。つるぎの番号はサンダーバードの次の番号となる。この法則は臨時列車でも忠実に守られていてサンダーバード88号に接続するつるぎは89号だ。上り下りが逆になってもこの法則は変わらず、今度はつるぎが5号ならがサンダーバード6号となる。乗車には影響のない話にはなるが、ちょっとした豆知識である

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恐竜の待合室とカニめし自販機

福井駅といえば恐竜のオブジェが有名すぎるが、新幹線ホームの待合室にも恐竜はいる

待合室の壁に潜む

ホームにあるかにめしの自販機も福井らしいといえる。さらに言うと

広告は恐竜兼かにめしである

かつてはえちぜん鉄道の間借りも

現在の福井駅のJR部分は新幹線駅のみだが、駅舎にはえちぜん鉄道の福井駅がビッシリ張り付くように建っている。逆側の旧北陸本線はハピラインふくいとなっていて、新幹線のスペースは狭く、新幹線では異例ともいえる島式ホームの1面2線構造となっている。新幹線の島式ホームといえば、東海道新幹線の三島駅が思い浮かぶが、三島駅は両側に通過用の線路がある。福井駅はそれもなく、島式ホームのみという、現在の新幹線ホームでは唯一の存在となっている

元々は3階建ての駅舎とし、新幹線はそこで2面4線とする予定だったが、予算の問題、2階に入居する予定だった京福電鉄が、相次ぐ事故で廃止になってしまったこと、景観の問題などが相次いで2階の北陸本線(ハピラインふくい)ホームの隣に建設することになった。3階建てにしたものの、2階の入居者がいないとマズいのである。その後、京福電鉄はえちぜん鉄道として出直しとなったため、2階はえちぜん鉄道が使用することになり、その結果、ハピラインふくいとえちぜん鉄道の間にしかスペースがなくなり、島式ホームのみの新幹線駅ができた

島式ホームになったという結末は、えちぜん鉄道が新駅舎を建てる際に新幹線の予定地を一時的に間借りするという鉄道マニア向けの副産物も生んだ

これは2018年6月のもので、隣でえちぜん鉄道福井駅の工事が進む中、新幹線予定地のホームにえちぜん鉄道の車両が停車している場面を撮ったもの。これは今しか見られない光景だと、わざわざ出かけて乗りに行った

こちらは新幹線の改札。開業当初は多くの客が押し寄せるとホームが狭くて大丈夫か、と心配する声もあったが、現状では大きなトラブルにはなっていない。安全性の面ではホーム柵がある上、高速で通過する列車もない。なぜなら福井駅はすべての列車が停車する駅となっているからだ。将来的に北陸新幹線が、さらに延伸されても福井を通過する列車は生まれないだろう

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JR西9800ポイントで北陸新幹線の新駅訪問を行う~湖西線ストップの遅延を体験

敦賀駅の駅名標

※訪問は2025年3月3日

雪が見えると湖西線名物の停車

サンダーバード5号は定時の7時40分に大阪駅を発車。大阪を出た時はガラガラだったが、京都で大量の乗車があり、インバウンドパワーを知ることになった。京都の手前で高槻に停車するタイプの運行だが、京都からはノンストップ。サンダーバードは大阪を出ると新大阪、京都はすべての列車が停車。それ以外は高槻のほか、湖西線内の堅田と近江今津に停車するパターンが何本かあるが、基本的には全列車が停車する3駅から敦賀まで、敦賀から3駅まで旅客を運ぶ140キロに満たない短距離の特急となっている

乗車のサンダーバードは9時3分に敦賀に到着。8分の乗継ぎ時間で北陸新幹線へと連絡することになっていたが、近江舞子付近にさしかかり車窓にも雪が見えてきたと思うと、急に減速し、高架の線路上でピッタリと停まってしまった。湖西線名物ともいえる強風による運行停止である。北陸新幹線の大阪への延伸で真っ先にネックになったのが、この強風。雪も多い地域だが、オール高架で踏切なしという昭和40年代としては画期的な規格だった湖西線は冬場の風に悩ませ続けられることになる。北陸新幹線も早々にこのルートはあきらめることとなった

ようやく動き始めると敦賀に近づくにつれ車窓は一面の雪

敦賀へは約20分遅れての到着となった

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一部を捨て、一部は残す

敦賀到着前から、車内は接続について何度もアナウンスが流れた。サンダーバード5号は8分の待ち合わせで9時11分発の富山行き「つるぎ」に接続するほか、9時21分発の東京行き「かがやき」にも接続するのだが、つるぎについてはサンダーバードの到着を待って出発も遅らせるが、かがやきについては先に発車してしまうという。かがやきは敦賀から東京への最速達タイプで、つるぎは敦賀と金沢もしくは富山を結ぶ区間運行列車。このほかに長野までは各駅に停車(一部飯山を通過)し、長野以遠が速達タイプになる「はくたか」もあるが、今後の遅延もはくたかはサンダーバードの到着を待たずに出発するという。つまり東京まで行くタイプは湖西線の遅延は関係なく定時運行だが、金沢もしくは富山までしか運行されないタイプは敦賀で接続待ちをするということ。影響の大きい東京行きについては定時を守り、富山までで完結する列車については到着を待つという方法が、いつも採り入れられているものかどうかは分からないが、妙に感心してしまった

ただし、おそらくかがやきのきっぷを持っている人々だろう。変更手続きをしなければならないので長蛇の列ができていた。私はといえば、北陸新幹線の新駅訪問が目的で、ここからは自由席専門だし、少々の遅れも、列車はバンバン来るし、ちょっと待つことになっても、どの駅にも暖かい待合室があるので、たいして気にはならないので遅延の影響を受けた方々には申し訳ないが、いろいろなやりくりを興味深く眺めていた。こういう時、新幹線というのは、いろいろ楽である。これが2、3時間に1本のローカル線では全くシャレにならない。その意味では幸運だったのかもしれない

なおサンダーバードもしくはしらさぎの特急列車は新幹線の真下に設けられた専用ホームから出発する上、新幹線ホームのエスカレーターの数も多く自動改札機の数も多いため、実際は5分もかからず乗り換えが可能だが、北陸本線の在来線(つまりはほぼ新快速)に乗り換えようとすると、結構な徒歩となるので注意が必要である

とにかく私はつるぎへの連絡は無事に行えた。写真に9時11分発とあるが、すでに時計は9時半に近い。ちょっと自由席の場所が遠かったが、ここから新幹線新駅の訪問開始である

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JR西9800ポイントで北陸新幹線の新駅訪問を行う~意外と高いポイント収集の壁

大阪駅のサンダーバード発車案内

※訪問は2025年3月3日

新生サンダーバードに初乗車

朝7時半の大阪駅。11番線へと向かう。そこは特急専用ホームで、ある意味格式の高いものがある

特急専用というより、基本的にはサンダーバード専用ホームとなっている。この時間帯はJR東海車が大阪駅までやって来る「ひだ」がたまたま出発する時間となっていたが、他の列車は敦賀行きサンダーバードである

説明するまでもなく2024年3月の北陸新幹線延伸からJR西日本の在来線は敦賀までで、在来線は第三セクターの「ハピラインふくい」に引き継がれた。それによってサンダーバードは大阪~敦賀のみの140キロにも満たない運行となっているが、私は今回が初乗車となった

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イメージとは異なる遅い新快速

敦賀乗り入れを果たした北陸新幹線には過去2回乗車した。大糸線から糸魚川経由で来たものだが、いずれもサンダーバードには乗車していない。それぞれ青春18きっぷ、鉄道の日記念きっぷを所持していたため、敦賀からは新快速乗車である。新快速というと特急顔負けのスピードで走るJR西日本の看板列車のイメージがあるが、末端部分は全く事情が異なる。北陸本線の米原経由であれ、湖西線経由であれ、単なる普通列車として運行される。北陸本線や湖西線の駅では昼間にやって来るのは、1時間に1本の新快速のみという駅も多い。しかも4両編成。途中で8両が追加されてようやく新快速のイメージに合った乗り物となるが、その分、所要時間も長く、敦賀~大阪はサンダーバードなら80~90分で到着するところが、新快速なら2時間以上もかかる。もっともそれぐらいの時差があるから特急の価値も上がるとしたものだが、せっかく18きっぷのような「タダ」で乗れるきっぷ(厳密には追加料金不要という表現が正しい)を持っているのだから、私は1時間以上遅くなっても新快速に乗車していた

金沢止まりのころは、さすがに金沢から在来線を乗り継いで大阪まで帰る気力はわかなかったが、敦賀からなら乗り換えなしで大阪どころか神戸まで連れていってくれる。その意味では敦賀延伸は鉄オタには強い武器になったともいえる

ただし今回は強い味方がある

3月14日までが利用期間だったWESTERポイント全線フリーきっぷ。新幹線も含め、JR西日本の全線が2日間乗り放題になる。ただ、これにはいくつか条件があって、まずWESTERポイントの会員になることが絶対条件。その上で最低でも980ポイントを貯めなければならない。きっぷの購入(獲得)は980ポイント+1万9800円または9800ポイントの二択となる

私は9800ポイントを貯めての利用となったので、一見すると、お金は財布から全く出ていない。しかし9800ポイントを貯めるというのは、なかなか大変で、単純には1ポイントを得るために200円が必要となる。JR西日本のクレジットカードを持ったり、JR西日本の駅に入居するお店で還元ポイントの高い日に飲食、買い物をしたりするなどの工夫はできるので、JR西日本の主要路線を平時利用している人は、自然に貯まっていくことも多いので、それなりに獲得のハードルは下がるが、それでもなかなか大変だ。現実問題として年明けあたりから「これは気合を入れないと9800ポイントに届かないかもしれない」と積極的に集めにいって何とかクリア。フリーきっぷを購入すると、どのぐらい元をとれたかどうかを考えてしまうのが鉄オタの常だが、その意味では少なくとも私は元はとれないきっぷ(JR西日本のカードを複数作るなど、いろいろなポイ活があるようではある)なので、気は楽である

そして行うのは延伸時以降に開業した新幹線の新駅訪問。といっても敦賀を含め6駅しかなく、JR西日本全線乗り放題というきっぷの価値を考えると、もったいない気がしないでもないが、先述した通り、元は絶対に取れないし、新幹線も乗り放題というきっぷは次にいつどんな形で出るか分からない(ちなみに先日発表された「西日本・四国乗り放題パス」は2日間で2万4240円)ので、今回投入することにしよう

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大糸線の増便バスに再乗車、キハ120と組み合わせる~その6 やっぱり列車でゴールしなきゃ

糸魚川駅に到着

※訪問は2024年10月11日

2つの駅名板

中土駅の駅舎には2つの駅名板がある。ひとつは前記事のサムネで掲載したもの。そしてもうひとつは

年季が入ったもの。前者は駅舎の外に、そしてオールドバージョンは

駅舎の外側つまり列車で降り立つと、こちらが迎えてくれる

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シールを張って一路糸魚川へ

中土駅ともサヨナラの時間が来たようだ

南小谷駅でも同じものがあり、1カ月前に張った。今回ももちろん張る。来た全員が張り付けるとは思わないが、南小谷より利用者が圧倒的に少ない当駅なので、見かけたら思わず張ってしまうのではないか。首都圏や近畿圏は重ねて張るしかないのだが、遙か彼方からの人もいるようだ。対馬はビックリ。福岡からの方は「ネタじゃねぇぞ」との書き込みも

駅でともに降りた同業者の青年は、この後北小谷まで行き、増便バスの停留所まで歩き(徒歩10分ほど)、白馬から松本経由で東京に帰るという。前日からの旅程を聞いたが、若いとパワフルでいいな、と思った

中土から1区間、同乗してお別れである。私はこのまま糸魚川へと向かう。ふと顔を上げるとキハ120の車内は私を含め4人

そういえば中土駅ではこのような注意書きがあった

頭の中が鉄道だらけになると「通過」という意味が間違って脳内に伝わってしまうが、バスの世界では、ここには立ち寄らないという意味になる。今は国道から離れてしまうと、何かと不自由な時代である

大糸線の現状

私が乗車したのは中土を10時10分に出て11時3分糸魚川着のキハ120。10時4分に南小谷を出ているが

こちらの記事でも記したように白馬方面からの接続が極めて悪い列車で乗車が少ないのもうなづける。この後、根知で2人、姫川で1人の乗車があった

ここで糸魚川と南小谷をのぞく2022年度の非電化区間である大糸北線各駅の利用者数を記すと

中土 2人

北小谷 4人

平岩 4人

小滝 4人

根知 8人

頸城大野 16人

姫川 4人

この中には今回私が使用した秋の乗り放題パスや青春18きっぷなどのフリーきっぷの利用者は含まれていない。また中土で出会った同業の青年は途中下車を繰り返していたが、そちらも含まれないので実際に乗降した人の数とはかい離があるが、日常ということを考えると決して良い数字とは言えない

一方、増便バスについては長野県のHPに9月12日の記載があり、6~8月の利用状況について

6月 1日平均約25人(1便平均3人)

7月 1日平均約48人(1便平均6人)

8月 1日平均約112人(1便平均14人)

となっている。認知度が増して夏休みに入ると利用者が増えていることが分かる。現に9月に私が利用した日も18人の乗車があった。もっともこちらはあくまで白馬~糸魚川全体の利用者であって各駅の利用者数とは異なることに留意が必要。鉄道もそうだが白馬や信濃大町から大糸線を経由して糸魚川から新幹線に乗り換えると各駅利用者には入らない。また私見だが、バスの数字にはフリーきっぷ利用者も含まれている気もする

景色を眺めながら糸魚川へ

平岩駅を過ぎると姫川温泉が見えてきた。3年前に宿泊した際、部屋から「お~い」と手を振った。翌日、乗車すると車窓から部屋で手を振る浴衣の宿泊者がくっきり見え、私もそんな風に見えていたのかと、ちょっと恥ずかしくなったことを思い出す

12月から増便バスは冬季期間となり停留所が変更される。現在は白馬から南小谷までの各駅に停車しているが、南小谷までノンストップとなり、代わりにスキー客の利用が多い白馬八方バスターミナルが新たな停留所となる。また平岩、小滝の両駅は通過するが、駅とは離れた場所の温泉施設や道の駅が停留所となっている中土、北小谷の両駅は停車が続く

大糸線用となっている糸魚川の切り欠きホームに到着。やはり列車の到着は気分が落ち着く。大糸線については非電化区間であるJR西日本の大糸北線ばかりが何かとクローズアップされるが、JR東日本の区間も信濃大町から北上していくと、一定の乗客がある途中駅は白馬と神城ぐらいで、この後の記事でも出てくるだろうが、多くの駅で「ぼっち」を体験した。沿線には多くの温泉があるにもかかわらず、もったいない気もする

手元に1988年3月号の時刻表(復刻版)がある。すでにJRへの移管は行われていたが、南小谷をまたぐJR東日本、西日本の両線を走る列車がまだ1日2往復残っている。大阪から北陸本線、大糸線を経由してのシュプール号も健在。このシュプール号、いつも大阪駅で多くのスキー客が列車を待っていた光景は覚えているが、始発駅が西明石だということを知ってちょっと驚いている

増便バスを出すぐらいなら、大糸線そのものを増便すれば良いではないか、との声も聞こえてきそうだが、平岩、中土の両駅でも紹介したように大糸北線では駅の交換設備がなくなっていき、現在すれ違いができるのは根知駅のみで列車本数を簡単には増やせない状況にある。ただ白馬行きの増便バスで分かる通り、JR東日本と西日本をまたぐ列車があれば需要は少し増えるのではないか。それが無理なら、せめて接続の便を図るべきだと思えてならない

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大糸線の非電化区間を1日4往復補完する増便バスに乗車~その3(終)

南小谷駅の増便バス停留所

※訪問は2024年9月10日

14人で出発

まず前提として触れなければならないのは、私が乗車したのは青春18きっぷ期間ながら最終日の平日だったということ。夏休みの土日なども含め、何回か乗車したのであれば、標本数も増えるわけで、数字を比べたり分析することも可能だが、標本数はひとつで、しかも平日のお昼すぎだったというお断りを入れさせていただきます

定刻より3分ほど遅れて到着したバス。乗り込んだのは5人。そもそも大糸南線に乗車して終点南小谷で下車したのは2両編成の電車で全部で9人だったので、それ以上の乗車があることは考えにくい。もうひとつ触れておくと大糸南線も松本~信濃大町は通勤通学にも利用される区間で昼間も1時間に1本の運行は確保されているが、信濃大町~南小谷は乗客、本数ともにめっきり減る。特に観光地でもある白馬を過ぎると車内も閑散とする。営業係数はかなり苦しそうな区間である

バスに乗車すると白馬から乗車してきたと思われる先客9人がいて計14人で出発となった(この区間も3駅に停車するが、乗車はほぼないと予測)。乗車方法は列車とほぼ同じだが、青春18きっぷの場合は先にきっぷを見せて降りる駅を告げる。大糸北線の途中駅はすべて無人駅だが、途中の駅または停留所から乗車した場合は降車駅で現金で支払う。ただ結論を先に言うと途中での降車はゼロだった

乗車にちょっと驚き

前記事でも触れたが、駅と道路の位置関係で既存の駅近くに停留所が設けられない場所があり、それが中土、北小谷、小滝の3駅。平素から1日の乗車が限りなく0人に近づいている駅で道路からも離れている。3年前の9月に大糸北線の全駅訪問を行った時も、すべて「貸切」となった駅だけに最初からメモに「0」と書き込んでいたほどだったが、北小谷で2人の乗車があってビックリ。北小谷の停留所は750メートル離れた道の駅に設置されている

北小谷はホームからの姫川の眺めは美しいが、駅前に公民館のようなものがあるだけで何もない駅。シュプール号のために交換設備を設けたが、やがてまち単式ホームに戻ったという歴史を持つ。大糸北線が最後のにぎわいを見せたのがシュプール号だった。今にして思うと「私をスキーに連れてって」の映画とユーミンの歌で始まったスキーブームの一翼を担ったシュプール号。深夜近くの大阪駅ホームが大にぎわいを見せていた光景はいつから消えたのだろうか

話は少しそれたが、北小谷駅の川向こうにある道の駅小谷には温泉が併設されていて、北小谷駅の訪問時は時間があれば行ってみたいと思ったものだ。増便バスをうまく使えば、道の駅で約2時間過ごせる。温泉に入って食事をすれば、ちょうど良いかもしれない。列車の駅までも15分あれば歩けるので、組み合わせると良い訪問ができるかもしれない

2021年の大糸北線全駅訪問時は、55歳以上は3日間新幹線も含めJR西日本乗り放題でグリーンを含む指定席も6回まで乗車できるフリーきっぷを利用した。グリーン車もバンバン乗れるのに大糸北線へ越美北線の各駅訪問などをする人間は、圧倒的な少数派だろうから実態に近い乗車率を目の当たりにできたと思うが、キハ120に16人も乗車している場面は少なかったと思う

この後、バスは2021年に宿泊した姫川温泉の最寄りである平岩へと立ち寄る。駅は新潟県だが、宿まで数分歩くと長野県となる。山中の県境は何もない険しいところ、のイメージがあった私はビックリしたことを覚えている

その時に国道148号が旧道から現在のコースに変わった際、平岩の駅前を通らなくなったことを知ったが、確かにバスは国道から平岩駅へ1度下って、また国道へと戻るコースをとった

自分の車窓側の根知まで来ると糸魚川まで10キロ。街も開けてくる。ここ根知から糸魚川まではバスもそこそこの本数があり、私も利用した

姫川~糸魚川はJR西日本で最後の未乗車になった区間で昨年2月以来の訪問。その時の頸城大野駅は雪に埋もれていた。今とは対照的な光景で11時になろうというのに雪を踏みしめた跡が極めて少なかったことも覚えている

南小谷からここまで乗車は北小谷の2人だけ、降車はゼロという状態だったが、姫川から高校生が2人乗車(こちらもちょっと驚き)。結果的に糸魚川で下車したのは18人

おなじみの旧車庫をあしらった糸魚川のアルプス口

これで1時間のバス旅は終了。夏休みはもっと多くの乗車があったと聞くので、今日は少ない方だったのか。青春18きっぷの期間が終わると、さらに減ってしまうのかどうかは実際に乗車してみないと分からないので、機会があれば秋にもう1度訪れ姫川温泉に泊まりたいとも思っている

来年3月に結果が出た時、どのような数字が発表されるのかどうかは分からないが、青春18きっぷのようなフリーきっぷを乗車した利用者をどうカウントするかも大きく数字を左右するだろう。フリーきっぷは乗車駅と降車駅が把握できないため、通常は数に入れない。芸備線の青春18きっぷシーズンは、ここ数年1日1本の新見~三次間の列車は、押すな押すなの超満員となっているが、JR西日本にこの季節の数字を入れようという意識は感じないので、どのような数字を出るのだろうか?

少なくとも来年3月まではバスと列車を組み合わせると、なかなか楽しめることだけは間違いない。ただひとつの留意点は、ハイデッカータイプの使用バスは乗り心地はとても良い一方で、お手洗いはない。路線バスで旅する際、お手洗い問題は必ずあるのだが、増便バスでも注意していただきたい点である

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大糸線の非電化区間を1日4往復補完する増便バスに乗車~その2

南小谷駅の改札

※訪問は2024年9月10日

所要時間は列車と同じ

南小谷は1日1往復ではあるが、特急「あずさ」が新宿からやって来る。所在地は「小谷(おたり)村」で、なかなか初見では読めないが大糸線に乗車していると何度も繰り返しアナウンスされるので1度乗車すると読めるようになる。電車特急の終着駅が「村」というのも、ある意味凄いことだ

列車が到着すると構内に増便バスの案内アナウンスが流れる。青春18きっぷでも乗車できる旨も放送された。この日は2024夏の18きっぷ最終日である

時刻表によると南小谷から糸魚川まで約1時間。これは列車とほぼ変わらない。ただし必ずしも既存の駅前に停車するわけではなく交通新聞社の時刻表にも欄外に「北小谷駅のバス停留所は駅から約750メートル、中土駅のバス停留所は駅から約1200メートル離れています」と記されている。750メートルはギリギリ許容範囲だが、1200メートルはちょっと離れすぎだろう。大糸線の電化区間内は駅間が近い場所がいくつもあるが、おそらくそれよりも長い

定刻より3分ほど遅れてバスがやってきた。私はバスについては詳しくないが、空港のリムジンバスでよく見られる形式である

なにゆえ山中を通るのか

大糸線は松本と糸魚川を結ぶ105キロの路線。歴史をさかのぼると、元々は信濃鉄道という私鉄が松本~信濃大町に敷設したことに始まる。沿線には観光地も多く利用も好調。1916(大正5)に全通すると、わずか9年後には電化を完了させた

と同時に信濃大町から糸魚川に至る旧千国街道は、新潟から信濃に塩を運ぶ古来からの役割に加え、軍事面でも注目されるようになった。有事の輸送はもちろん、山中奥深くにあることが「敵の攻撃を受けにくい」となったのだ。有事に備えた山中の鉄路には現在の天浜線もあてはまるが、計画時はまだまだ航空機ではなく海上からの攻撃の時代。海沿いの線路よりも山中の線路が「いざ」という時に役立つという発想だった。元は鹿児島本線としてスタートした肥薩線も、海沿いルートを走る鹿児島本線に名称を譲りながらも有事の貴重なルートであり続けた

そのような経緯で昭和に入ると国の手によって糸魚川を目指す工事が始まった。1935年(昭和10)には南小谷を越えて中土まで開業。糸魚川からは小滝までが開業した。それぞれが大糸南線、大糸北線と名付けられた。間もなく信濃鉄道も国家買収。通常、両端の駅にちなんだ路線名は、それぞれの駅名から1文字ずつ取るものだが(水郡線のように事実上の始終着駅から1文字取ることもある)、途中駅の信濃大町から「大」の字をとった大糸線という名称は、国鉄が工事に着手した際に決められ、信濃鉄道の買収後もそのままにされたゆえのものである

ただ小滝~中土は冬季の積雪にも見舞われる山中の難工事で、全線開通となったのは戦後10年以上も過ぎた1957年。国防という当初の役割は終わっていた。そもそも人が少ないと分かっていた場所にあえて敷設した路線。戦後に行われた電化工事が南小谷までで終わったこと、国鉄民営化の際に電化、非電化区間で会社が変わったこと。北陸新幹線の開業で大糸線沿線の観光地へは新幹線利用の方が早くなったことなど、マイナス要素が積み重なった

現在、糸魚川から松本までの経路をグーグル先生に尋ねると北陸新幹線を利用した長野経由のコースが案内される。そちらの方が早い。黒部観光の入口となる信濃大町へも長野からのバスルートが優勢である。大糸線105キロのうち非電化区間はわずか35キロしかないが、糸魚川から白馬、信濃大町、安曇野といった観光地へ移動するのは本数も少なく直行列車もない。いわば負の積み重ねとなっているわけだが、今回の増便バスは今夏の青春18きっぷ期間中は、かなりのお客さんを乗せていたと聞く

18きっぷの最終日、1時間のバス旅を始めよう

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