※訪問は2024年1月10日
ICOCA圏外の最初の駅
道上駅に到着。神辺駅から北へ2駅。ICOCAは福山~神辺のわずか3区間のみでしか利用できないので圏外となっている。ただ福塩南線の各駅は1日の利用者が千人を超える駅が14駅中7駅もあり(福山のぞく)、これは2021年とコロナ禍での数字なので、その後は増えている可能性が高い。前記事で述べたように2007年に神辺までがIC乗車対応となってから17年もエリアが広がっていないのが不思議なぐらいだ。IC非対応ということでワンマン電車での運行の際は運転士さんの仕事も増える。道上駅の1日の利用者も1088人で私の訪問時は朝の9時だったが、後に福山方面への電車に乗ろうとするとホームには多くの人が立っていた
当駅は単式ホーム。写真にあるホーム柵と駐輪場の間のスペースは貨物ヤード跡のようである
駅舎といえるものはなく、待合所があるのみ。備後本庄と横尾はICOCA導入で形が変わったが、これが福塩南線の標準形である。国鉄時代、早々に無人化されているので、かつての駅舎についての情報は分からなかった。道路とホームの高低はあまりなく、短いスロープから直接ホームに入る
こちらが駅の全景。踏切の傍らに狭い駅前+ホームという私鉄駅のような風情が残る
元々は道上村
読みは「みちのうえ」。「の」が入るのがポイントで意外と難読。開業は福塩南線の多くの駅と同様に1914年(大正3)と古い。現在は福山市だが、平成の大合併までは神辺町。さらにさかのぼると駅の設置時は道上村だった。1954年(昭和29)に神辺町となっている
周辺には住宅街が広がっていて、駅の所在地は「福山市神辺町字道上」だが、少なくとも「村」の雰囲気はない。1日の利用者が千人を超えるのも納得できる
ビックリの発見に心躍る
各駅訪問のため、ここで福山行きの列車で折り返す。ホームに人も増えてきたので、私もそろそろ…とホームに戻ってぼんやりしていると
先ほどの踏切方面で何やら発見
こ、これは…
「国鉄旅行連絡所」の文字が残っている
国鉄旅行といえば
芸備線の市岡駅で看板がはがされていたことに衝撃を受けたことを記事にした。時系列的には、ここ道上駅が1月、市岡駅が4月なので道上駅が先なので、道後山駅(芸備線)、市岡駅に次ぐ3駅目の「国鉄旅行」の文字発見に大いに心躍り、3カ月後に市岡でガッカリすることになる(道後山の現状は不明)。しかし市岡駅の記事でも述べたように国鉄旅行の連絡所が何をする所なのかは国鉄を20代前半まで利用した私にも分からない。ただ現在は閉店しているこの駅前店舗では一時きっぷの委託販売をしていたようだ
道後山駅の訪問(乗降)は難易度が高いが、道上駅は福山から20分で行けて昼間でも電車の本数は1時間に1本は確保されているので、いつまで残るのか分からない貴重な看板を見に行ってほしい。もっとも看板を近くで撮影しようとすると、明らかに私有地の中となるので撮影はホームからということだけは厳守である
それが「思いやりの駅」にふさわしい行動だと思う
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