2022年 9月 の投稿一覧

今さらながら初めてレンタル充電器を借りました

※今回の記事はタイアップでも広告でもありません。あくまでも利用者の個人的な感想です

痛恨の忘れ物

先日、名古屋を訪れた時のこと。明るいうちは鉄オタ活動はなく気づかなかったのですがホテルで荷を解いて忘れ物に気づきました

モバイルバッテリーを忘れた(泣)

これはショックです。旅では何かと充電が必要です。一番大切なものはスマホで、場合によっては2台持ちの方もいらっしゃるでしょう。私の場合は旅セットとしてひとまとめにしていて、ホテルではスマホ、モバイルバッテリー、カメラの充電は必須です。PCを持ち歩くことも多いし会社員だった時は会社から貸与されたスマホもも持ち歩いていました。ちょっと古めのホテルではコンセントが足りないことが多々あるため、コードのない小型のテーブルも持ち歩いています。おかげでホテルのテーブルはケーブルだらけ。部屋の構造によっては手の届かない部屋の入り口がゴチャゴチャしていることもあります。とにかく、それだけ充電が必要だということ

そんな中で最も大切なのはモバイルバッテリー。調べものをしたり写真を撮っていると、バッテリー消費がとてつもなく早いので宿泊旅だけでなく、日帰りの手ぶらに近い旅でもこれがないと何もできません。それを忘れた。ひとまとめにしたバッグごと忘れたようです。幸いなことにすぐ充電できるよう充電器だけは、すぐ取り出せるように別の場所に入れてあったので、ひとまず夜のスマホ充電だけは何とかなりましたが、明日はどうしようか

今回は名古屋市内をウロウロするつもりなので、その気になればお昼をとるつもりでコンセントがありそうなチェーン店カフェやマクドナルドに行けばよろしい。ネットカフェという手段もある。ただ探したり、立ち寄りポイントの近くにうまくそのようなものがあるかどうか分からない。その意味では消費税のややこしい変更のおかげでコンビニのイートインコーナーが激減しているのが痛いです

そこでふと思いついたのが、コンビニでよく見かけるレンタル充電器です。これってどうなんですか。実は利用したことがなかったので興味もありませんでした。ということで調べてみると、恥ずかしながら、いろいろなことを初めて知りました

まず

それぞれのコンビニが独自で行っているやっているものと思い込んでいました

全然違った(汗)

レンタル充電器の会社があって、それをコンビニに設置してあるのですね

さらに調べるとChargeSPOTという会社のレンタルは初めての利用に限りセブンイレブンで借りた場合、今なら24時間まで1時間というサービスを行っているとのこと。そして何のことない、ホテルの向かいがセプンイレブンだったのです

ということで、ここからの作業は機械に弱い私でも超簡単

同社のアプリをダウンロード→アプリで現在の位置情報で近隣の設置場所を調べる→設置場所に着いたらスタンドに貼ってあるQRコードを読み取る

これだけ。設置場所を調べる際も、同所のスタンドに充電器が何台残っていて返却スペースに余裕があるかどうかも表示されるようになっているので、行ってみたらすべて借りられていた、ということはないようです。また支払いは現金ではなくスマホ決済アプリもしくはクレジットカードが必要です。携帯料金払いもできるようです。選択画面から選ぶようになっていますが、私の場合は自分の携帯会社のところに既に○がついていました

当然のようにホテル向かいのセブンイレブンが表示されました。またこれも初めて知ったのですが、どこのセブンイレブンやファミリーマート、ローソンにあるわけではない。どちらかというと都市部に集中しているようです。考えてみれば、それはそうで例えばマイカー客がほとんどの地方コンビニでは、今は車の中でチャージできることがほとんどだろうから、あまりニーズはないかもしれません

とても軽かった

ということでセブンイレブンに入店し、スタンド前に行くと、なぜか先客がいて見本を見せてくれるという強運ぶり。QRコードを読み取るとカチッと音がしてスタンドのロックが外れ当該充電器が取り出せるようになります

とても軽い。私がふだん使用している個人のモバイルバッテリーよりはるかに軽い

3つのコードはiPhone、CタイプそしてマイクロUSBと3パターンで、ほぼすべてのスマホに対応しています。自分に合ったものを引っ張り出せば、それでOK。もっともリチャージについてはマイクロUSBのみになっているようですが、充電器が空になるほど使うことって、あまりないと思われます

返却はこれもまたアプリでスポットを探して戻せばOK。返却場所はセブンイレブンでなくてもキャンペーンは受けられるそうです。帰宅してから近所のスポットに返してもいいかな、と思いましたが新幹線の名古屋駅改札内にもあるということで

コンビニの縦向きスタンドではないので、ちょっとウロウロしましたが、側面に差し込む場所があって、そこにカチャッと差し込めば終了。アプリ上に決済金額が出て完了でした。もちろん1円と出てきました

名古屋駅で返却したのは何も考えずに予約した新幹線がシュプリームだったから。これなら通路側の座席でも充電できます(私は東海道新幹線は常にC席を選びます)

まぁ、あえてすいている「ひかり」を予約したら、こういう結果になっただけで新大阪までガラガラだったので通路側も窓側もないのですが

キャンペーンは10月いっぱいまで行っているようです。ちなみに正規料金は30分まで165円で6時間330円、24時間480円…となっています。30分というカテゴリーがあるのは、超緊急向けでしょう。ニーズもあるのでしょうね

かなり以前、旅の初日でモバイルバッテリーを落として壊してしまい、泣く泣くコンビニで高価なモバイルバッテリーを購入した苦い経験があります。初めてながら大変便利なシステムだと思いました。できるだけ荷物を持ちたくない日帰り旅でも役に立つし、それこそ緊急時は30分だけ借りれば、コンセントのないカフェでの充電も可能

もっとも1円で借りるだけでは何か悪いと思い、セブンイレブンでアイスコーヒーを買ってしまったのはここだけの内緒ですけど

※詳細についてはChargeSPOTの公式HPでご確認ください

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早すぎた姫路モノレールの廃線跡を歩く

1月10日訪問

手柄山中央公園から廃線跡をたどる

モノレール展示室を出て徒歩で姫路駅を目指します

実際のコースは少し西側の川沿いをできるだけ歩き(川沿いに廃線跡があるが必ずしも道路が並行しているわけではない)、新幹線の交差部分を越えたあたりは、やや北側に進路をとっています

川というのは船場川でモノレールはこの川に沿って敷設されました。住宅地を通るわけにはいかなかったのでしょう

すぐに橋脚がお出迎え。ただし「解体工事中」とあって、ここから先には行けません。他に解体されるものは見当たらないので対象は橋桁でしょう

川沿いにはまだいくつも遺構が残っています

グーグル地図の徒歩ルートは当然のように県道が選ばれていて(これはグーグル先生が極めて正しい)、大きな県道の向かいには巨大なイオン。目と鼻の先なんですが、まるで別世界のようです

いくつか残る遺構を見ながらどんどん進みます。遠くに遺構が見える部分もあるのでナビは必要ありません

かなりリアルな光景も見られます

 

なにゆえモノレールだったのか

モノレールの開業は1966年。昭和だと41年で半世紀以上前のこと。工事が始まったのは東海道新幹線の開業間1年後。橋桁を設置する手間や費用などを考えても、他に手段はないものかと思ってしまいますが「すべて高架なので踏切の必要がない」「急カーブに対応しやすい」など、今にして思えば画期的な理由が挙げられています。特に立体交差については将来の車社会を予期したもの。おそらく今ほど車は一般市民に浸透していないころで、これは先見の明があると感じます

もっとも当時の市長がアメリカで見たモノレールに大いに関心を持ったことがきっかけとい説もあり。東京五輪が開催され、高度経済成長をまい進する最中。東京モノレールの開業もあり「画期的な交通機関」に世の中の興味が集まっていた時期なのかもしれません

ちなみにJRとの交差部分にこのような説明板がありました

JRが地上を走っていたころ、踏切をやめて道路が線路をまたぐべく造られた大将軍橋の説明。モノレールより10年前に既にそのような予想があったのですね。結局は「ここだけ立体交差していても他の部分の線路がじゃまだ」ということになり、JRは高架化。この近辺では山陽電車とJRの上下が逆になるという大工事となり、山陽電車が1日だけ姫路乗り入れを中止して手柄を1日だけの終着駅にするという歴史的な日もありました

大将軍駅から姫路駅へ

その大将軍駅跡を目指します。橋の名前にもなったように大将軍というのは地元ではなじみやすい名前だったようです。由来の大将軍神社は今も健在。今回は立ち寄りませんでしたが、グーグル地図の通り歩くとローソンがあり、その裏手あたりにあります

ただモノレールは、やや北側から回り込む形となっていて地図では、道路がやや波打つ形となっている場所にあります。現在の姿は

空き地です。今から6年前に解体されてしまいましたが、10階建てのアパートの1、2階がテナント、3、4階部分が吹き抜けとなっていてモノレールがその中を貫通して駅が設置されるという、これまた画期的なもの。モノレールの廃線後も他の部分は使用されていましたが、阪神淡路大震災で建物そのものが弱っていることが判明。21世紀からは、ほぼ幽霊ビルのようになっていました。10年ほど前に姫路を訪れた際、写真を撮ったのですが、今回のブログ記事を書くにあたって、いろいろ探したものの見当たりませんでした

このあたりまで来れば姫路駅は間近。人も多くなり、遺構も目を見張るものになっていきます

 

 

屋根の上をモノレールが走るなんてすごいですね

この先はもう姫路駅です。山陽電車の姫路駅の脇に出ます

 

話はややそれますが、山陽電車の姫路駅は昔のターミナル駅の風情が強く残ります。姫路を訪れる際はJRや新幹線利用の方が圧倒的に多いかもしれませんが、ぜひこちらにもお立ち寄りください

姫路モノレールの遺構は2年前、土木学会の選奨土木遺産に選ばれました。「全国に先駆けた自治体経営のモノレールで、戦後姫路の躍進と大志の結集体」という評価。ただし選ばれたのはあくまで手柄山の展示場。橋脚の遺構については撤去作業中で危険性もある、との理由で選ばれませんでした。とても残念

今回紹介したものは1月時点でのもので、それからさらに撤去、解体が進んでいると思われます。これから気候もよくなっていきます。地歩にして30分ほどと手頃で、しかも姫路の町の真ん中。ある意味「アクセス抜群の廃線跡」といえます。ぜひ、訪れてみてください

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今、再評価される姫路モノレールの跡地を訪ねる

1月10日訪問

手柄山公園に向かう

まだまだ昼間は暑いですが、少しでも涼しい気分になるため今年1月の姫路訪問のお話

山陽電車の手柄駅で下車

終点である姫路の一駅手前。基本的に無人駅

私が興味を持ったのはこちら

独特の字体。JRの赤穂線で見かけるこの文字。施工に関わった方が同じだったのでしょうか

写真を撮り忘れましたが、山陽電車の線路と並行して遊歩道があります。播但線の廃線跡です。今は姫路までの播但線ですが国鉄時代は飾磨港の駅まで線路が続いていました(ただし廃線跡の遊歩道は途中で突然終わるので注意)

目指すはサブ駅名にもなっている手柄山中央公園です

真冬とはいえ温暖な日で、途中坂道はあるものの歩くには絶好の日和でもありました

有名なのは水族館ですが、高校野球でも使用される野球場のほか、陸上競技場などもあります

この水族館とほぼ併設されているのが姫路モノレール展示室

 

姫路モノレールとは?

中に入ると当時のままの車両が出迎えてくれます

車内も公開

この展示室は、かつての手柄山駅をほぼそのまま利用しています

姫路モノレールの開業は1966年。当時開催された姫路大博覧会の会場でもあった手柄山への輸送ということで姫路~手柄山が開業しました。当時は暫定開業というか、さらなる延伸も計画されていましたが、それがかなうことはなく、たった8年後の74年に休業。実質的な廃線となりました。わずか1.6キロという路線が赤字を出し続けたからです

当時の時刻表もそのまま保存されています。時刻表を見ると始発が9時過ぎで終電が17時台!

鉄道において最もかき入れ時となるはずの朝夕通勤通学時間に運行がありません。なぜかというと、途中に大将軍という駅が町の中にあるだけの姫路駅を含めたわずか3駅。手柄山公園への通勤通学というのは、ほぼあるはずもなく大将軍駅へは姫路からたったの500メートル。歩いた方が速そうです。つまりは手柄山公園へのレジャーのみにしか利用されなくなっていましたが、運賃についても姫路~手柄山が20円だった時代に100円という高値。東京モノレールの初期、まだ羽田空港~都心の道路もすいていて、なおかつタクシー初乗り100円だった時代に250円もの運賃が設定されて利用者が全くなかった話と似ています。当時のモノレールがあまりに高い工事費のおかげで運賃が高くなったことがよく分かるお話

そんな理由で、大将軍の駅が間もなく廃止。やがて路線そのものも廃止の運命をたどりました。ただ遺構は残り、新幹線の車窓から見える橋脚に「あれは何だ?」と思った方も多いのではないでしょうか

そんな遺構がよみがえったのが現在の展示室。よくも30年以上、駅や車が残されていたと思います

2011年に現在の展示室としてオープン

水族館と併設されていることもあって今は家族連れの人気スポット。当時の看板もそのまま。モノレールのほか、姫路のバスの歴史なども展示されていて興味深いものとなっています

ジオラマはお子さんに大人気。小さなお子さんのお父さん、お母さんともなるとモノレールの現役当時をそもそも知らない。そんな経緯もあって展示室のオープン後、姫路モノレールへの関心が高まっています

ちなみにモノレールの敷設を推進したのが当時の石見元秀姫路市長で廃駅を利用した展示室オープンを推進したのが石見利勝姫路市長。結果的に親子での事業となっています

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金沢でやり残したことを神戸で成就する

8月26日11時

野々市で下車した目的は

8月25日から26日にかけて石川県に行きました。目的は北陸新幹線によって三セク化される駅の訪問です。春の青春18きっぷシーズンに敦賀から芦原温泉手前までを訪問。今回はその続きで金沢までの全駅訪問。26日は北陸鉄道にも乗りました

その道中

野々市で下車しました

かつては松金線の乗換駅で大きな施設を持っていたそうですが、今は住宅街の中にひっそりたたずむ1面1線の小さな駅です(JRの野々市駅とは、かなり離れていますので要注意)

駅舎もなく小さな階段を上がると小さなホームと待合所があるだけ。そんな歴史や駅の直前のカーブも含めて鉄道ファン的には妙味が多いのですが、今回は目的が違います

金沢カレーを食べにきました

人口10万人あたりのカレー店の数で石川県が3年連続首位になったというニュースが先日ありました。確かに金沢に来ると、いろいろなチェーン店を目にします。ただ私の認識では、有名になり始めたのは、ここ10年から20年のことではないでしょうか。金沢には数え切れないほど来ていますが、実はそういう認識のもとでカレーを食べたことがありません。ということでカレーのチャンピオン野々市本店を訪れることにしました

数あるチェーン店からチャンピオンカレーを選んだ理由は特にありませんし、その比較をするつもりもありません。とにかく「なんとなく」で行くことに。そしてせっかくなら本店に行きましょう

さてグーグル先生の出番です

地図で見るとお隣の野々市工大駅が、ほぼ道中にあって圧倒的に近いものの、やはり鉄道ファンとして多少の意地といいますか、野々市で降りてみたかった。電車は1時間に1本しかないので降車駅の選択肢は限られますが、8月のさなかとはいえ徒歩13分なら汗をかきながらカレーをいただくにもちょうどいいかもしれません。このあたりは十分な町の中で坂もなくグーグル先生への信頼度は極めて高い

しかし、ここでとんでもない文字が目に飛び込んできました

本日休業

いやいやちょっと待ってください。グーグルでお店を調べると「開店前」「営業中」とか出てきますが、休業とはいかなることか。ちなみに店舗のHPを見ると年中無休とあります。店舗ごとのニュースもない。どちらの情報が正しいのか。ただ暑い中13分歩いて休業というのは最悪です。ダイヤは1時間に1本ですが、逆方向が間もなくやってきます。西金沢から乗り換えてきたので、まだ野町駅に行けていません。ここは無難に野町行きに乗り込むことにしました(お店に電話するという手段を全く思いつかなかったのは、なぜか今も分からない)

さて、その後の行動。公共交通機関で簡単に行けそうな近江町市場にも店舗が存在するのですが、せっかく本店を目指そうとしたのに、それはちょっと違うのではないか、そしてHPを見ているうちに、あることを思いついたので、今日はカレーは食べないことにしました

神戸にもあったチャンピオンカレー

その翌日の午前、私はマイカーのハンドルを握っていました。HPを見ていると近畿圏に店舗は2店しかないものの、そのうち1軒が地元神戸にあることを知りました。ただし自宅から高速道路で行くと千円ほど高速代がかかってしまう。それでも向かったのは住所が西区王塚台だったから。私にとっては中学時代の友人がいた懐かしい場所です。しかもこのあたりは地理的にもちょっとユニークです

大阪から東海道本線、山陽本線を西に向かうと尼崎市、西宮市、芦屋市、神戸市を経て明石市に至ることは多くの方が、ご存知だと思います。明石駅を降りると、もちろん明石の町が広がっています。ところが1駅西の西明石を降りると

すぐ神戸市という不思議。初めて降りる方は面食らうかもしれません

東西に広がる明石市の上に神戸市が乗っかる形になっているから、こんなことになっています。私の友人も西明石駅から西宮の学校まで通っていました。それでも友人がいた少なくも半世紀近く前にはあった町です

そして

到着しました。11時到着を目指していたのですが渋滞などもあって11時半前。土曜の店内は既に多くのお客さんでした

2日がかりで念願のLカツカレーをいただいて大満足。帰りは高速代をケチって延々と一般道で帰りましたが、実はこのあたりは道路も結構詳しい場所ながら、訪れたのは約10年ぶり。車社会がかなり進んでいることを実感させられた日にもなりました

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超難読駅で感慨に浸る(大村線・南風崎)

6月17日 12時

難読駅多し

大村線には難読駅がいくつかあります

佐世保線との分岐となる早岐そして彼杵。先に紹介した千綿もなかなか難しい。その中でも当駅は「超一線級の難読駅」となります

駅舎は

ご覧のようにコンクリート製。ステンドガラスが美しい。19世紀開設の古い駅ですが現在のものは戦後の2代目のようです。現在は無人駅

駅名板の下に解説があります

付近の港が有名だったとか。駅の住所は佐世保市南風崎町で地名です。「東風」と書いて「こち」と読むのは知っていましたが「南風」を「はえ」と読むのは知りませんでした

望郷の駅

読んでいくと最後の方に戦後、多くの引き揚げ者がこの駅から故郷に戻っていったという説明がありました

佐世保港に復員された方、引き揚げてこられた方は、近くに設けられた佐世保引揚援護局に一度収容され、数日過ごした後に当駅まで歩いて故郷を目指しました

ホームにも解説があるというので早速行ってみましょう

………

………

これはないでしょう。すれ違いによく使用されるようで現在ホームは千鳥状に造られています。ワンマン時にはお客さんが先頭車両から降りるため千鳥が便利です

改造工事のためか、長い編成がなくなったからか時期は私には分かりませんが、この位置のフェンスはどうなんでしょう?いたずらや落書き防止もあるのですかね

しかも草で覆われてこの角度からはしっかり読めません。こういうモニュメントはすぐ読めるようにした方がいいと正直思いました。いろいろ工夫してなんとか

佐世保港へ引き揚げてこられた方が140万人近くもいて、それが戦後4年半も続き、1147本もの引揚列車が当駅から運行されたというのはすごい数です

かつては貨物輸送も盛んだったようでヤードとなった引き込み線が、残っています。奥に見えるのはハウステンボスの社員寮らしい

千鳥になる前のホームだったであろう場所にはまだ駅名標が残っていて、この季節らしくあじさいが咲いていました

駅舎に戻って自販機の缶コーヒーで一休み。どうも昼間の時間は当駅ですれ違いを行うようで、列車で訪れると1時間待機することになるので、もし訪問される方がいらっしゃれば留意をお願いします

さてハウステンボス駅から歩いてくる道中、数人の方とすれ違いました。買い物にでも出かける様子で、おそらくハウステンボス駅が新設されたことで、南風崎駅を利用していた方の一部がハウステンボス駅を使うようになったのでしょう。てっきりハウステンボス駅はテーマパークへの訪問者だけが利用するものだと思い込んでいましたが、ちょっと違うようです。いろいろな発見が駅間徒歩ではあって、それは楽しみのひとつです

名残惜しいですが、列車がまだ新しいホームにやってきました

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先生の指示に反抗しての隣駅までの徒歩移動(大村線の誰もが知る駅と超難読駅)

6月17日11時半

ハウステンボス駅

ハウステンボス駅まで戻ってきました

テーマパークへの最寄り駅。誰でも知っていますね

来たのはいつ以来でしょう。とにかくハウステンボスは2回した訪れたことがなく、記憶が薄いのですが20年ぶりなんてものじゃない。とにかくかなり前です。ハウステンボスの開業に合わせて30年前に開業しました

みどりの窓口あり。全列車が停車します。1面2線ながらユニークな構造で

1面は行き止まりですれ違いはできません。この切り欠きホームは基本的に当駅始発特急「ハウステンボス」の折り返しに使用されます

ただ私は今回テーマパークに来たわけではなく、そこそこでお別れです

隣の駅が目的地なんですぐに向かいます。といっても列車に乗り込むわけではありませんよ。大村線は1時間に1本。地方の非電化区間としては運行の多い方ですが、また逆戻りする隣の駅に向かう列車も結構時間が空いています。しかしひとつポイントがあって今から向かう南風崎とはレールで1キロもないのです。戦前からの路線である大村線にテーマパークのため、平成になって強引に駅を設けたため、こんなことになりました。これは歩く一手です。千綿に向かう時、そして戻る時と目を凝らして車窓を見ていました。私は徒歩の予定がある時はいつもこのようにしています。距離数以上に坂の有無を見なければならないので。どうやら線路はほぼ国道と並行しているようです。これは分かりやすそう

グーグル先生、勘弁してください

早速グーグルを開いてみます

なんと徒歩10分。楽勝じゃん。しかも「ほぼ平坦なルート」と、ただし書きがあって心強い。国道に出るには橋の上にある駅舎から1度海と同じ面まで降りなければならないようです。もちろん軽快なステップで階段を降りましたよ

が、そこで見たものは

写真では分かりづらいかもしれませんが強烈な上り坂なんです。奥に小さく見えるのが国道

どこが「ほぼ平坦なルート」なんですか(怒)

確かに国道まで出れば平坦ぽいですが、これはねぇ。グーグル先生、勘弁してください(泣)

ひょっとして私が初手を間違えたのか?しかしもう遅い

ここで考える。季節は6月中旬の長崎県。盛夏とは言いませんが、かなり暑い。還暦前にこんな坂を登れるのか。いや絶対ムリ

もう一度地図を見る。海沿いに道があるじゃないか。これで行けるんじゃない?

ちょっと遠回りすれば行けそう。時間はたっぷりあるので、このコースにしましょう。坂を登るのはイヤですから

ハウステンボスの向かいを歩く。この光景も本当はなかなかいい。川のように見えるのは早岐瀬戸という有名な運河ですが、そんな余裕はありませんでした

初めて歩いて知ったのですが、こちら側は普通に住宅街なんですね。ずっと家が並んでいます。テーマパークの周囲は何もないと勝手に思い込んでいましたが、考えてみると明治時代からの路線沿いなんで、そんなことはないはずです

すると分岐に出くわしました。地図によると安全策なら海沿いを真っ直ぐ進んで戻る感じで行くと、駅に行けそうですが、こちらからも行けるかもしれない

では今度はナビタイム先生の出番です

立ち止まって検索すると、先の踏切を渡って右に折れると、すぐ駅、という導線が鮮やかに現れました

ナビタイム先生ありがとう~(うれし涙)

ということで無事駅に到着。さすがナビタイム先生や、なんてこの時は思っていましたが、後々書いていきますが、私はこの夏、ナビタイム先生に2度大変な目に遭わされます

目的の南風崎に着きました。文章の都合上、これまで漢字だけでさらりと書いてきましたが、これは読めと言われてもなかなか読めません。しかし超難読だからこそ、やって来たのです。深い歴史がある駅なんです

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ホームから大村湾を望む(大村線・千綿駅)

6月17日午前9時半

佐世保駅で松浦鉄道からJRに乗り換え

最短距離にすっかり浮かれていて佐世保バーガーを食べるのを忘れていて構内のファミリーマートのコーヒーで時間をつぶす

大村線に乗ります。ホームで待っていたのは

JR九州のYC1です。蓄電池搭載の気動車。今回初乗車となりました

ちなみに佐世保線区間である佐世保~早岐は青春18きっぷで特急自由席に乗れるはずで持参の旅名人きっぷでも乗れると思うのですが、ダイヤがこちらに合っていたので大村線直通のこちらに乗りました

列車についての知識はなんとなくありましたが、YC1が「やさしくて力持ち」の略だというのは初めて知りました

折り返し列車にいち早く乗車したので、お客さんはほとんどおらず中はこんな感じ

落ち着いた空間です

その落ち着いた車両に揺られること約50分

千綿駅に到着。ここからはあまり文字による説明は必要ありません

大村湾にビッシリ面しています。青春18きっぷのポスターにもなって有名になりました

今回の旅で気づいたのですが、JR九州って国鉄時代の駅名標をかなり残してくれているのですね

駅舎は

約30年前に改築されたものですが、昭和初期からの駅舎をほぼ復元したものになっているとか

駅舎の入り口から小さな階段と海が見えています

階段を登るとホームで大村湾が広がります

ホーム側から見た駅舎

以前はカフェが入居していたそうですが現在はフラワーショップが入っています。簡易委託できっぷの販売も行っているようです

旧駅舎のドアの吊金具が展示されていました

他にも行きたい駅があるので逆戻りして佐世保方面の列車に乗ります

願わくは今度は夕方に訪れたいですね

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旅名人の九州満喫きっぷ

松浦鉄道に乗車の際、利用したのは

こちらの「旅名人の九州満喫きっぷ」

博多駅の券売機で購入しました

どのような内容かというと

価格は1万1000円で九州内のJR普通列車(快速も含む)や他の鉄道事業者が3日間、乗り放題というもの

JRの部分については青春18きっぷのルールに準じています。観光列車でも優等列車でなければ指定券など追加料金を払えば乗れます。宮崎~宮崎空港は特急に乗れるのも同じ。1人で3回旅をしてもいいし、3人グループが同一行程で1日利用してもいい。乗ってきた路線を元に戻るのも自由なので降り鉄にとっては心強い味方です

有効期限は発売から3ヶ月と、なかなか太っ腹。これは九州以外に在住している方への配慮だと思われます。もっとも九州および九州にすぐ行ける地域に在住している人でないと、そうしょっちゅう九州には行けないわけで今回の私のように3日間連続で利用するのが現実的でしょう(通年発売なので3ヶ月以内に九州に行ける人は何度も継ぎ足すという方法もあります)

さて私にとって重要だったのはJR以外の部分。九州においては私鉄として最大手となる西鉄をはじめ、三セク、モノレール、地下鉄、路面電車とありとあらゆる鉄道が乗り放題なのです(見落としがあればすいません。なお博多~博多南はJR西日本が事業者なので乗れません)

1万1000円で3回というのは1回にすると3666円。つまりそれだけ乗れば、いわゆる「元がとれる」わけですが、JRの乗車券って意外と安いのです。私は最終日熊本から博多に移動して帰路につきましたが、熊本~博多の乗車券は2170円です。実際には甘木鉄道や西鉄にも乗車しながら帰ってきましたが、延々と普通列車で博多まで普通と快速というのは、なかなかしんどいものがあります。私の場合は降り鉄ですので、途中の駅でも降りてみたい

となると、膨大な時間を要して元がとれないという事態にも陥るのです。値段が安いことに文句を言うな、と言われそうですが

ただしJR以外を利用すれば、あっという間に解決します

JRとは別に一から料金を払う上、私鉄や3セクなどは途中下車が認められないことがほとんど。全部調べたわけではありませんが、九州内も、おそらくそうではないでしょうか。降り鉄にとってはもちろん「そろそろ飽きた」「メシ食いたい」というのにも対応できます。もちろんJR以外の各社も独自にフリーきっぷを出していますが、いずれも1日乗車券。松浦鉄道のように長い路線となると、1日で目的の駅にたどり着いて降りるのは大変です。途中駅での宿泊も難しくなる。美味なアジフライを食べられたという点でもポイントは高かったです

今回乗車したのは他に島原鉄道と長崎の路面電車

九州のJR以外の路線を3日間で乗りこなすなんて、とても無理ですが、何度か利用すると、とても有意義なきっぷだと感じました

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「鉄道」の日本一はこちら(とさでん)

松浦鉄道の「日本一短い駅間」を紹介しているうちに、鉄道の「日本一短い駅間」を訪れた時のことを思い出してきました

ちょっとややこしいですが、松浦鉄道の場合は普通鉄道における日本一短い駅間です。ただ路面電車も法律の区分では立派な鉄道。それを考慮すると日本一短いのはとさでん交通の「清和学園前~一条橋」間。で、とさでんによると、なんと駅間63メートル。路面電車の停留所は普通鉄道に比べるとバス停感覚で1駅間の距離が短いのですが、それにしても63メートルは短すぎます

訪れたのは2019年7月15日のこと

前日まで高知県内や愛媛県を回っていた私は高知の町中に宿泊。朝からは

高校野球の高知大会を春野で観戦。とさでんは電車本数もあるし、市内からも簡単に行けるので午後に回しても十分。四国在住時代にお世話になった方と旧交を温めることもでき、はりまや橋に戻ってお昼をいただいた後に出発です

トコトコ揺られ25分ほどで清和学園前に到着

感想は「ゲッ!近い!」の一言

乗ってきた車両が見えるのですが、完全な直線区間でもう停まろうとしているだけに距離感がよけいに分かる

おもしろいのは、その短い区間で川を渡っていること

一条橋停留所の開設はなんと明治時代。かなり古い歴史を持ちます。それに対して清和学園前は昭和の終わりごろ。70年以上歴史が違います。停留所名の学校がこちらに引っ越ししてきたため新たに停留所が設けられることになりました。一条橋を学校最寄りにしても良さそうなものですが、川の存在のためからか、一条橋の停留所から学校へ向かおうとすると交通量の多い国道を歩くことになり(写真の右側へ向かう道路が学校方面)、危ないからと新たな停留所を設けることになったのだと推察されます

となると一条橋の方が要らなくなりそうなもので実際、そういう流れもあったようですが地元の方々から「歴史ある停留所なので残してほしい」との要望があったため存続となったようです

一条橋の停留所から見てみました

ホームが千鳥状に配置された駅がありますが、まるでそんな感じです

今回の記事を書くにあたつて驚いたことには、グーグルマップを利用しようと「清和学園前」と検索したところ自動的に「清和学園前 一条橋」と出てきたことです

土讃線の土佐大津から歩いて行くこともできます。一度訪問する価値はありますよ

注意点としては、両者の停留所は均一料金外の地域なので、フリー乗車券で乗る際は「均一区間乗り放題」ではなく「全線乗り放題」が必要なこと。また市内中心部から乗車の際は多くの電車が途中の文珠通止まりとなっているので「ごめん町」行きに乗ってくださいね

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松浦鉄道その6(同居する日本一の長さと日本一の短さ)

松浦から乗り込んだのは通勤通学の時間帯にわずかしか運転されない快速です。佐世保方面については朝の4本しかありません

この快速に乗車しないと楽しみを味わえないのです。それについては後述しますが、松浦からの列車が、そのまま快速になるのは、この7時11分発のみ。他の列車は結局、普通列車が先着してしまい、わざわざ遅く着く快速に途中で乗り換えなければならないという矛盾した行動になってしまうので、この一択でした

とにかく約2時間かけて9時3分に佐世保中央に到着(かなり長い)

お客さんがはけてしまうと、その狭さがより実感できます

ホームは1面1線で実に狭くて強引に設置した感がありありなのですが、次の終点、佐世保を待たず多くの方が降ります。駅舎は

こちらも急ごしらえ感が大いにあります

それでも昼間は駅員さんがいるようで、私が到着した時はホームで対応していました。まぁ松浦鉄道で駅舎があるというのは、それだけで貴重なことではあるのですが、利用者の数を見ると納得。そして駅からすぐ

大きなアーケードに出ます

これが駅名標にもあった「さるくシティ4○3アーケード」。佐世保駅のすぐ近くから約1キロも続く日本一長いアーケード商店街として知られています。時間が9時すぎということもあって、まだ多くの店舗は営業時間外のようでしたが、佐世保中央駅は繁華街の最寄り駅という側面もあるようです

ただ鉄オタは「日本一長い」より「日本一短い」に関心がありました

アーケードを突っ切ると

そこはこの付近は6車線となっている佐世保市内の幹線国道35号。向こうに見える青い鉄橋が松浦鉄道。写真の左手がアーケードと佐世保中央駅です

国道を渡ると一転して住宅街。マンションも並んでいます。何の表示もなくキョロキョロしていると

何やら階段を発見。一見、奥のマンションへと抜けるものかとも思えますが

ここが駅だという案内は見当たりませんが、近づくと時刻表。こちらが

中佐世保駅。佐世保中央よりは多少広く感じますが1面1線。キョロキョロした時間を含めても徒歩5分ほどで到着。これが鉄オタの求めたもの。佐世保中央~中佐世保は駅間わずか200メートルと、普通鉄道としては日本一短い駅間となっています(筑豊電気鉄道の黒崎駅前~西黒崎と並ぶ)

どうしてこんなに短いのかというと、元々この付近に駅はなく戦後になって街の中心部に駅をということで国鉄時代に中佐世保を設置。それでも住宅街から6車線もの国道を挟んで歩くのは不便だということで三セク移管後に佐世保中央が誕生しました。実際に歩いてみると確かに天候の悪い日は利便性が圧倒的に違うと感じました。そんな経緯もあって両駅とも無理に設置した感があるのでしょう

中佐世保は待合所があるだけの構造でマンションに取り囲まれていますが、さすがに設置時の昭和30年代は違ったと思われます

そして私がなぜ、快速に乗りたかったのかというと、こちら中佐世保が快速通過駅だからです。どのあたりで社内放送が流れるかを楽しみにしていたのですが、中佐世保のホーム上で案内があって、妙に心が弾みました

わずか200メートルとはいえカーブとなっていて両駅は見渡せません。当然ながら減速もある状況で早めの案内放送。中佐世保のホーム端には、もう佐世保中央の運転士さん向け表示。ちなみに次にやってきた普通で再び佐世保中央へと向かったのですが、こちらも当然ながら発車した瞬間に「間もなく~」の案内がありました

ということで無事に佐世保到着。「日本一短い」はかなり喜べました。気分が高揚しすぎたためか、事前に調べていた佐世保バーガーのお店に行くのをすっかり失念してしまいました。佐世保3回目でしたが、佐世保バーガーは4回目までお預けですな

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