BRT

JR東日本パス ファイナルを前に~秋を振り返る BRTから三陸鉄道へ

盛駅のJR駅舎

10月14日16時30分

路線バスで100キロ

大船渡線BRTの終着、盛に到着しました。もう周囲は薄暗くなりつつあります

柳津から最初のBRTに乗車したのが11時47分。途中、気仙沼での1時間半の休憩を挟んでいますが、5時間後のBRT完乗となりました。ちなみに食事もせずにやって来たとすると15時7分の到着となります

考えてみれば約100キロの路線バスで旅したことになります

地図を眺めるとかなりの移動ですね。全国各地の路線バスはよくお世話になりますが、北海道以外で100キロも路線バスで移動したのは初めて

3月の東日本パスは青春18きっぷの季節とすっぽり重なります。どこから入ってどう出るかを決めなければなりませんが、BRTは青春18きっぷでも使用できます。うまく組み合わせると、良い旅ができると思います

三陸鉄道との結点

盛駅は大船渡線と三陸鉄道南リアス線の乗り換え駅

JRと三陸鉄道の駅舎が並んでいます

盛の駅名標。JR(BRT)は終点です

岩手開発鉄道という鉄道ファンには有名な貨物専用の鉄道会社(旅客輸送については廃止)が石灰石の輸送を担っています。私は貨物には詳しくないのですが、いわゆる「ホキ」が並んでいることは分かりました

JRと三陸鉄道の線路もつながっています。かつては釜石を目指していた国鉄盛線が現在の南リアス線の原型です。ただ国鉄時代は釜石までは、つながらず途中で終わっていました。三セク転換が決まったことで工事が再開され、1984年の南リアス線開業と同時に盛~釜石が全通しています

盛線の部分開業は1970年。3年後に釜石まで15キロの所まで進んで工事は中断。70年代に全国で見られた「赤字になりそうだけど工事が進められていた」路線のひとつで、手元に1982年の時刻表(復刻版)があるのですが、21・5キロの盲腸線だった盛線は1日わずか5往復の運行。三陸鉄道ができなければ20年にもたたずに終わった路線になっていたかもしれません

夕方なので高校生の皆さんの下校時間で駅前はにぎわいをみせていました

盛は大船渡市で最も利用者の多い駅ですが、港に近い大船渡駅があり、盛と大船渡の間がメインストリート。かつては盛のお隣の駅が大船渡で、かなり距離がありましたがBRT転換後は途中に2つの駅を設けて利便性を図っています

三陸鉄道で本日の宿泊地である釜石に向かいます

三陸鉄道といえば

のんさんのポスターが出迎えてくれました

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JR東日本パス ファイナルを前に~秋を振り返る 立派に「駅」なんです

気仙沼駅のポケモントレイン記念撮影所

2022年10月14日15時

町の中心部へは南気仙沼からが便利

気仙沼駅に戻ってきました。週末を中心にポケモントレインが運行されています

JR東日本パスや青春18きっぷを利用して気仙沼を訪れる方も多いと思われます。駅と町の中心部となる港方面は若干距離があります

徒歩だと30分ほど。今回はコミュニティーバスで行きました。バスだと10分。私の場合、これからの旅に備えて難しかったのですが海産物などの買い物もできますよ。バス停はコンビニの前です

ちなみにこうした中心部へは南気仙沼の方が近いです。以前は南気仙沼駅でしたが、今はBRTの停留所。南気仙沼からだと港も含め手軽に歩ける距離で、この区間は昼間も1時間に2本の運行があります。訪問の際は時刻表も参考にしていただければ、と思います

乗車したコミュニティーバスの市内循環。駅前にはタクシーもいます

気仙沼は管理駅。発車案内はBRTと列車が分かりやすく表示されています。考えてみると仙台駅の10分間でパスを発券できなければ、ここまで発券できずに別料金の可能性もあったわけです。それを考えると大きな10分間でした

こちらはホーム側から見た改札の様子。気仙沼では同じ改札内に列車とBRTがいます

そうですね。名残惜しいですが、また来ます

唯一のみどりの窓口設置駅

再びBRTに乗車。ただここからは大船渡線となります。今度の乗車は短い。30分ちょっとで陸前高田に到着。既に岩手県に入っています

岩手県というのは北海道に次いで大きな都道府県で新幹線だとあまり実感できませんが在来線やバスで移動すると、その大きさを感じます。南北も長いですが東西もかなりのものです。今回は力の限り(?)北上します

陸前高田「駅」です。ちゃんと駅名板もあるし

この緑のラインはJR東日本のもの。中に入ると

みどりの窓口もあります。ただ周囲に線路はありません。柳津から気仙沼を経て盛まで100キロにも及ぶBRT区間ですが、みどりの窓口があるのは気仙沼、盛そして陸前高田の3駅しかありません

気仙沼と盛は鉄道との接続駅でもあるので、BRT単独(つまり線路がない)では唯一のみどりの窓口設置駅となります

こちらは全景。東日本大震災前の駅舎を模して造られたそうです

規模の大きいターミナルとなっています

さて陸前高田で訪問が多いのは奇跡の一本松だと思います

ただ当駅からだと

歩くとちょっと時間がかかる。このため地元の要望でBRTにも奇跡の一本松停留所が設けられ、アクセスは便利になりました

ただ留意してほしいのは、気仙沼から乗車する場合は問題ないのですが、盛方面から乗車した場合は大船渡線の旧鉄路を通るルートがあり、こちらは奇跡の一本松は通りません。乗車前に確認をお願いします。ちなみにBRTだと気仙沼からでも30分で行けます

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JR東日本パス ファイナルを前に~秋を振り返る 混雑のBRT

柳津駅の観光式駅名標

2022年10月14日11時20分

鉄道路線としては廃業

柳津駅に到着しました。鉄路はこちらまで。前谷地~柳津はBRTと鉄道がともに走る形になっています。前谷地は石巻線の乗り換え駅なので、それも考慮されているのでしょう。この区間についてはJR線の運転で乗車できるようになっています。この区間、BRTはノンストップで鉄道は各駅停車。ただスピードは各駅停車の鉄道が早い。この区間については専用道ではなく完全な「バス」なので時間がかかります

駅名標です。BRTとしての運行は2012年から始まっていましたが、鉄道事業としては3年前に廃業となっています

「終着駅」となった柳津の構内は外から見るとこんな感じ

ただBRTの位置付けは気仙沼線の代替で事業者はJR東日本なので青春18きっぷでも乗車が可能。BRT区間としては、ここ柳津からとなります

スタートなる停留所があり、専用道が見えていますが訪問日は自動運転の試験中ということで、こちらからの運転はなし

自動運転は12月から一部の便でスタートしています

専用軌道を走る

私も時々、正確な用語が飛んでしまって「えーっ、と」となるのですが、BRTとは「バス・ラピッド・トランジット」。渋滞に巻き込まれて遅延が発生しがちなバスの弱点を専用道を走らせることによって速度を維持しつつ、需要が多い場所では一般道を走らせて利用者の便宜を図るというもの

日本では廃線となった鉄道の路盤を生かしたものがほとんどですが

愛知県には気仙沼線のような道路法に基づくものではない、軌道法を基にしたガイドウェイバスもあります(撮影は2022年7月)

誰しも考えることは同じ

写真撮影をしているうちにBRT乗り場には長蛇の列。今回のきっぷを利用して北東北へ、という発想は誰でも同じだったようで、東京から新幹線を利用してやって来ると、このぐらいの時間になります。JR東日本には、ほぼ通年発売されている週末パスという商品があり、南東北までのJR路線と当該地域の多くのローカル私鉄や三セクに乗車できるものなのですが、その北限が石巻線でちょうどBRTには乗れない。今回のきっぷならそれも解決です

それにしても金曜だったこの日で、これだけの人。明日はもっと凄いのだろうな、と予想できました(やはり凄い乗車率だったようです)

気仙沼に到着

そのような状況だったので座席確保で精一杯。車窓撮影の余裕はなく、約2時間後に気仙沼到着です。この間55キロ。ちなみに気仙沼線のBRTは柳津から志津川、本吉と本数が増えていき本吉~気仙沼は昼間も1時間に2本の運行があります

気仙沼はここまで乗車した気仙沼線のBRTのほか、一関からの大船渡線の鉄路、大船渡線BRTの接続駅で鉄道ホームとBRTホームが並ぶ構造

こちらが駅舎。すでに13時半ですので、かなりお腹がすいています。次は15時9分のBRTに乗車して盛を目指す予定。せっかくなので海の方に向かおう、ちょっと距離はあるのでタクシーかな?と思っていたところ、たまたま地元のコミュニティーバスの時間だったので

あまり下調べもしていませんでしたが、とりあえず行ってみようと魚市場を目指す

乗車時に口頭で降りる停留所を告げるパターン。地方のコミュニティーバスではよく見かける形です。というか、先に「どちらまで」と聞かれることが多いし、スーパーに通う地元の方だと顔見知りで特にその日の行動に変更がない限りは黙っても行ってくれるケースも見たことがある

お刺身の定食おいしかったです

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JR東日本パス ファイナルを前に~秋を振り返るBRT乗車

柳津駅の駅名標

再び発売されたJR東日本パス

昨秋に発売されて反響大だった「鉄道開業150周年記念 JR東日本パス」が再び発売されました。利用期間は3月2日から15日までの2週間。2万2150円で新幹線や在来線特急も含むJR東日本全線と私鉄7社に3日間乗り放題(指定席は4回まで)と内容は同じ。「ファイナル」と銘打たれていることから、ここまでお得なきっぷは最後になると予想されます。今回は、おそらく青春18きっぷの季節にもなるので組み合わせ次第では、かなり有効に利用できると同時に混雑も予想されます

昨秋は2回にわたって利用。10月21日から3日間にかけての利用については、本ブログで年明けから報告させていただきましたが、なかなかマニアックすぎる内容になりました

今回からしばらくは10月14日からの1回目についてリポートさせていただきます。どちらかというと、きっぷの特性を生かした乗りつぶしに特化したものとなっているため、何かの参考にしていただければ、とも思います

2022年10月14日7時

仙台までは飛行機で

大阪空港から仙台空港まで飛行機利用で出発です。前日のうちに東京まで入ることも考えましたが、ホテル代を節約するため当日に飛行機で東北を目指すことにしました。最初はもっと北の花巻あたりも考えましたが、大阪空港からの運賃を見ると利用者が多くて競合もあるためか大阪~仙台は他の東北の空港と比べてかなり安価。ちょっと早めにとれば1万6000円程度と大阪~東京とあまり変わらない料金だということが分かって、これなら新幹線もしくは飛行機で東京まで行って前泊するより、ずっと経済的だということで仙台までの空路を選択しました。久しぶりに搭乗口までバス移動を経験して

仙台空港に到着。残念ながら仙台空港鉄道はエリア外のため別料金。仙台に向かいます

この移動には、ひとつ懸案事項があって仙台での乗り換えが10分しかない。東北のフリーきっぷを購入するため、以前はJR区間となる名取で下車して購入したこともありますが、今回はそのような余裕はありません。名取~仙台はもちろん料金を払うし、仙台で券売機が混雑していれば最初の下車駅までの別料金も覚悟していました。この乗り換えを逃すと、ここから先で大きく旅程が崩壊してしまいます

事前に仙台駅の構内図を入念に見て導線をチェック。さすがにどの券売機が穴場(すいている)なのかは知らないので改札に一番近い券売機に一目散。先客が1人いてヒヤヒヤしましたが何とか無事に発券しました

BRTに初乗車

目指すは気仙沼線の柳津でBRTに初乗車の予定

小牛田で東北本線から石巻線に乗り換え。わずか6分の乗り換えで1日3本しかない貴重な柳津直通に乗車します

その意味では仙台で無事にパスをゲットできて良かったです。小牛田の6分チャレンジでの発券もかなり肝を冷やしそうだし、そこで不発に終わると気仙沼まで窓口も券売機もないのでひょっとしたら…

分岐駅の前谷地で4分の停車。ここからもBRTに乗れますが前谷地~柳津は列車もBRTも走る区間でメインの出発駅は柳津です

JR西日本のキハ120系と並び、JR東日本のローカル線でお世話になるキハ100・110系

柳津に到着したのは11時21分。大阪空港から搭乗して4時間後でした

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