宿もとらずに鈍行に揺られ飽きたら終わりの北海道&東日本パス旅~その12(一直線に啄木の故郷へ)

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渋民駅の駅名標

※訪問は2024年7月4日

盛岡駅で痛恨のホーム間違い

朝の盛岡駅で

蕎麦と卵かけご飯の朝食。駅の立ち食いそばのお店でよくお世話になるこの朝食セットは関西も岩手県も共通のようだ。満員電車で50分立ち放しの疲れもこれで癒やされた。そしていよいよ北海道&東日本パスの特性を思い切り生かすべくIGRいわて銀河鉄道に乗車する。旧東北本線の盛岡~青森が三セク転換されたIGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道にも乗降自由なのが、このきっぷの最大のストロングポイントで青春18きっぷでは乗降できない区間でできるだけ乗って降りてみようというのが、今回の旅の主目的。ここまで来るのに2日以上要したが、自分の漠然とした予定では順調な方だ

と思っていたら、ここで痛恨のミス。IGRいわて銀河鉄道は盛岡駅の専用ホームから発車する。ここにはJRとは全く別の改札があり、IGRいわて銀河鉄道と途中の好摩駅まで同線を走るJRの花輪線車両はこのホームから出発する

ただし、これには例外があり、朝のラッシュ時に限っては、わずかながら東北本線との相互乗り入れが行われていて、この列車はJRのホームから出発する。私が乗車しようとしたのは、その例外の列車で、そばのお店もそちらの改札に近い方にある。計画は完璧であった…はずだが、これが全くの勘違いで乗ろうとしていた電車は従来の専用ホーム発だったのだ。要は深く考えずに専用ホームへ向かっていれば乗れたという、何ともなオチ

IGRいわて銀河鉄道の専用改札は階段を降りたところにあって、かなり離れているので、もう間に合わない

ということで駅ビルのカフェで時間をつぶして

今度こそ専用改札へ

青い森鉄道の車両による同線の八戸まで直通する電車に乗り込む。目的は渋民駅である

まずは何も考えずに訪問

この八戸行きは実は貴重な乗り物で、いわて銀河鉄道のダイヤを見ると盛岡から滝沢までは昼間も30分に1本の運行が保証されていて、滝沢から東北新幹線の駅でもあるいわて沼宮内までは1時間に1本、そこから先の県境部分に入っていくと、さらに厳しくなって2時間に1本ぐらいの運行になってしまう。今から行く渋民駅は滝沢のひとつ向こうで、1時間に1本ヘッドの場所にある。とにかく、ここには必ず行くと決めていたので真っ直ぐ渋民を目指す

約20分で渋民駅に到着。国鉄時代からの木造駅舎が残る

「啄木のふるさと」とサブ駅名が付いている

渋民村(現在は盛岡市)は歌人の石川啄木の出身地として知られる。跨線橋には啄木の歌が並べられ

駅の外にも啄木。石川啄木記念館までは徒歩で30分(現在は工事で休館中)だが、啄木の息吹を感じようと全国から啄木ファンが訪れるという

もっとも26歳という若さで大正期にこの世を去った啄木は、この駅のことを知らない。当駅は戦時中の輸送力強化の際に信号場として開設。旅客駅となったのは戦後の1950年(昭和25)。啄木が利用していた駅は好摩駅だとされる

石川啄木の女性関係や金銭感覚は、もし今の時代に生きていたら世の中に出ることすらかなわなかったものかもしれないが、それでも生活した各地で詠んだ歌は広く愛されている。有名な上野駅の石碑をはじめ、函館や釧路の町を歩いていても、ばったり啄木に出会うのは、そういうことだろう

とにかく目的のひとつは達成したので、この後はゆるりと北上することにする

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