阪和線、日根野以南は魅力いっぱい~最大の見所にして最大の歴史

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和泉砂川駅に到着

2022年12月7日13時30分

美しい三角屋根、ブラタモリの世界

和泉砂川駅に到着しました(駅名標の写真は2021年3月のものです)

乗務員交代も行われる大阪南部の重要駅。この駅で最大の見どころは

東口に残るきれいな三角屋根。阪和電鉄の最も「らしい」ものが現存します。当時の鉄道としては珍しく開業直後に東西に出口が設けられました。町が広がるのは市役所や南海に向かう西側ですが、早々に出口が設けられたのは遊園地のためです

南海に比べて後発の阪和電鉄は宅地開発の他に観光にも力を入れました。とはいえ昭和初期の娯楽の柱のひとつだった海水浴については海沿いを南海が独り占めしている以上、なかなか難しい(それでも何とかしてやろうとしたのですが、こちらについては後述します)

となると阪急が宝塚で大いに成功している遊園地だ、ということで当地に大規模遊園地を建設することになりました。なぜ当地が選ばれたかというと景勝地でもあった「砂川奇勝」があったからです

泉南市のHPによると

『およそ200万年前に始まる洪積期(こうせきき)に、海底の砂や粘土が積み重なったものが隆起し、丘陵となったものです。元来海の底にあったものですから大変もろく、雨水によってどんどん削られ変形してしまいます。この削られた姿が、砂が流れる川のようにみえ「砂の水を流せるを以て此の名あり」といわれるように、「砂川」の名がつけられたのです』

となっています。規模は相当違いますが、要は日本のグランドキャニオンだったわけです。ブラタモリの世界ですね

この景勝地を中心とした遊園地を造るにあたり、駅名も地名である「信達」から「阪和砂川」へと変更。1930年の開業からたった2年のこと。遊園地「砂川遊園」は1936年に開業し、大いににぎわったそうです

しかし1936年といえば昭和11年。不運なことに間もなく戦時下となり、遊園地というのは真っ先にリストラされる運命にありました。実際のところ7年ほどしか稼働しなかった遊園地となりました

地図を見れば一目瞭然ですが、戦後になって遊園地の場所は宅地開発されました。砂川奇勝はかなり規模が小さくなりながらも保存されています

メインストリートは西側に

メイン出口となる西口には駅の北側すぐにある踏切を渡ります

駅の構造は2面4線。踏切は駅近くなのでまだ線路が4本あります。東西出口がはっきり分かる

こちらも東口ほどではありませんが、三角屋根が残ります

駅前にはスーパーがあり、街のメインストリートにもなっています

市役所には南海の樽井駅より当駅の方が若干近いですが、ほぼ一本道。ただ特急の一部も停車する和泉砂川より樽井の方が利用者は多い

少し前までは東西出口両方にみどりの窓口があるぜいたくな構造でしたが、4年前に東口、昨年春に西口のみどりの窓口がなくなりました

ただし駅員さんはいます。みどりの券売機は設置されているので、昨冬の青春18きっぷはこちらで買いました

このきっぷで岩徳線全駅訪問を達成しました

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