岡山駅

青春18きっぷでちょっと途中下車~相生-岡山の各駅紹介

青春18きっぷ

※各駅の施設が変化している可能があります

新快速で楽々移動

青春18きっぷのシーズンまっただ中。夏の18きっぷは期間も長いため、1年を通じて最も利用者が多い期間。今年は7月20日から9月10日までが利用期間となっています

「JR全線の普通列車が乗り放題」というルールの避けられない運命として普通列車で延々と揺られなければならないのですが、JR西日本の東海道本線、山陽本線の米原~姫路間は在来線の特急を追い越しそうになるスピードスター、新快速が走る18キッパーにとっての人気区間です。個人的なオススメはこの区間を利用して四国の高松に渡るコース。岡山からは快速マリンライナーで、こちらもストレスなく乗車できます

ただ、兵庫県と岡山県の県境越えとなる区間は普通のみの運行。しかも姫路~岡山をダイレクトに結ぶ電車は朝と夜にしかなく、昼間はすべてが相生での乗り換えとなります。これが名高い「相生ダッシュ」を生む原因となっています

相生ダッシュのメカニズム

こちらは2019年9月の相生駅での一コマ。18きっぷ期間最後の週末で朝の9時半。最も各地からの利用者が多そうな時間です。姫路からの電車とは同一平面で乗り換えられるのですが、写真に「殺気」があふれています

しかしなぜ相生での乗り換えを強いられるのでしょう?

それは相生以西では赤穂線が「本線扱い」を受けているからです

姫路から相生を経て西へ向かう山陽本線の電車は昼間はすべてが播州赤穂行き。観光地でもあり、沿線人口も多い播州赤穂へ姫路から直接行けるようになっています。相生からの山陽本線は有年、上郡の山中の2駅で岡山との県境に入ってしまうので、次第に播州赤穂方面が優先されるようになりました

しかも相生から岡山へ向かう電車は1時間に1本しかありません。この電車は姫路方面からの播州赤穂行きと平面接続ですぐ発車するため、18きっぷのシーズンは、岡山の電車に向けて殺到する場面が見られるのです

コロナ禍以前は相生発上郡行きという兵庫県内の2区間で完結する電車が1時間に1本あり、こちらも播州赤穂行きへの接続があったため、姫路から相生までは30分に1本の運行で、こちらに乗れば、早めに相生駅に着いて確実に着席するという戦法がとれたのですが、今は昼間は1時間に1本。余裕を持って岡山行きに座れる電車がこの時間帯はなくなってしまいました

また新快速は原則12両編成ですが、姫路で播州赤穂行きに乗り換え、また相生で岡山行きに乗り換えると編成数がどんどん減っていきます。大阪方面からの播州赤穂行きの直通がない時間帯は姫路駅でも座席争奪戦が起きるので、こちらも要注意。特に12両編成の後ろの方に乗っていると、かなり前まで移動しなければならないので留意しなければなりません。姫路までは15分に1本の新快速があるので、こちらこそは余裕をもって姫路で乗り換えたいものです

相生駅周辺は

そんな相生駅ですが、新幹線駅も併設している割に街の中心部から離れているため、駅前はホテルがあるだけで大変寂しい場所となっています

私がよく訪れていたのは道の駅であるあいおい白龍城。これは冬場の写真ですが温泉が併設されていて風呂に入った後、カキオコを食べにいつも来ていました

相生駅からは歩くと30分近くかかりますがバスだと10分程度(歩くのなら赤穂線の西相生から15分で行けます)

相生~岡山間は68キロ。電車だと約1時間。県境越えをはさんで途中12の駅があります

18きっぷのシーズンは、ほとんど乗ったまま通過されることが多いのですが、せっかく乗り放題、降り放題の青春18きっぷです。岡山市内に近づいていくと本数も増えます。どこかで途中下車して風情を味わってみてはいかがでしょうか。順番に駅紹介をしていきたいと思います

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乗継割引、今のうちに有効に利用を

影響大の岡山乗り換え

来年3月いっぱいで新幹線+在来線特急の乗継割引の一部が一部の駅でなくなることが発表されました

乗継割引とは新幹線と在来線特急を乗り継いだ際に特急料金が半額になるという制度

 

元々は東海道新幹線が開業した際、これまで通し料金で利用できていた特急・急行料金を新幹線と別々に徴収する(特急はひとつの列車について1料金が原則です)のは実質的な値上げになる、とのことで開始されました。元々、東京駅をまたいで運行されていた列車はなかったわけですから、東京駅での乗り換えには適応されませんでしたが、西側は大阪をまたいでさらに西へ向かう優等列車が数多く運行されていたので影響は大きく、この制度は東北新幹線など全国に広がりました

発表によると全廃ではなく、下関~岡山間の適用がなくなるとのこと。九州の小倉、博多については九州新幹線が一部開業した際にこの制度はなくなっています(JR九州は博多~新八代の在来線特急と新八代~鹿児島中央の新幹線を一本の料金にしたため矛盾が生じるとの理由。別の角度から見るとJR九州に入るはずの特急収入が大幅に減るからとも言われる)。それが岡山まで延長されたということ。定期運行の列車では新山口からの「スーパーおき」そして岡山からの伯備線「やくも」と瀬戸大橋を渡っての四国各方面への特急が対象となるため、乗り換えの多さから見ると岡山乗り換えは影響がかなり大きい

私もかなりお世話になっています

こちらは今春、岡山乗り換えで伯備線でやくもに乗車した時のもの。乗継割引を使用するときっぷにその旨が明示されます。本来2000円近くするものが930円。破壊力抜群なのは新幹線の乗車が短い場合で

新幹線はおなじみの1区間自由席料金ながら大阪~金沢で2時間半以上も乗車するサンダーバードが当然半額です。ただし乗継割引にはルがあって、きっぷを買う時に必ずセットで求めなければなりません

そしてこの制度、意外と知られていないのは新幹線に先に乗る時は当日中の乗り換えが必要だが在来線特急に先に乗る時は新幹線乗車は翌日でもOKというルール

これは東海道新幹線から九州方面へと向かう際に新大阪で寝台列車に乗り換えることを想定したもので、寝台列車に乗るのはもちろん新幹線乗車日ですが、九州から寝台列車に乗り新大阪で新幹線に乗り換える場合は必然的に前日の出発になるために設けられたルールです

今は定期寝台列車はサンライズしかありませんが(鉄道ファンにはおなじみのサンライズと新幹線の組み合わせによる乗継割引も岡山や坂出、高松では使えなくなります)、半世紀以上も前のルールが実態と乖離した今も生きています

この制度を利用すれば旅の幅がグッと広がりますよ。乗り換え駅で宿泊する旅行が可能になります

考えてみれば東京をまたぐ優等列車がなかったため制度が対象外となったと記しましたが、静岡から名古屋経由で長野に向かう列車があったのかと言われれば疑問(名古屋駅の乗継割引は継続します)だし、四国方面への特急も宇野~高松のフェリーが廃止されたための代替という位置づけでしたが、現行制度では岡山から快速で1時間もかかる高松での乗り換えにも適用されるという奇妙な形になっています(これは高松~徳島間の「うずしお」が今も1日1本、岡山まで乗り入れているからだと思われます)

とにかく四国方面、岡山を経由しての山陰本線へのお出かけを考えていらっしゃる方は、今のうちに是非利用してほしい制度です

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