稲尾駅

大糸線全40駅訪問最終章~アテのないかもしれないコミュニティバスに乗車

簗場駅の駅名標

※訪問は2024年10月9日

稲尾駅前のバス停

稲尾駅を出た国道にある停留所

かわいい停留所があった。大町市のコミュニティバスである

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今回もお世話になります

駅巡りで困った時の強い味方、コミュニティバス。9月に中央西線の最北部分で塩尻市のコミュニティバスにお世話になって以来のことだ。列車がなければコミュニティバスである

これが時刻表。1日3・5往復で平日のみ運行というのはコミュニティバスの鉄則のひとつ。私が乗るのは青木・木崎方面。最初の写真で分かるかもしれないが、停留所があるのは稲尾駅を出た国道の向かい側。稲尾駅側にバス停はないが、注意書きに「道路の反対側で手をあげて運転手にお知らせください」と書いてあり、なかなか親切。過去の体験ではこのような案内はなく、ただバス停の向かいで「お~い」と手を振って停まってもらった

稲尾駅に到着したのが10時56分でバスの発車が11時32分。1日わずか3本ながら、まるで私のためにあるような運行だ。稲尾駅で降りたのは私一人、そしてバス停で待つのも私一人。電車がなければバスである

間もなくバスがやって来た。ただ「私のためにある」と言っておきながら、実は不安だらけなのだ。この路線は途中からデマンド化されるようで、簗場駅近くの停留所はデマンド路線の中にある。大町市の中心部から出るこのバス(もちろん信濃大町駅も通る)は付近の集落をクネクネと入念に回るようで、路線バス扱いの最も近い停留所で降りたとすると

線路沿いに30分ほど歩く必要があるらしい。しかしバス用の携帯アプリ(地方に行くと使用頻度が高いのでインストールしている)によると、簗場駅近くの停留所は乗ることはできないが、到着時間は書いてある。ひょっとして降車だけなら可能なのか? 時間はたっぷりあるので30分歩いても電車には楽勝で間に合うが、わざわざバスに乗って、その後30分も歩きたくはない

乗客は私のほかにはご老人の女性。明らかに地元の方で、コミュニティバスによくある運転手さんも顔を知っているお客さんのパターン。乗車時におそるおそる尋ねてみた

「湖端で降りたいのですけど」

事前に「こばた」と読むことを調べておいた。すると

「分かりました」

平静を装っていたが、この時の気分といったらなかった。心の中で何度もバンザイを繰り返していた

中綱湖畔の旅館街を通る

これで安心してバスの車窓に専念できる。どうやら千国街道の旧道を通っているようで、国道148号=千国街道と思い込んでいた私は認識が微妙に異なることを教えられた。また簗場駅は仁科三湖のひとつである中綱湖にほど近く、湖畔の旅館街をバスは抜けていった。実は今回の旅において、この付近の旅館への宿泊も考慮したこともあり「予約しかけた旅館は、ここなんだ」と思いながら車窓を眺める

先客のご婦人は、そのあたりで降りて残ったのは私一人。そして間もなく

無事、湖端に到着。このあたりはフリー乗降区間らしく簗場駅と言えば降ろしてくれたかもしれないが、駅とは目と鼻の先なので全く問題はない

大町市街行きは、やはりデマンドバスになっているが、大町市内から来る時は乗れたので良かった

中綱湖が美しい。私はバスに揺られて湖の向こうの集落のある場所からやって来た

ちなみにバスはこの先、簗場という停留所を通るが、駅名と同じながら、ここは駅からはやや遠い。もしバスで簗場駅を訪ねる人がいれば留意してほしい。まぁ、この記事を読んで訪ねる人はほとんどいないと思いますが

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大糸線全40駅訪問最終章~木崎湖ほとり2駅のひとつに残る駅名板

稲尾駅の駅名標

※訪問は2024年10月9日

「恒例」のホーム+待合所の駅

稲尾駅に到着。本日最初の訪問駅だが、名古屋を7時に出て最短距離で来たものの、すでに11時前となっている。ただダイヤ的に、どんなに早く行動しても名古屋からスタートする限りこの時間になってしまう

そして駅は大糸線ではおなじみのホーム+待合所のみの構造だ

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木崎湖ほとりの2駅

大糸線の車窓のハイライトのひとつである木崎湖畔の2駅のうちのひとつである海ノ口駅についてはすでに紹介済みだが、もうひとつの駅が、ここ稲尾駅。そして私の駅訪問については、ちょっと失敗している

両駅間は極めて近いのだ。しかも平坦コースで線路に沿った道路を歩くことができるので駅間距離の1・3キロとほぼ同じと、駅間徒歩のための大切な要素がそろっているのに前回思いつかなかった。しかも木崎湖が最も接近する景観の良い場所を歩くことができた。限られたダイヤで、これは見逃しのひとつだろう

地図で分かる通り、駅ホームからの眺望は農地を挟んでの木崎湖という形になる。10月上旬ということでまだ夏の香りも多少は残るが、山にかかった霞などもう少し早い時間帯なら、もっと美しかったと思う

全通後にあらためて新設

当駅は1960年(昭和35)の開業。大糸線の全通が1957年なので、その3年後に新規開業した。このタイミングで北大町、飯盛と同時に3駅が開業している。いずれも信濃大町より北の駅だが、このころは大糸線にとってエポックな時代で、戦前から国鉄によって敷設された信濃大町以北の電化が急ピッチで進んでいた時だった。全通からわずか2年後には信濃四ツ谷(現白馬)までが電化され、稲尾駅設置の1960年には信濃森上までが一気に電化。そのタイミングでの新駅誕生だった。地元からの請願があっての開業で、海ノ口駅までの距離が短いのもそのためだ。逆側の隣駅である信濃木崎駅までも2・2キロしかない

急ピッチで建設されたこともあり、ほぼ並行する国道に面していて簡素な入口があるだけで国道側からも分かるように駅名標は外向けの駅名板も兼ねるリバーシブルな形式だ。ホーム有効長も3両分しかなく4両編成の場合はドアカットが行われるという

そんなシンプルな構造の稲尾駅だが、ひとつ目を引くものがこちら

待合所に掲げられている駅名標。形式はクラシックなものに見えるが、随分真新しいと思ったら解説があった

うれしい気遣いというか心配りだ。わざわざモニュメントとして掲示しているという。電車から下車したのは私一人だけだった。最近のデータが調べても出てこなかったのだが、10年以上前で1日の利用者が10人ほどだったそうなので、おそらく今はそれ以上の数字ではないだろう。そんな小さな駅で出迎えてくれた駅名標に敬意を表したい

さて待合所の中にある時刻表を見ると

10時56分の電車でやって来たので上りも下りも1時間半運行がない

ちょうどあずさがやって来たが、もちろん当駅に停車するはずもない。さすがにここで時間をつぶすわけにはいかないので、ここからは別の交通手段で別の駅へと移動することにする

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大糸線全40駅訪問最終章~予想を上回る寒さに震える

信濃大町駅の跨線橋にある駅名標

※訪問は2024年10月9日

スタートは名古屋から

朝6時の名古屋は栄付近。まだ暗い。前夜は名古屋泊だったが朝方にかなりの雨が降って気温は低い。とはいえ残暑厳しく前日の昼間は長袖シャツ1枚で暑いぐらいだった。この時間帯でもその服装で十分だった

本日から秋の乗り放題パスを使用して大糸線の全駅訪問の総仕上げを行う予定。最後は1カ月前と同じく大糸線増便バスなどを利用しながらJR西日本区間の大糸北線のいくつかの駅を再訪して糸魚川から北陸新幹線に乗車するつもりだ

もっとも名古屋から乗り放題パスでトコトコ北上しては間に合わないので松本までは特急「しなの」で向かう。7時発のしなので松本着は9時すぎ

おなじみの「ま~つもと~」のアナウンスとともに下車したが「さ、寒い」。それが感想だった

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1年前に学んだこと

この時間帯の松本の気温は9度。身体が一ケタの気温に慣れていないので、ことのほか寒いが、とにかく大糸線に乗り継ごう。乗継ぎ時間はわずか10分ほど。大糸線ホームに向かうと

大きな置き案内が通路にあった。行く手をさえぎるように置かれているが、これは大いに助かる。何も知らず大糸線ホームまで行っていたら時間的に危なかったかもしれない

ということで無事乗車。行先を見ていただくと分かるが、1日3本しかない松本から南小谷への直通列車の1本(ダイヤ改正で2本になったようである)。これを逃すと悲惨というか今日の1日がほぼムダになってしまう

そしてバッグからセーターを取り出してシャツの上から着る。冬物の厚手のセーターだ。実は昨年の同時期にも高山本線の全駅訪問の仕上げを同じきっぷで行ったのだが、前日に氷見線や城端線で各駅訪問をしていた時は暑いぐらいだったにもかかわらず、早朝に富山から高山本線に乗り込み県境の猪谷で降りると寒さに震え上がってしまった。その時はシャツを2枚重ね着するという緊急対策を行ったものの、それでも寒い

県境付近にある簡易型ながらシェルターのようになっている打保駅の待合所で、ずっと身を潜めていた。その体験があるのでセーターを用意したのだが、これが大正解。おかげでこの後は寒いと感じることなく旅程をこなすことができた

信濃大町以北は工夫が必要

列車は約1時間で信濃大町に到着。ここで25分ものいわゆるバカ停車を行う(ダイヤ改正で15分ほどに短縮された)ので外に出てみる。当然だが松本よりさらに寒い。1カ月前に当駅に来た時は1時間半ほどの待ち時間の間、エアコン完備の待合室だったにもかかわらず、朝の9時前という時間帯で、暑い暑いと自販機の冷たい飲み物に2度もお世話になったことを考えると、わずか1カ月で隔世の感がある

ただ駅舎の外にあるお手洗いに行くと、その付近にいたご婦人同士が「今日は急に寒いねぇ」と会話していたので急に気温が下がったようだ。その証拠といっては何だが、自販機には「冷たい」しかない。運が悪いといえば悪いが、ホームと待合所のみの駅もこの先には待っている。雨に降られるよりは、はるかによい

そして

こちらが信濃大町駅の時刻表。これまで何度も書いているが松本~信濃大町は、昼間も1時間に1本の運行があるのに対し、信濃大町~南小谷はガクンと本数が減る。私は10時43分に乗車するが、これは7時21分から3時間20分後の運行。次は12時21分で1時間40分運行がなく、さらにその次は3時間近く運行がない。おそらく沿線の高校生に合わせたダイヤと思われるが、夜の駅訪問は基本的にやらない主義なので、18時以降はないのと同じ。このダイヤで途中の12駅(3駅は訪問済みなので9駅)を回らなればならないので、いろいろ工夫が要る。一応、自分なりに考えた作戦はあるので、まだ不透明な部分は残るもののスタートしよう

まずは信濃大町から3駅目の稲尾で降りてみた

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