君津駅

青春18きっぷで冬の内房線を行った~今さらながら逆の選択だった

君津駅の駅名標

※訪問は2022年12月16日

社会人野球で有名

君津まで戻る。時刻はご覧の通り15時40分。朝の8時半にこの駅で乗り換えて内房線ツアーを開始したから、7時間ぶりの帰還となる。帰還といっても君津駅で下車するのは初めてだけど

君津駅は1915年(大正4)に木更津から上総湊まで線路が延伸された際に開業した。当時の駅名は周西(すさい)で戦後、現駅名となった。ただし同時開業した他駅との現状は大きく異なる。ここから千葉方面へは複線で完全に東京へ向けた首都圏運行となり、本数も急に多くなる

現在、内房線を走る唯一の定期特急「さざなみ」は元々、東京から館山まで運行されていたが、利用者の減少により、2015年からすべて君津止まりとなった。朝は上りのみ、夕方は下りのみ。昼間は走っておらず、停車駅は君津、木更津の後は姉ヶ崎、五井、蘇我と停車して京葉線経由で東京に至る。しかも週末は運行されておらず、完全に通勤に特化したものとなっている(その分、週末は臨時特急扱いで「新宿さざなみ」が館山まで運行される)

また1日に1万人以上が利用する規模の大きい管理駅だが、みどりの窓口は今春、営業を終了した

社会人野球が好きな方にとっては有名な君津。多くのプロ野球選手も輩出しているが、かなり歴史がありそうな出口案内は「新日本製鉄」となっていた(昨年12月の写真)

宿泊は木更津で

さらにもう1駅戻って木更津へ。内房線では君津、木更津と管理駅が並んでいて、それぞれ君津以南、木更津以北を受け持つ形となっている。意外な豆知識としては、かなり都市部となる両駅だが、両駅間は7キロもあり、これは内房線で最長。また君津市内の内房線の駅は君津1駅しかない。君津市の構造が海に面する部分は小さく、山中に広くなっているためで久留里駅をはじめ、以前紹介した久留里線の閑散区間も君津市となる。ただし君津駅から直接行くことはできず、一度木更津まで出ないと同市内の駅に行けない形となっている

冷静に考えると汗をダラダラ流しながら延々と歩くのが8月で、東京湾沿いに海水浴場の紹介をしながら訪ねるのが12月とは完全に真逆の選択である。なんでこんなことをしたのだろう、と今さら頭をひねってみてもどうしようもないが、通年発売のJR東日本「休日おでかけパス」は君津までながら、久留里線はエリア内となっている。東京に行った際、急に思いつくとこうなったのだろう(もっとも8月は青春18きっぷの期間内でもあった)

木更津は君津の倍の利用者がある、さらに規模の大きな駅。自動改札機の数がそれを物語る。もっとも青春18きっぷでは無縁なものではある

16時過ぎというのに、早くも夕闇が迫ってきた。本日は木更津泊。明日は朝から残り駅の回収を目指す

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青春18きっぷで冬の内房線を行った~品川から3時間

君津駅の駅名標

※訪問は2022年12月16日

状況に多くの変化も

ちょうど1年前にあたる12月16日。手元にはまだ一度も使用していない青春18きっぷ。18きっぷについては、できるだけ平素行かない駅で買うことにしているが、写真を見て阪和線の和泉砂川で購入したことを思い出す。わずか1年前ながら随分前のことのように感じるが、このような写真一枚で旅について思い出せるのも、いいものである

前日は都内で泊まり、品川から君津行きの内房線直通電車に乗車した。今回の目的は木更津以南の内房線全駅訪問。なぜ木更津以南かというと、通年発売している休日おでかけパスが木更津のひとつ向こうで乗車電の終点である君津までしか利用できないため。その一方で内房線は大都市近郊区間に入っていて途中下車ができない(というかJR東日本の大都市近郊区間エリアが広すぎるのだが)

そして、なぜ1年前を今さら振り返るのかというと、「そのうち」と思っている間に季節感が合わなくなってしまったからだ。間もなく18きっぷの冬のシーズンが始まるタイミングで思い出をなぞっていこう

この1年は全国の駅で無人化が急激に進行した年でもあった。1日に1万人が利用するような駅でもみどりの窓口が閉鎖されたり、特急停車駅が無人となったりと、数年前では信じられないことが普通に起きている。今回の内房線でも該当する駅はあるが、それもありし日の光景のひとつとして読んでいただければ、と思います

イメージより遠い道程

私のような関西の人間にとっては、内房線=東京からすぐ行ける場所、と思ってしまいがちだが、実際は遠い。乗車電は総武本線の千葉経由なので、東京から81キロ。その君津から先の内房線の終着駅、安房鴨川まではさらに81キロ。内房線は帳簿上は蘇我が始発となっているが、蘇我から終点となる安房鴨川までだけで120キロもの路線となる。もっともこれは房総半島をグルリと回って北上するからで一般的に南端の印象が強く(実際は2つお隣の千倉駅)知名度の高い館山までは東京から129キロ。それでもかなり遠い。東海道本線だとJR東海エリアに入ってしまう沼津までの距離である

ということで品川から、早速グリーン課金をしてしまった。君津着は8時24分で1時間40分も乗車することになる。品川で降りたお客さんも多く、この先の新橋や東京で降りる人も多いはずだが、すでにギリギリ座れる状態だったので、悪いクセが出てしまった

千葉を過ぎると通勤経路とは逆になるが、このあたりは高校生の時間帯となり、どの駅も乗降が多い。君津では13分の待ち合わせで上総湊行きに乗り換え。千葉で乗り換えても同じ電車に乗ることになる

20分ほど乗車した上総湊では2分の乗り換えで安房鴨川行きへ。上総湊は千葉方面からの折り返しも多数設定されている駅だが、下り方面への始発は1日この1本のみ。内房線の下りは基本的には木更津始発である。東京や千葉からの電車の多くは君津止まりが多いため、この1区間は列車の運行本数が多くなっている

まずは館山から

いつの間にか線路は単線になっていて(君津以南は単線)、車窓もローカル線感が漂ってきた。上総湊から約30分、9時31分に館山に到着

上総湊発は9時ちょうどだったので、すでに通勤通学ラッシュは終わっていて車内はすいていた

アクアライン経由のバスだと早いが、電車は回り道となる。品川発が6時41分だったので、2時間50分も乗り換え以外では車外に出ることなく、ひたすら乗り続けたことになる

こちら館山の駅名標。この写真を撮るために3時間はなかなかの旅だったが、まずは知名度の最も高い館山から

立派な駅舎を持ち、当然のように管理駅で内房線の君津以南では少数となる自動改札機も備えているが、みどりの窓口は今年の春で営業を終え、自動券売機となった

ともかくここから内房線ツアーをスタートさせよう

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