南阿蘇水の生まれる里白水高原駅

復旧の南阿蘇鉄道にようやく初乗車~元「日本一」の駅はどんなところ?

※訪問は2025年8月26日

今でこそネットの発達によって駅の情報が手軽に入手できるようになったが、「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅が開業した1992年(平成4)ごろ、駅の情報はほぼ何もなかった。鉄道知識を得るための有力な手段のひとつは文庫本サイズの鉄道雑学の本だったが、その手の書籍には必ずといっていいほど当駅についての知識つまり日本一長い駅名だということは掲載されていたが、一体どんな駅なのか、周囲に何があるかについては、ほとんど触れられていなかった。というか駅の写真すらなかったと記憶する。そのころは鉄道会社にお願いして「駅の写真を添付してメールで送ってください」という手法はとれなかった。今にして思うと執筆にあたった方は実際に駅で降り立ったことはなく、情報だけを集めて本を作っていたのではないかと推察してしまうのだが、当時はただただ「そんな駅があるのか」という興味があるだけだった

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正十二角形の木造駅舎

駅舎はご覧の通り、時計台を持つ木造駅舎で開業以来のもの。正十二角形という独特のフォルムが目を引く。そういえば三セク移管されて最初の高森駅も時計台を持っていたし、阿蘇白川駅にも立派な時計台がある。見晴台駅も駅の正面に立派な時計がある

駅舎の中には古書店が入居している

私の訪問日は営業日ではなかったが、週に2度ほどの営業で南阿蘇村では唯一の書店だという。駅ピアノも置かれている。実はこの日、当駅で降りたのは私だけではなかった

ご覧の通り、駅周辺には特に何があるわけではない。平日のお昼14時に降りる人がいるとすれば、ほぼ同業者(鉄道ファン)だろうと思っていたら、驚くことに女性の3人組。どう見ても旅の観光客だ。「ここで本当にいいんだよね」などと会話している。どうやら周辺の宿泊施設を予約していて車での出迎えを待っているようだが、車が来るまでの間、ピアノの音が鳴り響いていた

昔は日本中の駅にあったよなぁ、と思い出させてくれる伝言板が残されている。駅ノートの役割を果たしているようだ。また駅前には特に何もないと記したがレストランがあってちゃんぽんが有名な地元の人気店のようだが、どうも私が訪れたのは火曜日で定休日だったようだ(いずれにせよ私の道程ではランチタイムに間に合わなかった可能性が高い)

注目の車内アナウンスは

ここで前記事にも掲載した駅前の周辺案内図を再び。、右下部分から中央に目をやっていただくと周辺にはさまざまな水源があることが分かる。先に掲載したグーグル地図でも、そのあたりはよく分かる「南阿蘇水の生まれる里」のゆえんである

ちなみにこの記事を書いている私のPCでは駅名は一発変換できないし、予測言葉にも出てこないがスマホについては予測言葉として登場した

さて私がもうひとつ楽しみにしていたのは車内アナウンス。読みで22文字にも及ぶ駅名をどのように語るのかと思っていたら、ワンマン運転の録音されていたアナウンスから流れてきたのは「次は『はくすいこうげん』です」のたった8文字の読み。まぁ、それはそうですよね

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復旧の南阿蘇鉄道にようやく初乗車~路線内「最も有名な駅」の大駅名標に圧倒される

※訪問は2025年8月26日

30年来のあこがれの人に出会う心境

結果的にすべての駅を訪問できたが、不測のハプニングに見舞われた場合も絶対に降り立たなければならないと思っていたのが、こちら「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅

この記事を読んでくださっている方なら、お分かりだろう。日本一長い駅名として長らく高い知名度を誇っていた駅だ。鉄道も含めた雑学クイズでの出題率も高かった。もちろん私もその存在はずっと知っていたが、なかなか来る機会な恵まれず、こうしてようやく初訪問できた次第。開業が1992年(平成4)なので30年来のあこがれの人に会う気持ちだ。もちろん気分は高まる

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とにかく巨大な駅名標

ホームに降り立つ

率直な感想は「駅名標デカッ」だった。ここまでの2枚の写真ではうまく伝わらないかもしれないが既出の他駅と比べると違いが分かるのではないか

こちらは阿蘇白川駅のもの。たまたま同じ車両だったので、車体と比較していただきたい

1992年、日本一長い駅名の駅としてさっそうとデビューした

駅前の周辺案内図で足が止まった

水源などを示した案内図だが、否が応でも右下に目が行く

長い駅名についての解説がある

日本一合戦の先鞭をつける

当駅は読みで22文字、文字表記で14文字。それまでの首位だった鹿島臨海鉄道の「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前」駅は読みで22文字、文字表記が13文字だったので、読みで首位タイ、表記で首位となった

以下の経緯はこの説明文にある通りで、2001年に読みが24文字、文字表記18文字の一畑電気鉄道の「ルイス・C.ティファニー庭園美術館前」に首位を奪還されたが、美術館の閉館によって6年後に駅名変更となったため、再び首位の座に返り咲いた。当時「・」は文字数に数えるのか、という論議があったことが懐かしい。そもそも車内アナウンスができない上、きっぷの券面に余分な文字が入って面倒だということで駅名に「・」が入ること自体が珍しい時代だった(JRの鉄道駅で正式名称となっているのは群馬県の万座・鹿沢口の1駅しかない)

つまり1992年から約20年間首位で、一時陥落したものの6年後に再び返り咲いたことになるが、今度は2015年に富山地鉄の富山軌道線に「富山トヨペット本社前(五福末広町)」停留場が登場。こちらは読み24文字、表記17文字で全国首位となった

その後については京福電鉄の「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」(京都市)が首位の座を奪い、さらには「富山トヨペット-」が再び改名

2021年に「トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)」停留場という読み32文字、表記25文字という最長不倒距離ともいえる駅名となった…と思いきや2023年に岡山電気軌道で「西大寺町・岡山芸術創造劇場ハレノワ前」停留場が誕生。こちらの読みは32文字で「読み部門」については首位タイとなった

そもそも岡山の駅については明治期の開業以来、ずっと「西大寺町」だった駅名が100年以上の時を経て改名されたももので、わざわざ「日本一合戦」に参加した感がある

JRや大手私鉄では、まず不可能な「長い駅名合戦」。鹿島臨海鉄道の「長者ヶ浜-」の開業が1990年。その2年後に誕生した南阿蘇水の生まれる里白水高原駅は「長い駅名合戦」の先鞭をつけた駅であることは間違いない。写真で分かる通り、案内図の解説文は日本一の座から降りたことで1度は紙かテープで塞がれ、歳月とともに風雨や雪によりはがれてしまったようだが、そこにまた歴史を感じるのである。ぜひ、このままの姿でいてほしい

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