北総鉄道

1日2000円の元を簡単にとれる北総鉄道~その2 ついに来た印旛日本医大の気になる副駅名

※訪問は2025年1月15日

北総鉄道の「終点」

新鎌ヶ谷駅のホームで電車の到着を待っていると、滑り込んできたのは京急の車両だった。羽田空港から印旛日本医大へと向かう「特急」だが、京急内を過ぎると普通として全駅停車する

印旛日本医大まで約20分の所要時間。気になる駅と認識してから20年以上が経つ。本数的には簡単に行けるが、運賃などの壁もあって、なかなか行けなかった駅にようやくやって来た。そこで私を迎えてかれたものは

あれ? なんでしょう、これは?

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伝説が地名に

いつものことだが、私は駅訪問について事前に予習はしないことにしている。もちろん、それまで見聞きした情報は持っているし、時刻表は調べる。今回の場合は本数も多いので時刻表チェックは皆無。事前に知っていた情報は北総鉄道の新たな終点になったこと、成田スカイアクセス線の開通によって途中駅となったことぐらい。「松虫姫」は知らなかった

松虫姫とは東大寺の大仏で知られる聖武天皇の皇女。松虫寺のHPなどによると、14歳の時に重い病にかかり、どんな名医も治せなかった。ある夜、姫の夢に現れた老人に「私の国まで来てくだされば病は必ず治るでしょう」と告げられたことを聖武天皇に相談すると、父も許可。困難な旅の末、印旛沼までたどり着いた。その水で身体を清めながら村人に読み書きや養蚕を教えながら過ごすこと21日。病はすっかり治り、姫は無事、都に戻ることができた。聖武天皇はお礼として松虫寺を建立。当地が松虫と呼ばれるようになったという

という調べを駅の滞在中にスマホで延々と調べていたが、サブ駅名の由来を知って大いに納得。駅名も仮駅名として「印旛松虫」とされていた。駅からすぐの場所には松虫姫公園もある

荘厳な駅舎が印象に残る。当駅は2000年(平成12)の開業。印西牧の原から1区間延伸されて北総鉄道の終着駅となった。いつの日か忘れたが、羽田空港から京急に乗車すると印西牧の原だった行先が印旛日本医大になっていたことに納得。さらに2010年にスカイアクセス線の開業によって形の上では途中駅となったが

都内方面への時刻表に対し、成田空港方面は

グンと寂しいものになる。当駅から先は京成による追加料金無料の成田空港行きアクセス特急のみしか走っておらず(スカイライナーは通過)、それ以外の北総線の列車はすべて当駅折り返しとなる。つまり北総鉄道としては終点である

もちろんIC乗車は可能だが、きっぷを買う場合は別路線となるので券売機は別々のものとなっている。

日本医科大学はありません

おしゃれな駅名板の駅名だが、実はここには日本医科大学のキャンパスはない。あるのは付属病院の日本医科大学千葉北総病院。さらに言うと、病院は駅前にあるわけではなく

通院という目的だと、やや遠い。もっとも

大学病院へは都心の路線バス並に頻発する無料バスが運行されていて病院へのアクセスは全く問題ない

周辺は住宅地として開発が進んでいる真っ最中のようだ

構内の改札外にはコンビニがあり、改札内も広くとられている

1面2線の島式ホームは堀削内に設けられ、エアコン完備の立派な待合室がある

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1日2000円の元を簡単にとれる北総鉄道~その1 気になる駅へは新鎌ケ谷から

※訪問は2025年1月15日

新鎌ヶ谷で乗り換え

前記事は新京成線の新鎌ヶ谷まで伝えたが、ここからは北総鉄道の旅がスタートする

新京成鉄道から北総鉄道へは外に出なくとも、専用の乗り換え改札がある。ただ常時そうなっているのか、そういう時間帯だったのかは分からないが、私鉄では有人改札を通らなければならない「サンキュー♥ちばフリーパス」では、一度改札の外に出ることになる

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良心的な1日2000円

あらためて「サンキュー♥ちばフリーパス」である

私が購入したのは都内JR駅からの往復運賃を含んだサンキューパス乗車券の方だったが、千葉県内で購入できるサンキューパスは3970円(子ども料金1980円)。1日2000円分乗れば回収できる。これは乗車可能な鉄道会社の数を見れば、他の鉄道会社が出しているフリーパスよりも、かなりお得な料金となっている。フリーパスというのはエリアももちろん必要だが、1日数本という区間で乗り放題と言われても使いこなすのが困難なのは青春18きっぷで分かる通り。その点、サンキューパスの券面にあるのは比較的本数の多い区間ばかりで元も取りやすい。私のような降り鉄にとっては、とてもありがたいものだし、乗り鉄の方にとっても使いやすい

気になる駅名

そんな乗り鉄、降り鉄ともに、こういう機会だからこそ乗ってみたい、と思わせるのが北総鉄道だ。北総鉄道は、ある日、つまり東京まで線路がつながってから有名な駅となった

飛行機で羽田空港に着き、京急で都心に向かおうとすると発車標や方向幕で目にする「印旛日本医大」「印西牧の原」。自分の用事があるのは都営浅草線の駅だが、全く初見の人だと「果たしてこの電車は新橋に行くのか?」と思ってしまうかもしれない(もっとも東京に来ることが少ないと「青砥」と言われてもどこか分からないだろう)

こういう終着駅の「どこ?」というのは、東西でもあって高崎線に乗ろうとした時の「籠原」、大阪駅で姫路方面を目指す時の「網干」とか、地元の方には申し訳ないが、どういうところか想像もつかない。日々、その路線を利用している人でも実際に降りたことのある人は少数ではないか。ただ刷り込みというのは凄いもので、毎日アナウンスに触れていると「網干」や「野洲」も降りたことはないが、読める駅にはなっている

話はややそれたが、そんな経緯で印旛日本医大駅にはかねてより行きたいと思っていたのだが、いかんせん北総鉄道の運賃は高い。高額な理由には建設の経費や利用者数の要因があるが、かつて「高すぎる」と民事裁判が起きて話題となったほどだ。約2年前の2022年10月に値下げを行ったが、それでも高いといえば高い。そのような理由で二の足を踏んでいたが、今回のサンキューパスで京成、新京成も利用できることになったため、ではそのタイミングで、との訪問となった

3駅そろい踏みからまだ25年

この新鎌ヶ谷の地は、かつて東武野田線の線路が走るだけだった。駅もなかった。1955年(昭和30)に新京成の全線開通により、2つの線路がクロスすることになったが、それでも駅は設置されなかった。周辺は農地があるのみだったからだ。1979に北総鉄道が開業。これによって3線が集合することになったが、それでも駅は設置されず、北総鉄道と新京成線は現在の新京成・北初富駅で分岐する形で接続する形となっていた

地元や利用者からは、3線が交わる場所に駅を設けてほしいとの声はずっと強くあり、平成の声を聞いた1991年(平成3)に都内へと延伸されたタイミングで北総鉄道の新鎌ヶ谷駅が開業。翌年に新京成の駅が開業し、やや遅れたが1999年に東武の駅も開業した。つまり、3線すべての乗り換え駅となって、まだ25年なのだが、周辺はあっという間に住宅や商業施設が建ち並ぶ新市街地となり、今は3駅合わせて(形の上では成田スカイアクセス線という京成が運行するアクセス特急も停車するため、京成の駅にもなっていて4駅だが、北総鉄道のホームを利用するため実質は3駅)10万人の利用がある大規模ターミナル駅となっている

北総鉄道の改札を入ると両方のホームに「HND」(羽田)、「NRT」(成田)と文字とイラストがあり、どちらの空港にもダイレクトで行ける旨が表示されている。「気になる駅」へと向かおう

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