相老駅の駅名標

※訪問は2024年6月15日

駅名標の中で漢字が異なる

桐生から単行のわたらせ渓谷鐵道に乗車。車両は2015年製造の500形502。わたらせ渓谷鐵道では2010年以降、新車を順次導入

新車の雰囲気がまだ漂う超ロングシート。同社の車両にはトイレの設置があるものとないものがあり、乗車時には注意が必要

わずか5分、2区間の乗車で相老駅に到着

旧式の駅名標が残るが、これだけきれいに並ぶと違和感というより違いがはっきりする。駅名は「相老」だが地名は「相生」。何かの間違いではないかと思ってしまうが、どちらも正解

相老駅は1911年と明治44年の開業。110歳を超える歴史を持つが、さらにその前の1890年に兵庫県の相生駅が開業している。青春18きっぷ期間の「ダッシュ」で知られ、山陽新幹線の駅でもある。桐生市の相生村にあった駅も当初は「相生駅」としてスタートしたが、重複を避けるため、わずか1年で現在の駅名に変更されている

駅名が重複した場合は旧国名を入れることが多いが、漢字を変えることもある。余部(あまるべ)橋梁で有名な駅は「餘部駅」。地名はもちろん鉄橋も「余部」なのだが、同じ兵庫県内の姫新線(姫路市)に先に「余部駅」があった。こちらは「よべ」と読みが違って文字が同じだったが、漢字にすると同じになるとの理由で、わざわざ難しい文字を駅名に入れた

ちなみに相生駅は岐阜県にもあって、郡上市の長良川鉄道に存在する。長良川鉄道もわたらせ渓谷鐵道と同じ旧国鉄の第三セクター。こちらは昭和になってからの駅で開業時は「美濃相生駅」だったが、三セクとなってJRとは別会社になったことで美濃の2文字を外した。実はわたらせ渓谷鐵道内には「同じ漢字で読みが異なる」駅があり、この後に訪問することになるが、こちらは三セク転換後に地名と同じ漢字に戻している(相老駅も含め開業時は足尾鉄道という会社で国鉄ではないのだが)

ではなぜ、そのまま相老が使用されているのかになるが、それはおそらく乗り換え駅として定着しているからだろう

ICリーダーのあるわたらせ渓谷鐵道の駅

相老駅は有人駅で改札口にはICリーダーがある。前記事で「わたらせ渓谷鐵道はIC乗車はできない」と記したばかりだが、これは東武桐生線のものだ。ICリーダーの上に「わたらせ渓谷鐵道利用の方はタッチしないでください」と張り紙がある

跨線橋から見た相老駅。右側の2面2線ホームが、わたらせ渓谷鐵道で左側の島式ホームが東武桐生線。改札口の写真に両路線の時刻表があるが、運行本数では東武が多い上に都内まで直接行ける特急停車駅でもあるため、利用者数も東武が圧倒している。わたらせ渓谷鐵道側は貨物列車が使用していた中間線の跡があり、長いホームに停車している単行列車がどことなく寂しげではある

ただし駅舎の管理はわたらせ渓谷鐵道で東武の特急券も販売している

木造駅舎を有するが、歩道に屋根が設けられていて駅舎の全景を伺うことはできない

ただひっそりではあるが、レンガ倉庫も残されている

すべて母音のAIOI-STATION。アルファベット順に並べると全国にある3駅が並んで先頭に来る

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