行川アイランド駅の縦駅名標

※訪問は2023年12月14日

周辺は痕跡がごっそり

行川アイランド駅周辺の散策に入る。入るとは言っても周辺に民家は全くなく園の痕跡が残るのみ。ちょうどこのあたりは上総の国と安房の国の境界にある山中で、元々集落のない場所だった。集落がないので巨大な園を造ることが可能だったと言える

駅を降りると園に向かう道路。現役感のあるようなないような。南国らしい木はちょっと元気がないように見えるが、ちゃんと生きている。道路も雑草で埋め尽くされるところをギリギリ整備している印象だ

トンガリ屋根の、いかにも観光地ですのムードを醸し出している電話BOX。年間でどのぐらいの利用者がいるか不明だが、公衆電話というのはほとんど利用者がなくても天災などの緊急用に駅前など一定の設置が定められている。きれいに刈り取られた正面と乱雑に枯れ草が積み上げられた右側が対照的。そういえば利用者が限りなくゼロに近いような駅でも公衆電話は設置されているが、対自然の管理はどこが主体なのだろう

ちょっと陰の関係で見にくいが勝浦の地図もある。ただし行川アイランドは、現役の園のまま表示されている。左のフラミンゴのイラストとセットのまま

園とは道路をまたいで跨線橋でもつながっているが、下まで降りてみる。外房線の高架のふもとに大きな交差点があるが、ここは国道128号の分岐となっていて左に行くとバイパス、右は従来の国道。従来の国道を1キロほど行くと行川の集落と港に出る

分岐の交差点名が「行川アイランド前」だったので近づいてみると名前だけでなく、しっかりとフラメンゴのイラスト入り。細やかさがうかがえるが、閉園からすでに20年以上が経過。信号は新しいものに更新されているようだが、この案内板も20年も経っていないようにも見える。詳細は分からないが、交差点では園もフラメンゴも現役だ。考えてみると、ここはバイパスと旧道の分岐という重要な交差点で名称を変更するとカーナビに重大な影響を及ぼす。簡単に変えるわけにはいかないのかもしれない

子どもの時に見ていた特撮の舞台

さて、この交差点の右側にあるのが行川アイランドの痕跡だ

駅から最短で行ける跨線橋から見るとこのようになっている。手前は駐車場で建物は、その管理棟だったのだろうか。自然との共生をテーマにした行川アイランドはフラミンゴのほかに多くの鳥や動物を飼育、展示していたが、同時にテレビドラマのロケ地にもなっていた。最も多いのが子ども向けの、いわゆる特撮もので、特に「行川アイランド」「仮面ライダー」で検索すると多くのヒットがある。私がリアルタイムで見ていたものが、こちらで撮られていたのかと思うと感慨深いがある

跨線橋で駅へと戻る

おせんころがしとは

駅に残る名所案内を眺める

園は閉園になっているので残っているのが不思議だが、もうひとつの「おせんころがし」が理由かもしれない

上総と安房の国境は古代より断崖絶壁で船以外で通過するには危険な道を行かなければならない交通の難所だった。道の名前がおせんころがし

勝浦市のHPによると、古代に当地を治めていた非道な豪族が住民を苦しめ、娘のおせんが父親に改心を懇願するも受け入れられず、断崖から身を投げた伝説が道の名前になったという

何とも悲しい話だが、今も供養塔が残っている

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