新幹線単独駅巡り再び~標高20メートルの「高原駅」

くりこま高原駅の縦駅名標

2023年3月2日11時15分

駅前に展望タワー

くりこま高原駅に到着しました。1982年の東北新幹線開業から8年を経て1990年に開業した地元による請願駅です

改札でのお出迎えを経ると、とても立派な駅で広くてきれいに待合室や観光案内所があります

外に出ます

JRになってからの駅なので、三角屋根を取り入れたり、駅舎にもちょっと「おしゃれ感」が出ています。理由は分かりませんが、国鉄時代の無骨な新幹線駅舎とは随分差があります

展望タワー

駅舎の写真は西口ですが東口に回ると

「エポカ21」というタワー型の建物が目に入ります。くりはら交流プラザとなっていて展望レストランやホテル、コンベンションホールや観光物産館が入居しています

時間的にもちょうどお腹が減ってきて、個人的には展望レストランに行きたいところですが駅の散策(正確には探索)などにも時間を費やしたいため、西口からすぐのところにあるイオンのフードコートで

ラーメンを。北海道のお店でした。厳寒というほどではありません(翌日以降、この言葉は撤回される)が、さすがに関西よりは冷えるのでラーメンが染みる

少し前までは「いいオッサンがフードコートなんかで飯食うのは恥ずかしい」と思っていたものですが、今や旅に出るとフードコートはコンビニと並ぶアイテムと化しています。この日はお昼時でしたが、フードコートというのはランチタイムやディナータイム関係なしに開いている上、サッと食べられるのが駅とその周辺探索に時間をかける私にとっては好都合なのです

「くりこま田園駅」?

話が少しそれました。もう一度駅に戻りますが、駅前の展望タワーが目につくぐらいですので周囲はというと

高原ではありません。どちらかというと、ではなく完全な田園地帯です

現在、駅は宮城県栗原市が所在地ですが、新幹線駅の招致活動が開始された時は町村や郡単位でした。招致運動中の仮駅名は「栗原・登米」。栗原郡と登米郡を合わせたもので新駅の鉄則である「公平に」の駅名となっていました

駅の設置が決まったのは国鉄からJRへの移管後。次は工事も始まり、正式駅名を決めるだけとなったのですが、JRが「『栗原登米』と郡名をつなげた駅名は読みにくい」と難色を示し(おそらく地名がマイナーだったと言いたかったのだと思われるが、今にして考えると失礼な話ではある)、有名な栗駒山にちなんだ現駅名に決定。当時、実際に「栗駒町」が存在していて駅名は同町だけを連想させて不公平と反対の声もありましたが、その部分はひらがなになっただけで駅名が決まりました

ちなみにくりこま高原駅の標高は20メートル。とても「高原」ではありません。駅ができた当時は「くりこま田園駅では?」の声も出たとか。実際に2007年に廃線となった現地を走る第三セクターは「くりはら田園鉄道」でした

現在、当時の自治体は栗原市と登米市になっています。特に栗原市は宮城県で最大面積の都市になっていて自治体合併が駅設置のころなら、当初の仮駅名は都市の複合型となるわけで、JRも認めたかもしれません。もっとも栗駒町も今は栗原市の一部となっているわけで、駅名変更の声は出ていません。現在は観光拠点として成立。駅近辺の再開発も予定されています

ホームに戻ります。新幹線単独駅で2つしかないホーム番線は11と12。新幹線ホームが11番から始まるのは東北新幹線の在来線との接続駅でも見られる光景

JRになってからの駅ですが、すでに30歳を超えています。こんな格好いい文字もありました

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新幹線単独駅巡り再び~「基本駅」へ徒歩でも可能

白石蔵王駅の縦駅名標

2023年3月2日10時30分

読みは「しろいし」

仙台から1駅南下し、白石蔵王駅で下車しました。つい「しらいし」と読みがちですが「しろいし」です

駅名で想像できるように東北本線との対応駅は白石で、しかもかなり近い

歩いても20分かからないので車だと瞬時に着いてしまいます。白石蔵王駅は基本的に1時間に1本の停車で、バスも同じぐらいのペースで運行されているようです

利用者数では白石が圧倒

こちらは駅舎です

改札でのお出迎えもあります

白石市は宮城県南部にあたり、鉄道的にも福島県と接する場所にあります。南下すると福島県との県境には越河越えという難所の峠越えがあり、鉄道泣かせでした。越河と書いて「こすごう」と読むのは、なかなか言い得て妙で、仙台から東京への鉄路として常磐線経由が重宝されてきた理由にもなっています

白石蔵王は東北新幹線開業時にできた駅ですが、福島~仙台は約80キロと長すぎることから、峠を越えたここに新幹線の駅を設定することになりました

ちなみに福島までが35キロ、仙台までが45キロと福島の方が近いのですが、とにかく険しい峠となっていて、白石はその中継地となって栄えました

仙台からの在来線は白石までは昼間は1時間に2本の運行ですが、白石から先の福島方面への県境越えは1時間に1本。冬場は運休も多い区間で、運行面でも白石が終点となり、あらためて福島方面へ乗り換える形が多い

このように仙台への通学通勤圏の東北本線の南端ともなっているため、駅の利用者は白石駅が白石蔵王駅を圧倒しています

北海道の同名駅との深い関係

ではなぜ同じ場所に新幹線駅を設置しなかったかというと、ルート的に川幅が大きくなっているところを渡ることになる上、線形が悪くなるのを避けたからのようです。またコース的に在来線と新幹線が交差する地点がありますが、こちらは市街地から離れすぎている上、新駅設置のコスト面もあって想定されませんでした

駅では、このように歓迎してくれます。片倉小十郎重綱が大坂の陣で真田幸村と激闘を繰り広げ、最後は敗れることになる幸村の子供をかくまったという逸話があります

その片倉氏は仙台藩の白石城城主として幕末まで続きますが、明治維新の際にその家臣が北海道に移住。その地が札幌市の白石です。宮城県と北海道に同名の白石駅があるのは偶然ではありません

1982年の東北新幹線開業時からの駅だけに

古典的な文字案件も残ります

白石蔵王駅は単独駅ながら管理駅として白石駅も管轄しています。ただ訪問時には

このようなお知らせもありました

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新幹線単独駅巡り再び~鉄道開業150周年記念パスファイナル

仙台駅の駅名標

2023年3月2日7時

東北新幹線の駅を回る

ようやく暖かさを感じ始めた3月に入ってすぐ。大阪空港から仙台に向け飛び立つ

昨年10月と同じ行動。仙台行きでは空港内のバスに揺られてタラップを上がるという経験ができます

今回利用するのは、その時と同じ「鉄道開業150周年記念 JR東日本パス」。ただ今回は「ファイナル」のタイトルが付けられています

きっぷの中身は前回と全く同じでJR東日本が新幹線も含め3日間、乗り放題。JR東日本が管轄するBRTや東北の三セクの一部にも乗車できます。お値段は2万2150円

今回は東北新幹線の単独駅を中心に降りたことのない新幹線駅訪問を目指します。昨秋、北陸新幹線や上越新幹線で同様のことを行った時にも記しましたが、駅巡りをする課程で最もやっかいなもののひとつが新幹線駅。本数の少ない閑散ローカル線は「手段」という意味で難しいのですが、こちらは「金銭」という面のアプローチが難しい。そしてドル箱なんで、当然といえば当然ですが、JR各社も新幹線まで乗り放題というきっぷは、なかなか出さないものです。乗車券部分のみフリーで新幹線代は別に出してください、というものがほとんどです

それが今回、昨秋に続き、また同様の企画きっぷをリリースするという。しかも「ファイナル」。これは利用の一手でしょう

うまい具合にというか、航空会社のマイレージで3月で期限を迎えるものが、かなりあって、どうしようかな、と思っていたところだったのです。ちょうどよいきっかけにもなりました。目指すは東北新幹線。関西に住んでいる者としては、こんな機会でないと、時間的にも金銭的にも訪れることが困難になる駅が多いのです。利用するなら、きっぶの利用期間の最初である3月2日からと決めました。こちらはすでに報告しましたが2月21日に、伯備線特急やくものパノラマカーに乗車して、豪雪と厳寒に遭遇したばかりですが、それから急に暖かくなっていました。もう春の足音。さすがに大丈夫でしょう(という考えが大いに甘かったことを後で思い知らされる)

240円を節約

仙台空港に到着。昨年10月と全く同じ便なので仙台空港アクセス線への乗り継ぎ所要時間も分かっています

サクサク乗り込みます。ただ当時と異なるのは

ここ名取で下車したこと。名取駅はアクセス線との接続駅。アクセス線はもちろん仙台まで直行しますが、駅名板を見ていただければ、お分かりのようにJRの駅です。常磐線の乗り入れもあって重要度も高く、1日に万単位の利用者があります。もちろん、みどりの窓口の他に券売機もある

無事発券できました。なぜわざわざ名取で降りたのかというと

こちらは仙台空港駅のものですが、アクセス線はこのきっぷの対象外のため、別料金が発生します。発券の駅までは別料金で行くしかないので仙台まで行くと660円かかるのに対して名取で発券すると420円で済む。つまり240円の節約。随分とセコいですが、道中お世話になるだろう缶コーヒーを2本飲めるのでバカにはならないのです。前回は仙台での乗り継ぎがギリギリだったので660円支払わざるを得なかったのですが、今回はしっかり節約です

実はこの発券、コロナ禍前に仙台を訪れた際、仙台近郊のフリーパスを購入した時も同じ行動をとりました

とうことで仙台駅の新幹線ホームへ。まずは北上するのではなく南下からスタートします

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ゆいレールに初乗車~終着は「てだこ浦西」

てだこ浦西駅のホーム

※実際の道程とは異なります

石嶺からは新駅

2003年に那覇空港~首里が開業したゆいレール

2019年に首里以遠の4駅4・1キロが延伸開業しました。最初の駅が石嶺です

那覇空港からずっと那覇市内の駅ですが、ここ石嶺が最東端となります

石嶺の駅舎です

最初の開業から16年もの歳月を経たのはモノレール設置にあたっては並行する道路も拡幅の必要があったことと、開業区間の黒字見込みが必要とされたからです

浦添市に入る

経塚(きょうづか)からは浦添市に入ります

こちらは駅名標。新区間に入ると住宅街の色合いが強くなってきます

周辺道路も切り通しとなっています

そして浦添前田。浦添市役所や浦添城跡への最寄りとなります

発車案内の下には接近標がありますが「前駅」はあっても「前々駅」がありません。お隣が終点のてだこ浦西なので「前々駅」がないわけですが、終着駅間近を感じさせます

1000台の駐車場

そして終点のてだこ浦西へと向かいますが、その手前にゆいレール唯一のトンネルがあります。分かっていたので写真も動画も態勢を整えていたのですが、私に技術がなく反射して自分ばかりが写ってしまったので(泣)使い物になりませんでした。急にフッと暗くなるので、ぜひ体感してください

終着駅に到着です。「てぃーだ」は沖縄の方言で「太陽」のこと。「てだこ」は「太陽の子」の意味です

先頭の車止め部分。これを見るために、どんな路線でも終着駅まで行きたくなりますね

ゆいレールでは唯一、改札が地上にあります

てだこ浦西は各地に向かうバス路線のターミナルとして整備中。そして最も大きな特徴はパーク&ライドの拠点となっていること。約1000台分の駐車場が整備されています

構造は1面2線で昼間は2番線のみを使用しています。1番線の発車が23時となっています。駅訪問は時計で分かる通り14時45分。もちろん停車中の列車に乗るわけですが、8時間も先の案内が早々に表示されているパターンは、なかなかレアです

ゆいレールの各駅について駆け足で紹介してきました。初乗車でしたので、何かとつたない部分や伝えきれないことが多く申し訳ありません。車社会の沖縄は渋滞も激しく、那覇市内ではバスがなかなか定時運行できないことが問題になっていましたが、ゆいレールの登場で市内アクセスは大きく改善されました。また観光客にとってバス、特に路線バスというのは、なかなか難敵で駅に着いたのはいいけど、一体どの乗り場から、どこ行きのバスに乗ればいいのか分からないという経験を誰しもがしたことがあるはず。それはバスの行き先表示が終点になっているためで、地元の住民でさえもなじみのない場所は「どこ?」となってしまうことも多い。その点、路面電車やモノレールなどの都市交通は分かりやすいですね

開業時は「車社会でモノレールに乗る人なんているのか?」という不安の声も多く出たそうですが、コロナ禍は残念だったものの、その前には黒字を達成しています

今回唯一の心残りは

こちらの京急ラッピング。最初に首里に向かった際に気付いたもので、慌てて写真を撮りながら「今度会ったらしっかり撮ろう」と思ったのですが、巡り合わせが悪かったのか、二度目の出会いはありませんでした。次回はしっかり「確保」したいと思います

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ゆいレールに初乗車~絶景の駅

儀保駅ホームからは絶景

もうひとつの最寄り駅

首里城ではいくつかの門に案内の方がいらっしゃいます。散策を終えて首里の駅に戻るのですが、念のため、他に駅はないのか尋ねてみると「儀保駅も行けますよ」との返答。「とにかく真っ直ぐ行ってください。そうするとレールに出てすぐ分かりますから。時間的にはそうですね。儀保の方がほんの少し近い」とのこと

元から儀保には行くつもり(というか全駅訪問が前提です)だったので、喜んで参ります。それにしても首里より近いのに、なぜ公的に案内が行われていないのかは歩いているうちに分かりました

本当に真っ直ぐです。住宅街の間の路地のような所を歩いていきます

そして到着

おっしゃる通り、私が尋ねた場所からは儀保の方が近い。ただ写真の通り普通の住宅街の間を歩く必要があるので駅から首里城へ行くとなると首里からの方が分かりやすい。今は携帯のアプリもあるので行けるでしょうが、そうでないと困難かもしれません。そして結構な坂。首里城→儀保はずっと下りなので楽でしたが、逆となるとかなりしんどいかもしれません

ゆいレール公認?の絶景

その儀保駅ですがホームには、このような案内があります

すべての駅をくまなく見たわけではないので断言はできませんが、ホームでこのような案内があるのは儀保だけでした

訪問日がくもりだったのが惜しまれるのですが、ホームから那覇の街と海までが一望できます

なぜこのような眺望が見られるかというと、古島駅あたりから急勾配となるゆいレールの、その途中にあってレールの向きが海に向かう角度になっているから。ちなみにここ儀保から首里の間は60パーミルというゆいレール最大の勾配となります

那覇空港側からの電車がやって来ました。軌道の向こうはうまい具合にさえぎる山や建物もなく、きれいに海までが一望できます。もちろん再建工事中の首里城も見られます

こちらは那覇空港方面に去っていく電車。本当に雲がうらめしい。晴天だと地平線の向こうに電車が進んでいく姿を見られるはずですが

首里城観光のついででなくとも、ぜひ訪問してほしい駅です。できれば晴れた日に。そして首里城に行く場合は儀保駅→首里城ではなく、首里城→儀保駅と歩くことをお忘れなく

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ゆいレールに初乗車~首里城公園へ

首里城の久慶門

かつての終着駅

古島駅から市民病院前駅への行程については先に触れているので先に進みます

この時の道程上、儀保駅については後述します。実際の私の行動はというと沖縄到着の初日だった24日は北谷に宿泊。翌25日はバスで旭橋に向かい、フリー乗車券を購入。ホテル最寄りの美栄橋駅に向かってホテルで荷物を預け(まだチェックイン可能な時間ではなかった)、再び美栄橋駅に戻ってから真っ直ぐ首里に向かいました。早い話、最初に目的を持って行ったのが首里でした

首里駅は2003年のゆいレール開業から、てだこ浦西駅までが延伸開業した2019年までの16年間、終着駅でした

こちらは駅舎です

首里城へ

なぜ真っ先に首里に行ったかというと明白すぎますね

改札を出ると案内図とは別に大きく目立つように首里城公園への道案内があります。徒歩15分に加え、城といえば坂道を登るのに決まっているので元気なうちに真っ先に訪れたわけです

ということで今回、ここから先は鉄分は全くありません

入口に到着。もちろん初訪問

城壁に沿って歩きます。高台になるので、かなり離れているはずの海が一望できる。もう少しスッキリ晴れ渡っていたら、絶景だっただろう、なんて思いながら歩いていくと

このような注意書きを見てハッとなる

守礼門をくぐる

守礼門をくぐります。ちょうど団体さんが来ていて、皆さんも経験があるでしょうが横にいると詳細な解説を「無料で」聞くことができる(笑)

団体さんとは、ここでお別れ。中に入り

階段を登る。首里駅の改札からここまで20分ほど。この日の那覇市は気温26度。もう蒸し暑かった

駅からだとふもとの入口までは10分もかかりませんが、そこからは歩き方次第。景色を眺めながらのんびり歩くと20分はかかります

再建工事を見る

入場券を購入。フリー乗車券の項で説明しましたが、フリー乗車券を持っていると80円割引なのですが、その張り紙に気付いたのは購入してから。もっとも80円ぐらいは義援金と思えば、なんてことはない

首里城は2019年の火災を受け現在、再建工事中です

こうして見ていると、やはり悲しい気持ちになります。正殿の完成は2026年の予定です

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ゆいレールに初乗車~ひらがな駅の歴史

※実際の道程とは異なります

歩いた方が近い?

「安里(あさと)」駅に到着しました。こちらは牧志駅からレールで600メートルしかなく、極めて近いのですが実はもっと近い

駅の周辺案内で分かるように道路に沿った構造上、レールが大きく弧を描くようになっています

この周辺図は南北が逆になっているのでGoogleマップだと以下のようになりますが、注目は所要時間で

徒歩6分。昼間は10分に1本の運行なので場合によっては歩いた方が圧倒的に早い位置関係にあります

沖縄伝統の壺屋焼の「壺屋やむちん通り」の最寄り。また駅を降りるとすぐ栄町市場があり、飲食店も並んでいます

訪問時は、始めるにはちょっと早い時間でした

新都心として再開発

次いでゆいレールでは、唯一のすべてひらがなの駅、「おもろまち」に到着です

関西人の私は駅名を聞いて「おもろい(おもしろい)街なんかなぁ」と勝手に連想してしまうのですが、意味合いも歴史も全く異なる。「おもろ」とは沖縄の古い民謡で「思い」という意味

一帯は沖縄戦の激戦地で戦後、元の住民の帰還が一度認められた後に、数年が経ってから米国による強制接収で米軍の住宅地となった場所。沖縄返還後、土地の一部が少しずつ返還され、すべての返還が終了したのは1987年。再開発が開始されたのは平成になってからでした

「おもろまち」は公募によって名付けられました

現在は日本国内でも購入できる巨大免税店などが入居する新都心となり、ペデストリアンデッキで結ばれているほか、バス交通の拠点ともなっています

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ゆいレールに初乗車~旧那覇駅から市内中心部へ

牧志駅を出るとすぐ国際通り

※実際の道程とは異なります

かつての那覇駅所在地

旭橋に到着しました

ゆいレールは2面構造と島式構造の2パターンがあり、当駅は2面構造

那覇市内線を含め、沖縄各地へと向かうバスが発着する那覇の交通の中心地となる那覇バスターミナルの最寄り。バスとの乗り換えで多くの人が利用します

那覇バスターミナルのある場所は、かつての沖縄県営鉄道の那覇駅でした。沖縄戦で破壊されたため、駅の遺構はほぼ何も残っていなかったのですが、8年前に再開発のため一度閉鎖して工事を行った際に転車台の一部が発見されたそうです

ゆいレールができるまで、沖縄の鉄道は約60年の空白となります

国際通りの端と端を結ぶ

続く県庁前から那覇市の中枢部に入ります

駅名をローマ字表記にする際、県庁や市役所のような公的施設も都庁前(tochomae)のように、そのまま日本語表記にすることが多いのですが、当駅は英語表記となっています

ビルの間をぬうように、すっかり都市モノレールの表情。そして、こちらは最大の繁華街である国際通りの端の部分となります

国際通りは当駅と牧志駅で、それぞれ接続していてモノレールは久茂知川に沿って迂回するように走ります

那覇港の最寄り

続いて美栄橋に到着。こちらからは国際通りまで徒歩10分ほどの沖映通りの入口付近にあたり、沖縄本島周辺の離島への航路が出ている那覇港「とまりん」の最寄りにもなっています

こちらは駅名標

ホームは1面2線です

そして牧志駅へ到着

車内のアナウンスでも国際通りへの案内が行われます

多くの人でにぎわっていました

ソーキそばをいただきました

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ゆいレールに初乗車~最南端と最西端

那覇空港駅の駅名標

※実際の道程とは異なります

到着すると最西端

沖縄へ向かう、ほとんどの方が利用する玄関口の那覇空港

迷いなくモノレールの那覇空港駅に向かうことができます。ただ那覇空港の到着ロビーは1階で駅は2階にあるためカート利用が可能

改札には京成スカイライナーの割引チケット発行機もあります

先の車止め部分。さすがに延伸はありません

延伸がないのは地図でお分かりだと思います

改札手前にあるのが「日本最西端の駅」の記念碑。こちらでもSuica利用可のアピールに余念がないようです

モニュメントは飛行機の翼をイメージしたもので中央にはめ込まれているのは、ひとつはゆいレールの車体でもうひとつは大根。かつて空港付近は島野菜である「鏡水大根(かがんでーくに)」の産地であったことに基づくものだそうです。那覇空港の所在地は「那覇市字鏡水」

わずか1駅で最南端へ

那覇空港駅を出ると、わずか3分、たったの1区間で今度は最南端の駅である赤嶺に到着します

ゆいレールそのものは空港から北東へと向かうのですが、軌道は一度南側に向かうので、こちらが最南端となります

こちらが駅舎。周辺にはマンションが立ち並んでいます

コンコースには最南端駅にやってきたことを証明してもらえる顔はめパネルが設置されています

最南端駅を示す記念碑は屋外に

2003年のゆいレール開業翌年に設置されました。まだ20年経過していませんが、雨や台風の多い沖縄だけに、かなり頑張っています

駅南側のロータリーにあります。駅を降りると両方ロータリーがあって、駅からは眺めると、どちらに降りようか、意外と分かりにくいかもしれません。駅員さんに場所を訪ねたほどです

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ゆいレールに初乗車~急勾配とカーブがみどころ

ゆいレールの運転席

運行は10分に1本

現在のゆいレールは昼間の運行は10分間隔。コロナ禍前は8分に1本でしたが現状は10分間隔。朝のラッシュ時は5分前後、夕方のラッシュ時は7分の間隔で頻度が上がります。1本逃すと困るというレベルではありません。沖縄も車社会で計画時は電車なんかに乗ってくれるのかな、という不安の声も大きかったようですが、那覇中心部の渋滞に悩んでいた人や、遅延の目立つバスにイライラしていた観光客にとってモノレールの登場は大きかったようです

2両編成のため、那覇空港から市内中心部の間は、昼間もかなり混雑します。ホームは3両分を確保しているため、数年以内には3両編成になるそうです。運転はワンマンで各駅には基本的に駅員さんがいます

と、ここまでは一般的なモノレールとほとんど同じですが、車窓が大きく異なります

カーブが多い理由は

モノレールを設置するのにあたっての最大の問題点は用地の確保でした。街もすでにできているので今から鉄道用に用地を、となると街から離れたところばかりを通さなければなくなり、それでは都市モノレールとしての意味がない

そこで既存の道路に沿って建設したところ、カーブだらけの構造になりました。もっとも幹線道路沿いなので那覇市内の中心部を網羅できるようになったわけです

そして道路に沿って建設したために発生したのが「坂」です

特等席からの眺めは最高

那覇の中心部を抜けて乗客もかなり落ち着いてきた古島駅

ここからが見どころの一つとなります

お隣の市立病院前駅へと向かう際、直角になろうかという大きなカーブを描いているのが分かります

それを楽しめるのがこちらの特等席

ロングシートのゆいレールですが、運転席の真後ろのみ、このように「パノラマシート」となっています。この席が大人気で乗っていると、空いた瞬間にまたたく間に埋まってしまう。空きに気づき後方車両から、素早くやって来る人も

最初は「子供がいるわけでもないのに、みっともないなぁ」などと思っていたのですが、古島駅の手前あたりで車内がガランとなったタイミングで空いたので座ってみました

動画だとこんな感じです(音声注意)

すると、これがメチャおもしろい。人気の理由がよく分かりました

道路に沿って建設したため、坂も同時に発生することになりました。ゆいレール全線は17キロしかないのに高低差は120メートルもあります

映像の勾配は50パーミル(‰)越え。50‰となると一般の鉄道では、車輪の空転が怖くて、なかなか普通には上り下りできないレベルで、かなりの減速を必要としますが、ゴムタイヤのモノレールは摩擦にもしっかり耐え、やすやすと登っていきます

この区間より少し先の儀保~首里では最高の60‰に達します

うまい具合に特等席が空いたら、ぜひ急カーブと急勾配を体感してほしいところです

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