
※訪問は2025年3月3日
雪が見えると湖西線名物の停車
サンダーバード5号は定時の7時40分に大阪駅を発車。大阪を出た時はガラガラだったが、京都で大量の乗車があり、インバウンドパワーを知ることになった。京都の手前で高槻に停車するタイプの運行だが、京都からはノンストップ。サンダーバードは大阪を出ると新大阪、京都はすべての列車が停車。それ以外は高槻のほか、湖西線内の堅田と近江今津に停車するパターンが何本かあるが、基本的には全列車が停車する3駅から敦賀まで、敦賀から3駅まで旅客を運ぶ140キロに満たない短距離の特急となっている
乗車のサンダーバードは9時3分に敦賀に到着。8分の乗継ぎ時間で北陸新幹線へと連絡することになっていたが、近江舞子付近にさしかかり車窓にも雪が見えてきたと思うと、急に減速し、高架の線路上でピッタリと停まってしまった。湖西線名物ともいえる強風による運行停止である。北陸新幹線の大阪への延伸で真っ先にネックになったのが、この強風。雪も多い地域だが、オール高架で踏切なしという昭和40年代としては画期的な規格だった湖西線は冬場の風に悩ませ続けられることになる。北陸新幹線も早々にこのルートはあきらめることとなった

ようやく動き始めると敦賀に近づくにつれ車窓は一面の雪

敦賀へは約20分遅れての到着となった
一部を捨て、一部は残す
敦賀到着前から、車内は接続について何度もアナウンスが流れた。サンダーバード5号は8分の待ち合わせで9時11分発の富山行き「つるぎ」に接続するほか、9時21分発の東京行き「かがやき」にも接続するのだが、つるぎについてはサンダーバードの到着を待って出発も遅らせるが、かがやきについては先に発車してしまうという。かがやきは敦賀から東京への最速達タイプで、つるぎは敦賀と金沢もしくは富山を結ぶ区間運行列車。このほかに長野までは各駅に停車(一部飯山を通過)し、長野以遠が速達タイプになる「はくたか」もあるが、今後の遅延もはくたかはサンダーバードの到着を待たずに出発するという。つまり東京まで行くタイプは湖西線の遅延は関係なく定時運行だが、金沢もしくは富山までしか運行されないタイプは敦賀で接続待ちをするということ。影響の大きい東京行きについては定時を守り、富山までで完結する列車については到着を待つという方法が、いつも採り入れられているものかどうかは分からないが、妙に感心してしまった

ただし、おそらくかがやきのきっぷを持っている人々だろう。変更手続きをしなければならないので長蛇の列ができていた。私はといえば、北陸新幹線の新駅訪問が目的で、ここからは自由席専門だし、少々の遅れも、列車はバンバン来るし、ちょっと待つことになっても、どの駅にも暖かい待合室があるので、たいして気にはならないので遅延の影響を受けた方々には申し訳ないが、いろいろなやりくりを興味深く眺めていた。こういう時、新幹線というのは、いろいろ楽である。これが2、3時間に1本のローカル線では全くシャレにならない。その意味では幸運だったのかもしれない
なおサンダーバードもしくはしらさぎの特急列車は新幹線の真下に設けられた専用ホームから出発する上、新幹線ホームのエスカレーターの数も多く自動改札機の数も多いため、実際は5分もかからず乗り換えが可能だが、北陸本線の在来線(つまりはほぼ新快速)に乗り換えようとすると、結構な徒歩となるので注意が必要である

とにかく私はつるぎへの連絡は無事に行えた。写真に9時11分発とあるが、すでに時計は9時半に近い。ちょっと自由席の場所が遠かったが、ここから新幹線新駅の訪問開始である


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