※訪問は2024年9月9日

松本から1時間

南大町駅で下車。時刻は11時を過ぎている

キロポストで34キロと表示されているから、それなりの距離をトコトコやって来たことになる。松本からちょうど1時間の電車旅となった

スポンサーリンク

短距離区間にわざわざ駅を設置

安曇追分駅までで一度大糸線の旅を打ち切ってからちょうど半年。雪景色はすでにない。ここから残った駅の回収となるが、いつものことながら、いくつかの駅で降りているうち急に全駅訪問のスイッチが入るので、残った駅はホームと待合室のみという駅が多い。そして元々は信濃鉄道という私鉄によって開業した路線だけに、その構造の駅がこれから次々と登場する

当駅はログハウス風の待合室と棒状ホームを持つだけの構造で、しかもホームはカーブ状に半ば強引に設置された形になっていて、さらに言うとお隣にある地域の中心駅でもある信濃大町駅からは線路距離は1・1キロしかない

線路に沿って道路があるわけではないので、歩くと1・6キロのコースになってしまうようだが、それでも徒歩20分と近いところにわざわざ駅が設けられた

開業は1934年(昭和9)。現在の松本~信濃大町が信濃鉄道として全通したのは1916年(大正5)のことで、18年も経ってから頑張って駅が設置されたのは今も駅前にある「レゾナック・グラファイト・ジャパン」の存在だ。2023年に現在の社名となったが、それまでは昭和電工の大町事業所。社名(工場名)は、最初の昭和アルミニウム工業所から昭和電工大町工場を経て大町事業所と変遷している。日本で初めて国産アルミニウムの工業的生産に成功した工場でもある(レゾナック・グラファイト・ジャパンHPから)。この工場ができたのが1933年。当駅は工場への通勤目的で設置され、当時の駅名は「昭和」。1937年の国有化の際に現在の駅名となった。この後も出てくるが、路線内には他にも名称変更された駅があり、特定の固有名詞は避けられたようだ

背中しか見えないが

こちらは待合所内にあった時刻表。11時8分に到着して32分の松本行きで折り返す。信濃大町までは昼間も1時間に1本が確保されているので、駅訪問もそれほど頭を悩ますことはない。もっともその分、信濃大町から北はかなりの予習と準備が必要となる

立派なお手洗いがある。自治体による設置だろうが、大町市内の駅はホームと待合所のみの駅でもお手洗いの設置が多く助けられた。早速お借りして出たところに建物が見えた

コンビニだった。ローカル線沿線でバッタリ出くわす貴重なコンビニ。その最寄り駅を個人的に「神駅」と呼んでいるが、その神駅だった。コンビニのさらに向こうには国道147号があり、国道を挟んでレゾナック・グラファイト・ジャパンの大町工場がある。工場で勤務する人の利便性もあってのコンビニかもしれないが、後でこの存在がとても貴重だということに気付く。なぜなら松本を除くと路線内で最も大きい駅である信濃大町の駅近くにはコンビニはない。構内に売店はあるが、コンビニを求めようとすると10分近く歩くことになる。そのような事情は全く知らない私だったが、たまたまサンドイッチなど、ちょっとした食料を買いそろえたため、この後、大いに助けられたのだった

にほんブログ村 鉄道ブログへ

にほんブログ村 鉄道ブログ 駅・駅舎へ

↑2つクリックしていただけると励みになります

スポンサーリンク