3月24日8時50分

トンネルを出るとそこは…

南条から敦賀へ戻る形で北陸本線で長年、最も降りたかった駅に到着しました

サンダーバードで金沢から大阪を目指すと敦賀の手前で長~いトンネルに入り、その間、長時間携帯が使用できなくなる体験を誰でもしたことがあると思います。敦賀から金沢を目指す時もそう。13キロ以上に及ぶJRの在来線(狭軌という意味)では最も長いトンネルです

駅前には農地が広がるのみ。すぐ南側にトンネル開けて待っています。地図でお分かりのようにすぐ近くには旧大桐駅跡。北陸本線の歴史というのは、複線化、電化、直流と交流などトピックが多すぎて語り始めるとキリがないので、この近辺のみに絞ると、かつては海に沿うようで実は山中を行くという形でレールがあり、複数の細かいトンネルとスイッチバックでクネクネ走る難路でした。加えて冬季の雪。悩ましいことが多すぎ、トンネル技術も発達した戦後になり、それを解決すべく北陸トンネルが掘られ、複数の駅が廃止されると同時に南今庄駅が新たに設けられました

ですから元々、周囲は何もありません。2面2線の簡易なホームがあるだけ

実際の私の行程は1度行き過ぎてから戻った形になっているのでトンネルを抜けた直後に雪の残るホームに降り立ったわけではありませんが、まだ雪の残る光景が見られました。訪問日は3月24日でしたが、ホームで雪が見られたのは結局ここだけでした

駅舎と呼べるものはなく待合所があるだけ。ただしICリーダーはちゃんとあります。左に見えるのは今は県道の旧線跡。サンダーバードでは、いつも敦賀を出た後、やっと携帯がつながるようになったか、と思った瞬間に猛スピードで駆け抜けてしまうので駅の様子もほとんどうかがい知れず、ぜひ1度降りてみたかった(金沢方面からの場合は行程上夜のことが多いので、もっと分からない)。ダイヤの都合ですぐ離れることになり廃線跡まで至ることはできませんでしたが、それは次回の課題とします

そのような駅ですので利用者もそう多くはないのですが、発車時間直前になると数人が駅にやってきました。すぐ近くに駐車場が設けられており、そちらを利用してのパーク&ライドなのでしょうか

意外と難読駅です

再び福井方面へと向かい

4駅進んで王子保で下車。これはなかなかの難読で一発で読める人はまれだと思います。「おうじ」ではなく「おうし」で最後も「お」と読むのはハードルが高い

ここまで来ると越前市

日本語表記は「おうしお」ですがローマ字表記だと「おーしお」なんですね

木造の駅舎です。モルタル造りというのでしょうか

無人駅ですが9時15分に到着すると駅舎内はずいぶん暖かい

中に石油ストーブがありました。これが理由。もう消えているようですが、しばらくすると管理をしている方でしょうか。年配の方が何度も消化状態を確認して去っていきました。もうすっかり春の訪れですが、北陸路の朝はまだまだ寒い。ちょうど朝の通勤通学時間帯が終わった直後。いい光景でした。できればもっと早い時間帯に来て手をかざしてみたかった

地方の駅でよく見かけますが、こちらも駅が地域の案内、連絡コーナーとなっているようです

駅名は以前の「王子保村」から来ており、学校などにその名前は今も残っています

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