6月中旬(16~17日)、松浦鉄道に乗ってきました
JR以外の鉄道には基本的には2つの種別があって、生まれた時からずっと私鉄のものと旧国鉄の路線を引き継いだものがあります
後者については「第三セクター鉄道」と呼ばれるものがほとんどで、新幹線が開通したため第三セクター化された路線も含め、第三セクター=旧国鉄orJR路線のイメージがあるかもしれませんが、それはちょっと違います
そもそも「第三」とは何か?意外と知らない方が多いのではないのでしょうか?
「第一」は、いわゆる「官営」です。運営主は国や地方公共団体です。「第二」は「民営」で運営主は純然たる民間企業。公共交通機関の第一については国鉄はなくなりましたが、現在あるものでは都営地下鉄や各地の市営地下鉄を思い浮かべるといいでしょう。ただ民営化された現在のJRや東京メトロ、大阪メトロなどについてはカテゴリーとしては第二に入りますが、公益性の高さや株主構成など、純然たる第二とは言えない側面(赤字路線といえども簡単に廃線にできない)もあります
これに対し「第三」は鉄道とそれ以外のジャンルで微妙に使われ方が違いますが、鉄道においては官民が共同出資した会社が運営に携わるものを指します。よく地方ローカル線で、この表記が使われますが、実は都市部でもかなりあり、各地のモノレールなどは、ほとんどが第三セクター。大阪の東西線も利用者の感覚からすると完全にJRの路線ですが、第三セクターです
と、細かい話から始まってしまいましたが、今回お世話になった松浦鉄道は、よく耳にする旧国鉄を引き継いだ(移管期にJRが1年間運行)第三セクター
佐賀県の有田から長崎県の佐世保までの運行。有田~佐世保といえば、JRの佐世保線で約20キロ。特急なら30分で着いてしまいます
ところが松浦鉄道はこんな感じで佐世保を目指します(経由地入り検索が自動車でしかできなかったので、一部がショートカットになってしまいました)
そりゃあ遠い。距離にして93キロ。しかも通勤時間帯の一部区間を走る快速を除くと基本的には普通列車の運行なので時間はかかります。伊万里で運行が分断されていて乗り換えが必要となる(乗り継ぎは考慮されています)ため所要時間は3時間!
かなり乗りごたえのある(専門用語では「途中でしんどくなってくる」ともいう)路線です。まぁ私の場合は途中駅で降りることを主目的としているため、一気に乗り通すことはなく、気分転換もできるのですが、となると今度は膨大な時間を要します。当日は早朝に新神戸の始発に乗り、博多経由でいくつかの駅で降りつつ有田に到着したため、有田到着は14時半すぎ。年間で陽が最も長い季節で路線には九州の最西端駅も含まれる日没の遅い地域とはいえ、ここはさすがに全線は無理
起点駅の有田は2面3線。元々は国鉄同士ということで、改札口は共用(ただし駅としては別々)。うち1線が松浦鉄道
こちらの駅名標は国鉄時代のものを残しているのでしょうか
かわいい車両が1両単行で止まっていました
松浦に宿を確保して列車に乗り込みます