三門駅に到着

※訪問は2023年12月13日

スマホトラブルで道程変更

浪花駅の次に訪れたのは

茂原。本日の宿泊地だが、時間はまだ10時半。実は全く予定になかった行動で、要因はスマホのモバイルバッテリーのトラブル。旅では2台のバッテリーを持ち歩くようにしていて、よほどのことがない限り、それで事足りるのだが、今日は早朝からの車内でいろいろ調べものをしていたためバッテリーの消費が早く、基本的に予備機となっているもう1台のバッテリーが久々の登板となるので念のために接続してみようとなったのだが、ウンともスンともしない。これはマズい。こういう時に役立つのがレンタルのバッテリーで、かつて紹介したこともある。大手コンビニには大概設置があるし、なかなか容量が大きく、これで1日400円ほどで凌げるのなら言うことはないのだが、ひとつ問題があって地方に行くと貸し出し場所が激減するのだ。コンビニはあっても設置がないというケースが多い

昨年も北海道と長野でピンチに陥って大苦戦した。冷静に考えると、それもそのはずで充電場所が少ない地方ほど必要性が高い、と考えるのは都会からの旅人の発想で、完全に車社会となっている地方では車内で充電できるのでレンタルバッテリーの需要は低いのである。浪花駅への道中でピンチに気づき検索してみたが、設置のあるコンビニはあっても台数が不安だったり、駅からコンビニへの距離が遠かったりで不安が大きい。確実な場所を探したところ上総一ノ宮も飛び越え茂原まで来てしまったという次第。とにかく無事にレンタルできて再び南下。もちろん

上総一ノ宮も強制的に再訪である。このタイムロスは大きかった。茂原駅のロッテリアで道程を組み直した

正確な駅名は?

そして到着したのが

三門駅。ご覧の通りカーブ状に設けられた単式ホームの駅。ただ年季の入った駅名標を眺めアレ?と思ってしまった

駅名は「みかと」だったのか。これは意外な難読駅だと一瞬思ったがローマ字表記は「みかど」である。サムネに使用した縦駅名標も「みかど」になっている。あまりにも濁点が鮮やかに消えすぎて誤読となってしまった。というか駅名標をよく見ると「両隣駅の漢字表記は?」クイズとなっている

だが、その一方で

キロポストはきれいに張り直されていた。大きなお世話かもしれないが、キロポストをチェックするのは鉄オタぐらい。そもそも数字の意味を知っている人の方が少ないのでは? 駅名標の復旧を希望したい

簡易駅舎も周辺の知名度は高い

駅舎は内房線でもよく見かけた簡易スタイル。かなり以前に無人化され、国鉄時代には貨車利用の駅舎となっていたようだが、火災に遭って現在の姿となった

ただし駅の歴史は古く1903年(明治36)の開業。1899年に大原まで敷設していた房総鉄道が長者町~大原に設置した。当初は貨物駅だったが、間もなく旅客駅となった。そのためか長者町までは、わずか1・6キロしかない。ちなみにホームの棒状化が進む内房線とは対照的に外房線の駅で単式ホームなのは当駅と行川アイランドだけである。ホームへは駅舎から、そのまま入る

それでもお手洗いはしっかり設置されている。冬場のローカル線旅では大変重要である

貨物駅としてスタートした面影は駅にはほとんどないが、このあたりで国道128号は駅へと接近している。平日正午の時間帯でも、かなりの交通量だった

棒状ホームにボロボロの駅名標と、ローカル感が強すぎる駅ではあるが、当駅周辺は知名度が高い。駅名は明治初期までの三門村に基づくが(駅舎と逆側は今も岬町三門)、海の方へ向けて歩くと日在(ひあり)海岸へとたどり着く

日在海岸は森鴎外らの文化人が別荘を建てた場所で、映画日活の保養所である「三門日活荘」があった。また房総鉄道生みの親である大野丈助の豪邸もあった。なお現在の日在海岸はウミガメ保護の観点で海水浴などのレジャーは禁止されている

駅へと戻る。特急「わかしお」があっという間にホームを過ぎ去っていった

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