2024年 12月 の投稿一覧

10年以上後のリニア駅を訪問して飯田線を南下~その2 「善光寺駅」は山梨県にあり

元善光寺は多くの参拝客がいた

※訪問は2024年10月26日

今も見られる風景

元善光寺駅に到着。現在どんどん姿を消しつつある車掌さんが駅のホームで集改札にあたるシーン。JR東海ではIC乗車区間以外ではワンマン運転でない限り、まだまだこのような姿が多く見られる。特に飯田線は駅の数が多く、出発した途端に次の駅に到着という場面もあって車掌さんは大変そうだ

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大正期からの駅舎

善光寺の駅舎。木造駅舎が健在だが、JR移管後に取り付けられたであろう駅名板もかなりおつかれのようだ。JRになって37年という時の流れを感じさせる

無人駅で窓口もふさがれているが1日の利用者数は2022年のデータでは369人

財産票は駅舎が開業時からのものであることを示している

当駅は1923年(大正12)の開業。飯田線の原型は3線の私鉄だったことについては後に触れていくことになるが、当時敷設にあたった伊那電気鉄道が辰野から南下していき当駅までたどり着いた。それが3月のことで8月には飯田駅まで延伸されたので半年にも満たない終着駅だった

やがて戦時中の1943年(昭和18)には戦時買収によって国有化されるが、その際、駅名を「座光寺」に変えている。国鉄内に「善光寺駅」が先にあったため、変更されたのかもしれない。ただこの善光寺駅は有名な長野市内の善光寺の最寄りではなく、山梨県甲府市に今もある。身延線の駅で甲府から2駅目。甲斐善光寺の最寄り。善光寺は日本各地に数え切れないほどあるので、各地に「善光寺駅」があっても不思議ではないが、今も営業している「善光寺駅」は4駅。日豊本線に「豊前善光寺」(大分県)があり、そしてもうひとつが長野電鉄の「善光寺下」。こちらが最も有名な善光寺の最寄り。ただし大正期の開業以来、ずっと駅名は善光寺下である

元善光寺に参拝

リニアの駅予定地は線路を挟んで逆側となるが、せっかく来たのだから元善光寺に参拝しよう

駅前に案内があるので分かりやすい。道も広くて迷うコースではない

グーグル地図では徒歩10分となっているが、徒歩の場合は山門の階段から昇っていけるのでそんなにはかからない

どちらも行先が「元善光寺」となっている途中の標識がユニークだった。文字だけにすると、まぁこうなる

山門に到着。写真だとはるかかなたにあるように見えるが、実際はそうでもない。階段が苦手な方はスロープでも上り下りができる

本堂に到着。駅から歩く人は見かけなかったが、土曜日とあってかなり人がいる。マイカー訪問が主体なのかもしれない

解説を読んで善光寺のルーツが大阪にあることを知る

また先述したように、駅は一時「座光寺」を名乗っていたことがあり、現在も周辺の住所は「飯田市座光寺」だが、お寺が座光寺と呼ばれるゆえんについても記されていて、いろいろ勉強になった

両方をお参りするべき、ということである

珍しく観光などをしてしまったが、こちらは駅を知る上でも大事なことだったので来た甲斐は大いにあった。いよいよリニア駅の予定地へと向かおう

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10年以上後のリニア駅を訪問して飯田線を南下~その1 元善光寺はどんなところ?

元善光寺駅の駅名標

※訪問は2024年10月26日

思い出す2年前のグルグル回り

こちらの続きとなります

塩尻から岡谷へ。10分ほどで到着する

ちょっとだけ懐かしい。というのは

ちょうど2年前の10月にも、ここにやってきたから。フラリと立ち寄ったら、本当に沼にはまってしまった。新幹線も乗り放題のきっぷを手に一体、何を思ってこのような行動になったのか、理由が今も思い出せない。なんとなく、から急に点火したいつもの行動だろうけれど

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辰野をまたぎ飯田線へ

2年前と同じく切り欠きホーム0番線乗り場へ。当駅始発の飯田線は原則的にはここから出る。前回はJR東日本区間のフリーきっぷだったので、乗車は中央本線旧線の辰野までだったが、今回はJR東海の飯田線が目的なので辰野から先まで向かう。岡谷~辰野はJR東日本の中央本線区間だが、実際は飯田線の一部のような運用となっているため、この区間を走る電車はJR東海の車両が多い

今回は別会社をまたげるフリーきっぷの季節ではなかったため、乗車券を購入

芦屋から東海道本線に乗車し、新大阪から新幹線に乗って名古屋まで。中央本線を北上して塩尻から岡谷を経由して飯田へと向かう。JR西日本からスタートしてJR東海→JR東日本そして再びJR東海という経路。このコースのきっぷは初めて購入したが、経由の岡谷を入れるのではなく「川岸」を入れることで飯田線の文字はない。ちょっと感心。川岸というのは、沼にはまる前から気になっていた岡谷~辰野にある唯一の駅で

これはいろいろな意味で盛り上がった。JR東日本の駅にもかかわらず、やってくる列車はほとんどがJR東海の車両ばかり。大正期の開業以来の駅舎も素晴らしかった。そして訪問直後に駅舎の改築が発表され、簡素駅舎となった、という悲しい結末もあった

リニア駅を訪ねてみよう

今回の目的は「リニア中央新幹線の駅予定地を見に行こう」である。この景色が、その後にこうなった、という移ろいは、ある意味貴重。開業までは10年以上かかりそうで、かなり時間があるが、私は以前、後に北海道新幹線の新函館北斗駅となった渡島大野駅に2年続けて行ったことがある。とにかく今のうちに行ってみよう

ただしどこに設置されるのかぐらいは予習して旅立たなければならない。調べてみると既存の駅に併設、または駅名変更したり、既存の線路上に設置されるのではなく単独の新駅らしい。リニア新幹線の駅予定地としては、最初から飯田が挙がっていたが、飯田駅に併設ではなく、最も近い駅は元善光寺らしい

こちらも興味のあるところだ。長野市にある善光寺については誰もが知っているし、私も行ったことがあるが、同じ県内の元善光寺については知識はあるものの、訪れたことはない。ならば元善光寺から飯田で宿泊して、その後はトコトコ飯田線を南下、豊橋まで行ってみよう

ということで岡谷から元善光寺へ勇躍向かったのだが、12時29分岡谷発の列車に乗り込み、到着は14時41分と、なんと2時間超。この間の距離は76キロで、すぐご近所というわけではないが、とにかく駅数が多い。さすが元私鉄だけある、と感心するよりグッタリしてしまった。いつも言っていることだが、私は同じ乗り物に1時間以上続けて乗っているとイヤになってくる

中央本線である岡谷~辰野は9・5キロあって、その間にあるのは川岸だけだが、辰野から元善光寺の66・4キロは31駅目。駅間距離が1キロそこそこの区間がかなり出てくる

ちなみに全く同じ区間を車で走ると中央道経由で半分の時間で着いてしまう

最終的に飯田には16時ごろに着かなければならないので、途中駅での下車は断念(この区間の飯田線は、おおよそ1時間に1本の運行)

とにかくヤレヤレの到着である

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