2年がかりの呉線全駅訪問~番外編・仁方駅と来れば堀江駅も紹介

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堀江駅の駅前に残るかつてのきっぷ委託販売を行っていた商店

※訪問は2020年9月20日

松山から3駅目の貨車駅

前記事で呉線の仁方駅の訪問を振り返ったが、仁堀連絡船という意味で、番外編として連絡船の片側の駅である堀江も紹介することにする

堀江は松山から3駅目の予讃線の駅。見ての通り、北海道以外ではなかなかお目にかかれない貨車改造駅

2面2線。松山に近いため、昼間は1時間に1本の列車があり、朝夕は本数も増える

松山から順番に三津浜、伊予和気そして当駅だが、海には最も近い。松山の港といえば伊予鉄道の三津駅だが、三津浜は三津駅からは、やや離れている内陸部にある上、「連絡線」の意味では三津の港は鉄道駅としては、すでに満員御礼だった。国鉄としては堀江駅をドラフト指名したのだろう

開業は仁方駅より少し早い1927年(昭和2)。高松から徐々に延伸されてきた線路の伊予北条~松山が開業した際、堀江駅も誕生した。つまり松山駅と同じ誕生日である。当時は堀江村(1940年に松山市に編入)

なかなか見とれてしまう貨車駅だが、元々この姿だったわけではない。連絡船があったころは、もっと立派な駅舎があった。1982年(昭和57)に連絡線が廃止された2年後に現在の姿となった。貴重な貨物駅は思わぬおまけだったのだ

駅前の商店が簡易委託としてきっぷの販売をしていたが、今は行っていない。「JRキップ」の文字があり、連絡船は国鉄時代に廃止されている。10年ほど前までは委託販売が行われていたようだ

駅からはほぼ一本道

駅から連絡船乗り場までは、ほぼ一本道だった。駅前の広い通りを行くとすぐ分かる。周辺は住宅街

振り返るとこんな感じ。駅前の規模も大きい

真っ直ぐ行って突き当たりを左に折れるとすぐにかつての連絡船乗り場に到着する。徒歩5分。仁方駅から港までよりは、かなり近い

道中、黒ニャンコと目が合ったので、写真を撮っておいた

連絡船だけでなかった堀江港

かつての堀江港は「海の駅うみてらす」となっている。ただ堀江港については、呉へと向かう船は国鉄の仁堀連絡船だけではなく、同じ呉線でも安芸阿賀駅近くの阿賀港とを結んだ「呉・松山フェリー」が仁堀連絡船の後を追うように1964年に就航を開始。便数も多く(最盛期は1日18往復もあった)所要時間も短い航路にすっかり客を奪われてしまい、国鉄の連絡船は航路としての役割を譲ることとなった

ただし、しまなみ海道の開通と、その後のETC割引の影響もあって同航路も2009年に姿を消す。訪問時は朝の8時台で、海の駅近くでは多くの人が釣り糸を垂らしていた

駅に戻る。貨車駅となった駅舎はもちろん無人駅。ちなみにコロナ禍ではあるが、2021年の1日の乗降者数は仁方駅が856人、堀江駅が300人となっている

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