豊肥本線のスイッチバック、特急列車を堪能

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九州横断特急はあそぼーい車両で運行されていた

※訪問は2023年6月29、30日(動画あり)

たまには乗り鉄なども

当日は長崎から在来線の駅も回りつつ、熊本を目指す予定で熊本到着後は三角線の渋い駅を回る予定だったが、折りからの悪天候で新幹線各駅訪問を優先。熊本には午前中に着いてしまった。天気予報は明日が今日以上に悪い。せっかく早めに着いたのだから、明日に訪問予定だった豊肥本線各駅とスイッチバックを本日中に堪能することに予定変更

ということで早速指定券を発券してもらう。駅弁を買い込んで在来線に乗るなんて久しぶりだ。たまには乗り鉄としよう

すでにホームで待っていたのは「九州横断特急」の車両で運行される「あそ」。九州横断特急とは、なかなか言い得て妙な名前で熊本~大分の豊肥本線148キロを縦断。日豊本線の別府まで乗り入れるが、阿蘇山のカルデラの中を通り、熊本と大分の県境をまたいで完走する列車は特急の2往復のみ。それとは別に熊本から宮地止まりの特急「あそ」が運行されている(週末は熊本~宮地の「かわせみやませみ」が加わる)

ロゴがなかなか素敵

私が社会人になった時に誕生したらしい

簡易駅舎の特急停車駅

特急は立野からのスイッチバックを経て赤水に到着。私は豊肥本線は実は初乗車。往路はキョロキョロするだけだったので熊本に戻る時にあらためて堪能することにして、まずは赤水駅の様子から

週末だけのかわせみやませみ以外の全列車が停車する駅とは思えない簡易駅舎。少し前まで1918年(大正7)の開業以来の木造駅舎が残っていたが、2016年4月の熊本地震で被災。現在の形となった

それでも「阿蘇カルデラ横断鉄道」のアピール板があり、駅舎側からホームを見ると

まるで山中の下灘駅(愛媛県)。好天なら、きっと絶景だったのだろう

スイッチバックを堪能

立野から大分方面を目指す列車は、坂を登るため、まず赤水とは逆方向に向かいスイッチバックで赤水を目指す。駅間距離は線路にして約8キロだが、スイッチバックの際の手間で1区間15分ほどを要する

立野方面への普通列車がやって来た。この区間は普通だけで1日13往復もの運行があるのが特徴(午前中に3時間普通が運行されない時間はある)。通学の高校生も乗っている。阿蘇山中のスイッチバックというと秘境感を想像する方も多いかもしれないが、ちょっと違う

ただし動画で分かる通り、当日は強風で駅名標の鉄板がミシミシ音を立てて揺れるような状況。私の滞在時に雨が落ちてこなかったのが幸運だった

赤水を出ると立野駅付近まで来て分岐が見える。左側が立野方面だが列車はそのまま直進

やがて停車する。列車の車種ごとに停止位置が決められている

ワンマン運転なので、運転士が2両編成の車内を「横断」。準備が整うと立野に向けて出発する

立野駅の駅名標。私がいちいち説明する必要がないほど、すべてのデータが入っている

こちらも分かりやすすぎる解説だった

幸運に恵まれあそぼーい乗車

この後、雨が酷くなったら止める予定で豊肥本線の熊本近郊の各駅を訪問。そして翌日、あらためて大分へと向かう。この日の夕方までに佐伯にたどり着いて今回の旅の柱のひとつだった「人名シリーズ訪問」を行う予定だ

早朝から前日訪問できなかった熊本近郊の駅を回っているうちは良かったが山中に入ると猛烈な雨

赤水でドアが開いた際に写真を撮ったが、土砂降りとはまさにこのことで傘を持っていても屋根のない所では1分も立っていられないレベル

列車後部のかぶりつきで撮ると、ガラス越しにこんな感じ。どちらかというと、よくぞ動いてくれたと感謝のレベル(翌日は運休していた)。前日に訪問しておいてよかった

宮地駅では小雨模様

運行の重要駅で

かつては機関区もあった運行の要衝で転車台も残る。この転車台は「SLあそBOY」にも利用されていたので20年近く前まで現役で使用されていた

ここから先の県境越えは普通の運行は1日5本という閑散区間なので、九州横断特急で大分を目指す。すると駅員さんに「今日は、あそぼーい!車両です」と告げられた

これは超ラッキー。九州横断特急は午前と午後の2往復だが、土日祝の午前1本は同ダイヤの「あそぼーい!」となる。運用の関係で平日にあそぼーい車両が使用されたようだ

もちろん初めて目にするし初めて乗車する

九州横断特急とあそぼーい!の違いは後者が全車指定席であること。だからこんな時以外は自由席のボードがはめられることはない

写真を掲載するとキリがないが、いろいろ「遊べる」車内である

佐伯には予定時刻に到着できた。前日の長崎から降雨前線を逃れるような道程だったが、もちろん事前の旅程は雨を見込んでのものではない。スイッチバックを前日のうちに堪能できたことも含め、ある意味幸運が続いたと言えるだろう

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