悲運の岩徳線を行くその5~オレンジ色のガードレール

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欽明路駅の駅名標

2022年10月3日11時

季節外れの猛暑の中

周防高森と玖珂の間をあえて時間のかかるバス利用としたのは、一応理由があります。次の玖珂~欽明路は徒歩と決めていたからです。駅間は線路で1・9キロしかなく地図を見ると線路沿いに道路がある。架線という目印のない非電化区間の駅間徒歩では線路を見失わないというのが重要で、過去にも高山本線の速星~越中鵜坂や参宮線の池の浦シーサイド~松下などの例を記事にしてきました

グーグル地図では、このような行程が示されましたが地図を見て分かるように線路の北側を歩かなくても南側の線路沿いにもちゃんと道がある。28分もかからないと思います。幸い(?)なことに、列車の時間まで、あと1時間以上ある。少々おかしな目に遭っても大丈夫でしょう

早速歩き始める。黄色いガードレールを見ると「山口県に来たなぁ」と思う。山口県では1963年に山口国体が開催された際、県の特産品である夏みかんにちなんで県道のガードレールを全面的に塗装したそうです。ですから黄色ではなく「みかん色」「オレンジ色」が正解。全国でもオレンジ色のガードレールがあるのは山口県だけとか

どんどん歩く。農地では稲刈りが終わったばかりでしょうか。ただそんな季節だというのに今日は暑い。10月とは思えない気候です。ちなみにこの翌日から急に涼しくなりました

線路を渡る時は慎重に。欽明路は1面の単式ホーム。ホームと逆側にたどり着くと大変なことになります

先生に勝った

すると踏切を渡ったところで何やら分岐点

なんだこれは? 先の地図にあるように先生の指示は左側の県道。しかし真っ直ぐ線路沿いに行けるのでは? 注意書きの主語が岩国市ではなく玖珂町となっていることから、十数年以上前に立てられた看板のようですが、ちょっと逡巡した後に「行っちゃえ!」。歩行者と自転車以外は通れないので先生も認識していないのだろうと勝手な判断

急に行き止まりがやって来る恐怖におびえながら進んでいくと

何やら見えてきた

これは駅の入口。誰もいない所で思わずガッツポーズ。暑さの中、少しでも徒歩を少なくすることができて良かったです

岩徳線で最も若い駅

欽明路駅です。1990年の開設で岩徳線では最も新しい。JRになってから設置された唯一の駅でもあります

単式ホームに駅舎というか待合室があるだけの簡易な構造。若い駅ですが待合室も新しく建て直されたもののようです

ストレートな線路上に設置されています。向こうに見えるのが山陽自動車道。その向こうには岩徳線が山陽本線から「降格した」原因ともなった3キロ以上にも及ぶ欽明路トンネルが待っていて、岩国側の隣駅である柱野までは6・7キロと岩徳線で最も駅間の長い区間。駅の所在地は欽明路ではありませんが、トンネルだけでなく県道にも欽明路道路という愛称が付けられるなど、地元では親しみのある名前のようです

周辺は新しい住宅街となっていて請願ながら駅の設置も納得。ポストから郵便が回収されていきました

ホームには付近の案内

塔ヶ森というのは当駅を最寄りとする山で展望公園があります

注意です!

その一方でこんな注意書きも

なかなかリアル。付近探索の足が止まってしまいました

さて私が乗車するのは12時6分発の岩国行きですが、その前に11時49分の徳山行きもやってきます。こちらは歩いてきた玖珂に向かう列車で、これには乗車しません。こういう本数の少ない路線で目の前の列車に乗車せず見送るというのは駅巡りとしては問題なのですが、その反省は後回しにするとして、この列車からも数人の降車があり、そのうちのご婦人一人はスタスタとマムシ注意の方に歩いて行きました

岩国行きのタラコが到着。久しぶりに列車に乗ります

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