砺波駅の駅名標

※訪問は2023年9月10日

127年で2度の建て替え

この日、最後の訪問となる砺波で下車

沿線では高岡そして新幹線の接続駅である新高岡を除くと最も利用者の多い駅である。2022年度の1日平均は1866人。コロナ禍前よりもそれほど減っていない

橋上駅舎を持つ。開業は1897年(明治30)5月で、これは福野駅、戸出駅と同じだが、戦後に国鉄コンクリート駅舎になり、1998年(平成10)に現在のものへと2度の改築が行われている。これは富山県内で最初の橋上駅舎だった。また城端線では高岡を除くと唯一の橋上駅舎でもある。127年にわたり、同じ姿の福野、戸出とは真逆の歴史を持つが、これは利用者の多さからのものだろう

みどりの窓口あり。「もちろん」と付けたいところだが、当駅レベルでも近い将来の無人化が決まっている

鉄道のみならず道路交通の中心部

駅の周辺一帯には砺波平野の中心部である砺波の街が広がる。駅は鉄道のみならず、地域の交通の中心にもなっていて地域の路線バスのみならず、白川郷を経由して高山に至る路線のほか、東京、大阪への長距離路線バスも当駅から出ている。また北陸自動車道と東海北陸自動車道の結点でもある

また砺波といえば

道路に描かれているようにチューリップがあまりにも有名

チューリップ公園は駅からも十分に徒歩圏となっている

変わったの駅舎だけではなく

さて駅前の案内標を見るとチューリップ公園ともうひとつ、出町子供歌舞伎曳山会館の文字がある

子供歌舞伎は当地で200年以上演じられているものだが、「出町」とは現在の砺波市の中心部をなした自治体。戦後の1952年(昭和27)に周辺の自治体と合併して砺波町が誕生。「となみ」の自治体はそれまでなく、出町の所在は礪波郡出町。砺波町が発足して東礪波郡砺波町となった。郡の名前は旧字で町名は新字体を使用。砺波町はすぐ砺波市となったが、東礪波郡、西礪波郡の名は平成の大合併まで続いた

自治体名の変更により、駅名も変わった。駅の開業時は自治体名にちなんで出町駅だったが、1954年に砺波町が砺波市となったタイミングで砺波駅へと改称されている。自治体名が変わっても駅名はそのまま、という例は案外多いが、こちらはすんなり移行されたようだ

ということで昨夏の青春18きっぷはここまで。未訪問駅を2つだけ残しての撤退となったが、いずれにせよ秋の乗り放題パスを使用して、10月にまた高山本線に来なければならない。また氷見線にもいくつかの未回収駅があり、そちらを合わせると今日だけでは終われない。城端線の未回収駅のひとつは、じっくり味わいたい駅でもあり、また城端線もゆっくりと再訪したい。1カ月半後の再訪で出直すことにしよう

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