※訪問は2024年10月10日
宿まで徒歩の大後悔
白馬八方バスターミナルから宿までは歩いてみることにする
ホテルは「パイプのけむり」さん。グーグル地図を開けると徒歩20分で、まだ時間も早いしのんびり歩くのも悪くない、と最初は思ったのだが肝心なものを見落としていたことに途中で気付いて後悔することになる
高低差60メートルに気付かず

歩き始めるとホテルや旅館、飲食店が集まっている。今は10月だがスキーの季節になると景色だけでなく人の数も変わるのだろう。途中の案内板で白馬が民宿発祥の地であることを教えられる

スキーコースへのアクセスも考慮するように道路と宿泊施設があることが分かるが、スキーとは無縁だった時代からのものもある。こちらにも諏訪神社があるのだな、と思いながら歩く。白馬駅の標高は697メートル。このあたりは駅より50メートルほど高くなっているが、時間は15時で歩いていると寒さは感じない
と、このあたりから突然急峻な坂道となる

掲載した地図はPCで開けたもので、そちらには分かりやすくバスターミナルとホテルの高低差が60メートルと表示されているが、スマホで開けると目に入るのは距離と時間である
積雪の冬場は車通行の制限もかかるという坂を歩いてきたことに後悔したが、ここまで来るともう遅い。肌寒い気候ながら汗だくでホテルに到着。徒歩で来たことを告げると驚かれたが、とにかく無事にたどり着けた。朝夕バイキングで、この後は外に出る必要はないため風呂に入ってのんびりするした
国鉄区間は閑散路線
大糸線のイメージは福塩線(広島県)に似ている。大糸線は松本~信濃大町を私鉄が敷設した残る区間を国鉄が引き継いだ。福塩線は福山~府中までを私鉄が敷設して府中~塩町は国鉄が建設した。ともに私鉄部分は早くから電化されていた。福塩線については国鉄部分は非電化で、大糸線は信濃大町から南小谷までを国鉄が電化しているが、残る部分は非電化。そしてともに共通するのは国鉄部分は、今は閑散路線ということだ
安曇野、大町、白馬という全国的にも有名な観光地やレジャー拠点を持つ大糸線は、福塩線ほど運行頻度が減るわけではないが、それでも国鉄路線は本数が少ない。これはともに私鉄区間が松本、福山という都市部への通勤通学圏に入っているからだ
JR西日本管轄の非電化部分ばかりが存続について何かとクローズアップされる大糸線だが、信濃大町を境に乗客はグンと減る。さらに白馬から北の3駅(信濃森上、白馬大池、千国)については、ほぼ私の貸切状態だった。レジャー季節の端境期だった側面はあるが、地元住民の利用はあまり感じられなかった
大糸線増便バスにいては春から週末運行と変わったようだが、南小谷~白馬についてはすでに昨年12月からの冬季ダイヤで途中の各駅はすべて通過し、八方バスターミナルのみの停車となっていて、今春からは八方バスターミナルや栂池高原など観光地を回るコースに変わっている。閑散駅というのは鉄オタ的には心躍るものだが、それは線路や駅が現役だからこそであって、なくなってしまっては意味がない
また来ます

ホテルでは夕食、朝食をとり翌朝は8時1分発の南小谷行きに乗車。さすがに駅まではタクシーである。「朝は混むので前日に予約した方がいいですよ」とのホテルのアドバイスで前日のうちに7時半にタクシーを呼んでもらったら、駅まで10分とかからず到着

鉄道ファンに限らず全国的な知名度を誇る白馬駅だが、実は1日の利用者数は500~600人でしかない。国防路線からスタートして観光レジャー型に変化した大糸線。道路事情の向上によるマイカー利用の増加や、北陸新幹線の開業からは、沿線の観光地やスキー場へは長野からのバスという強力なライバルが出現している。ただ雪の3月からスタートした各駅訪問では山々だけでなく仁科三湖の車窓も素晴らしかった。沿線には温泉もある
この後はこちら
全駅訪問と言いながら1駅取りこぼしてしまったが、松本から近いため、それほど苦になる場所ではない。むしろもう一度路線内を行けることが幸運だともいえる。おそらく秋になるだろうが、その日を楽しみにしよう


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