※訪問は2023年5月20日
伊勢鉄道で最も新しい駅
德田駅で下車。三セク移管から4年を経て1991年に開業した伊勢鉄道で最も若い駅
鈴鹿サーキット稲生からだと右手に鈴鹿サーキットを見ていると間もなく到着する
ホームを降りると
両側に田んぼが広がる。訪問時は初夏だったので、日々移り変わる景色を実感できるのだろう
構造は
三セク転換後に誕生した伊勢上野駅と同様、スロープを昇ってホームにたどり着く形
伊勢鉄道はこの2年後に河原田~中瀬古が複線化された。当駅もその前に誕生していて、この構造は他駅でも見られるが、逆側のホームへは構内ではなく、高架線の下の道路をくぐって向かう
そして周囲は
繰り返しになるが、田園風景が広がる。そして私の筆が弱く、日々利用されている方には誠に申し訳ないが、ここまでで語ることが尽きてしまった。次の河芸駅に向かうことにする
旧河芸町の名を冠する
河芸駅。河芸といえば、平成の大合併まで独立の自治体だった河芸町である。2006年から津市となった。町内には近鉄名古屋線を含め、いくつかの駅があるが町名を名乗るのは1973年の国鉄伊勢線開業と同時に誕生した当駅のみ。もっともこれには理由があって近鉄の千里、豊津上野の2駅は戦前からのもので、河芸町の発足は戦後。しばらく町名を名乗る駅がなかったところに誕生したのが当駅
跨線橋から。一見すると片側にしかホームがなく、片方は通過線なのか?と思いかねないが
ホームは千鳥状に配されている。古い路線ではよく見かける構造だが、複線化が1993年と近年であることを考えると珍しい
そして写真で分かる通り、当駅は複線区間の中にあるすれ違い可能駅という貴重な存在。伊勢鉄道は中瀬古~津間は単線のまま(複線の用地は確保されている)で途中の3駅のうち2駅(伊勢上野、東一身田)は単式ホームだが、さすが河芸町の名を冠するだけあって交換可能駅。国鉄時代からすでに考慮されていたという。駅前にはロータリーがある。かなり期待されての「デビュー」だったのだ
駅の東側は農地が広がるが西側はビッチリ新興住宅街
旧河芸町役場(津市役所河芸庁舎)の最寄りであるが、近鉄の豊津上野駅からも近い
そして駅はといえば
駅舎に見えるが、ちょっと大きめの待合所。やや寂しい
駅前には河芸町のガイドマップがあった。立体的に描かれていて、なかなか立派なものだが、よく見ると役場は「河芸町役場」のままで位置も現在のものとは異なる。どうも津市となる前からのもののようだ。港を有していたこともあり、歴史的、地理的にも近鉄が有利となっていて商業施設を中心に考えると近鉄の2駅(利用者で圧倒しているのは千里駅)がともに町の中心となっている
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