2025年 6月 の投稿一覧

2028年春の廃線が発表された弘南鉄道大鰐線を雪中行軍~れんが倉庫車で出発

※訪問は2025年3月10日

まずはフリーパスを入手

中央弘前駅での改札が始まっていざ出発だが、その前に弘南鉄道のフリーきっぷを入手しておいた

青森空港到着後、バスに乗る前に入手していた「大黒様きっぷ」

詳しくは弘南鉄道HPを参照していただきたいが、まずはアプリをダウンロード。その後に購入する。先日伝えたQRコード乗車券の購入と手順は同じだが、当然ながら弘南鉄道にQRコードの改札口はないので、下車時に運転士さんに提示すればOK。弘南鉄道の大鰐線、弘南線の両者共通で使用できる。大人1000円、子ども500円。前記事で掲載した駅の自動券売機でも紙の大黒様きっぷが買えるが、残念ながらどこの駅にも設置されているわけではないので、(機会は少ないかもしれないが)途中駅から乗車する場合も、こちらのモバイル版が便利だ。ただし収集など紙のきっぷにこだわる方は値段は同じなので券売機で買い求めていただきたい。ただし大鰐線では中央弘前、大鰐の2駅しか券売機の設置がないので注意が必要

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待ち構えていた車両は

大きなこけしのオブジェに迎えられてホームを進む。中央弘前駅は頭端式構造で1面1線。

待ち構えていた電車を見ると何やら頭の部分がレンガ造りのようになっている。ヘッドマークには「HIROSAKI RENGA STORY」の文字

これは「HIROSAKI RENGA STORY装飾列車」と名付けられた弘前れんが倉庫美術館とコラボしたラッピング電車。100年以上の歴史を持つ倉庫が美術館として再生されたもので、中央弘前駅の通り抜けが近道となっている

中央弘前駅の駅舎内には近道となる自由通路があり、入口も美術館のれんがをイメージしたアーチが設けられている

こちらはその通路。通路を通れば目の前にある

弘南鉄道では東急から譲渡された車両を利用しているが、車両番号は東急時代そのままになっているようだ

ラッピング車は2022年秋から運行していてHPで時刻表を確認することができる

こちらは車内のゆか部分

電光の案内表示があるが、現在当駅からの列車はすべて大鰐行き。以前は快速運転もあったようだが現在はすべて各駅停車なので、こちらは事実上の固定。廃線までに他の表示が出ることはあるのだろうか

改札が出発の5分前なのでホームでウロウロしている時間はあまりない。ちょっと慌ただしくはなったが、ようやく出発。大鰐線の駅数は起点、終点を含め14。できる限りの駅を訪問するつもりだ

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2028年春の廃線が発表された弘南鉄道大鰐線を雪中行軍~見どころが多すぎる市内中心部の駅

※訪問は2025年3月10日

凜々しい文字

中央弘前駅である

凜々しい駅名板の文字のお出迎え

周辺案内図。もっと分かりやすく撮れよ、とおしかりを受けそうだが、雪が積んであってスペースと足下を確保できなかったからだ。それでは駅舎に入ってみよう

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興味津々の駅舎内

いきなりレトロな改札口が待ち受けている。大鰐線は大鰐駅と当駅以外はすべて無人。駅の規模も含めて考えると「駅らしさ」があるのは、当駅のみ

中央弘前駅は1952年(昭和27)の開業。弘前電気鉄道によって大鰐~中央弘前の13・9キロが開業した際、終点駅として設置された。起点が中央弘前ではなく大鰐になっているのは延伸計画があったからで、すでに敷設免許もとっていた。この先、五能線の板柳駅まで延伸する予定で、中央弘前駅はあくまでも仮駅の扱い。現在の頭端構造も駅舎もやがては姿を消すことになっていたが、予算不足などにより断念。駅はそのままの形で残ることになった

「出札所」が、なかなかイケている。改札では手荷物の一時預かりが行われている。危険品の注意書きについては全国の古い駅舎の定番

手荷物預かりの案内板もある。「手小荷物扱所」「携帯品預所」の文字が新鮮である。「携帯」といえば、ここ20年以上で「電話」のことを指すようになったが、この文字が張られたころはもちろん、そのような意味はなかっただろう。世の中は物心ついた時から携帯電話があった世代と、そうではない世代に分かれると思うが、もちろん私は圧倒的な後者で、携帯電話が身近なものとして出回り始めたのは30代も半ばのころ。20代のころはドラえもんしか持っていない「あれば便利だけど、そんなものあるはずもない」品物だった。今にして思うと「携帯」という言葉は日常的にあまり使わない言葉だった。なぜか、そんなことを思い出させてくれた文字だった

写真だけで十分な駅舎内

話を戻そう。案内板の下には「乗車券のお求め方」の説明文がある

運賃表を見てお金を入れる→ランプがついたら行先ボタンを押す→きっぷとおつりは下の取り出し口で受け取る

と案内されているが、券売機の使い方を分からない人が今の世の中にどれだけいるのかという超クラシックなもの

券売機は真新しいもので、説明文が掲げられたころのものとは明らかに異なるのだろうが、券売機が設置されたのはいつのころなのだろうかと考えてしまった

天井部分にズラリと並ぶ絵画。一方で、少し下に目をやるとベンチ椅子の背もたれには、しっかり塾の広告がある

と思うと路線情報はしっかりデジタル化されていたりするコントラストも楽しめる。もう駄文の説明などは不要で写真を並べるだけで十分だ

こちらが時刻表。きっちり1時間に1本の運行。始発はゆっくりで終電は早いが、廃線が決まった路線の本数としては多い。駅に到着したのは11時で30分の待ち時間は駅を満喫するのには十分な時間だった

11時25分、出発の5分前になって改札が始まった。初乗車の弘南鉄道の旅の始まりである

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2028年春の廃線が発表された弘南鉄道大鰐線を雪中行軍~一面雪の青森空港から

※訪問は2025年3月10日

上空からも白一色

朝6時台の大阪(伊丹)空港。大阪空港は飛行時間に制限があって朝は7時が解禁時間。そしてこの時間を待っていたかのように全国へ一斉に飛行機が飛び立つ。JALでこれだけあるのだからANAを入れると、もっと凄い便数になるだろう。そしてロビーや保安検査場も人でごった返す

私が乗るのは7時25分の青森行き。3カ月前の話だが、ここからは別世界のように景色が異なっていることを前提に読んでいただきたい

とにかく青森上空からの景色は一面銀世界なのだから

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弘前駅から中心部へのアクセス

私が初めて青森へ行ったのは、まだ昭和のころ。当時はまだジェット機が就航しておらず、搭乗したのはいわゆるYS11。ある意味懐かしさがこみ上げてくるが、リクライニングもない座席で所要時間は3時間。まだ20代前半だったが、当時は新幹線も東京~新大阪が3時間10分の時代で、新幹線に比べるとかなり苦痛だった記憶が鮮明に残る。このあたりは昔の急行列車に今、長時間乗れるのかというのと同じだ。現在の伊丹~青森の所要時間は当時の半分、90分ほどだ

弘前行きのバスまで時間があるので展望コーナーへと行ってみた。これでも足場を確保すべく除雪はしっかり行われているのだろうが、目に入るものは雪また雪である。地元の方にとっては日常光景だろうが、私にとってはもちろん非日常である

バスに乗車し1時間弱で弘前駅に到着

弘前には何度も来ているが、いつも駅の写真を撮って乗り換えるだけで終わってしまう。これから市内の移動となるが、目指すは弘南鉄道大鰐線の中央弘前駅。JRの弘前駅からはやや距離がある

徒歩20分はそこそこ歯ごたえがある。事実上初めての弘前だが、中央弘前という駅名からそのあたりが弘前の街の中心部だということは想像に難くない。周辺にホテルが多数あることからもそれは分かる。つまりJR(国鉄)の駅は街外れという「あるある」パターンだが、その不自由さを補ってくれるのが土手町循環バスである

通勤通学帯を外した10時から18時の間、市内の主要区間を10分間隔で走っている。料金は現金150円でIC130円。観光用に1日乗車券もある。これならば10分ちょっとで中央弘前付近まで行くことができる(弘前駅からき路線バスも出ていて循環バスの時間外はそちらを利用することになるが、今回は利用しなかったので未確認)

中央弘前駅に近い蓬莱橋のバス停に到着した

ただ、ここから自分の経験に基づく反省というかアドバイスになるのだが、弘前駅から中央弘前駅に行く場合はとても便利な循環バスだが、中央弘前駅から弘前駅に行く時にこのバスを利用すると、ちょっと大変な目に遭う。というのも循環バスというからには一方通行で、市内の主要地点を順番に回っていくため、かなりの時間がかかる。弘前駅までは歩いた方が早い。もしくは5分ほど歩くと

中央通り2丁目というバス停に行けるので、ここから乗ると先回りしてさらに前のバスを捕まえることができる。バスにかなりの時間揺られて「あれ?あのマンションはバスに乗車する時に見たぞ」と思ったことで分かった次第

70年以上の歴史に終止符

バス停付近は古くからの街の中心部である風情が漂う

そして今日はるばるやって来たのは、弘南線と大鰐線の2つの路線を持つ弘南鉄道が大鰐線の廃線を発表したからだ。廃線の時期は2028年3月としている。私にはまだまだ乗っていない私鉄や三セクがあるが、弘南鉄道については、部分的にも乗車したことがない。平日キュンパスを利用して東北地方に行くことになったので、こちらはぜひものとしてやって来た次第

停留所から中央弘前駅は至近だが、詳細なアクセスは弘南鉄道HPにも掲載されている

そしてやって来たのは

中央弘前駅。なかなかそそる駅舎である。時刻は11時。写真や映像で見たことはあるが、実物を見るのは初めて。ワクワク感が漂う中、大鰐線の旅のスタートである

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QRコード乗車を2日間してみた(途方に暮れました編)

QRコード乗車券の読み取り機はJRの駅では各1台

ふだん意識していないので

「堺おでかけフリーパス」初めての利用は大阪駅からとなった

まだ朝の6時20分で、さしもの大阪駅も人は少ない。そして初めて気付いたことがあった

「これだけ改札機が並んでいてQRが読み取れるものは1台しかないの?」

大阪駅の中央口にはズラリと自動改札機が並んでいる。数えてはいないが、軽く10機は超えているだろう。その中でQR対応は1機しかない。そんなこと今気付いたのか、と言われるかもしれないが、ふだん利用の予定がないと興味はわかないものである。駅員さんに尋ねてみると、現状では大阪駅の中央改札口には1機しかないが、今回の「おでかけフリーパス」のエリア内の駅には、ほぼ設置があるという。まぁ、1機でもあればいいか、とその時は気にしなかったのだが「1機」のみ、というのが、この後大きな意味合いを持ってくる

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ラッシュ時は通れません

この後、環状線から阪和線の駅へと入っていく。時間もどんどん過ぎていき、朝の通勤通学時間帯のピークに突入。ここで壁に当たる。QRコードに対応する改札機の位置を見てみよう

こんなところや

こんなところ

お気づきだろうか。朝の大阪駅もそうだったが、いずれも駅員さんがいる場所に最も近い場所に設置してある。例外もあるかもしれないが、駅員さんのいるあたりは自然な動線で最も人が通りやすい場所だ。そしてQRコード乗車券対応の改札機は1台しかないので出入札どちらもできる形となっている。つまり向こう側からの人つまりライバルが多いのだ。学校最寄りの駅などは電車が到着すると一斉に降りてくるので、人の波が一段落するまで入場ができない。またQRコード乗車券というのは、スマホの画面を出すまで若干のラグタイムがあるので、改札機から離れたところでQRコードを出してから改札機に向かうのだが、出入りが多いとライバルも多い。平素のラッシュ時は「こちらは混雑しているのであちらの改札機を使おう」となるのだが、こちらは一択である。かなり苦労した

QRコード未対応の駅も

そしてもうひとつ、エリア内にはQRコード乗車券対応の改札機が未設置の駅も存在する。今後順次設置されていくのだろうが、このパターンにも駅員さんのいるいないがあって、駅員さんのいない時間帯に着いてしまうと大変である

かつて「青春18きっぷキラー」と呼ばれたこちらのインターホンのお世話になる必要がある。18きっぷが磁気券になったことで、もうお世話になることはないと思っていたが、QRコード未対応の駅の場合、改札付近に小さなQRコードがある

こちらの駅では赤く丸で囲った右上の部分。それほど大きく目立つように張ってはいないので注意が必要だが、スマホでQRコードを読み取り、画面を表示させた上でインターホンで呼び出し、きっぷを入れるようにスマホの画面を見せると通してくれる…と、書いてしまうと簡単だが、実情はちょっと違う

全くコールに応じてくれません

18きっぷ時代も苦労したが、人員削減でもしたのか、と言いたくなるほど反応がない。2日間で3駅、出入札があるので計6回インターホンを押したが、結構苦労させられた

ここからさらに、もうひとつ問題が発生してQRコードを読み取ろうとしても、わけの分からない文字の羅列が出てきてQRコードが表示されないこともあった。「もう1度」とうながされても同じ。しかも1度インターホン通話を切ると次にいつつながるか分からないので、こちらも「通話は絶対切らないでください」と念押ししてからの行動となる。最後はフリーパスの最初の画面を出して通過となったが、かなりの時間のロスである

そもそも改札近辺にあるQRコード読み取りがあることを知ったのは最初に遭遇した未対応駅で、こちらは駅員さんがいたものの「どうするの?」と尋ねると「ええ~?」となって処方箋が分からず、駅員さんと一緒にキョロキョロしているうちに「ひょっとしてこれ?」となって発見したものだった。もっとも導入間もないと使う方も使われる方も分からないことが多いもので、これはQRコードでの買い物が始まった時と同じで駅員さんを責めるつもりは全くない

私鉄の方が進んでいる?

ただ

こちらは南海の三国ヶ丘駅の様子だが、QRコード対応の改札機は駅員さんの場所から離れたところにあって、しかも入場専用、退場専用と別々になっている

阪急の南茨木駅も駅員さんから離れた場所に2機の設置。駅によっては駅員さんから一番近い場所に1機のみの設置という形式ももちろんあったが、設備投資やサービスという面では私鉄の方が進んでいるというか、利用者目線にあるというのが2日間の感想だ

まだまだ導入開始間もなく主流にはなっていないQRコード乗車だが、各鉄道会社は今後シェアを増やしたいと思っていることだけは間違いない。スマホにトラブルがあった時の対処法や個人情報の取り扱いなど、ハー面でもソフト面でも問題は残っているが、今は各社とも力を入れていて、さまざまなお得なきっぷがリリースされている。将来主流になることも見越して今が「試し時」なのかもしれない

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