※訪問は2021年12月12日、状況が変化している可能性があります
明治期からの跨線橋
熊山駅に到着しました。一見、2面3線構造で貨物列車が待避待ちをしているように見えますが、写真に見える線路は架線が外されていて電車が通ることはありません。たまたま貨物列車が通り過ぎました
かつての貨物ヤードは残っています
とても分かりやすく目立っているものが
跨線橋です。階段入口の「鐵道院」の装飾は、いかにも再現ですが、この跨線橋は
近代化産業遺産に指定されています。解説によると1912年(明治45)に瀬戸駅(当駅から2駅岡山寄り)に設置されたものが、1960年に熊山駅に移設されたもの
明治45年と記されています
今回紹介している区間は明治開業の駅が多いのですが当駅は1930年と昭和5年生まれ。それまではすれ違いのための信号場でした
駅を降りるとすぐに河川
和気から熊山を経てお隣の万富の手前まで山陽本線は吉井川とその支流沿いに敷設されています。和気駅も駅を出るとすぐ川ですが、熊山はさらに川に近く
駅前のロータリーのすぐ向こうは川の堤防で、なかなか駅が設置されなかった理由のひとつと思われます。旧熊山町の中心部は川の向こう側に広がっていますが、そちら側に線路を敷くのは難しかったのでしょう
駅舎は開業当時からのもので、駅前ロータリーへの通路に屋根が取り付けられたため、全景写真は難しい
財産票にも記されています
市役所へは岡山市から
赤磐市はかつての赤磐郡の4自治体が合併して成立したもので、熊山は南端に位置。赤磐市全体を見ると山陽本線は市の南側を通り抜けているため、片上鉄道が廃線となった現在、赤磐市に存在する唯一の鉄道駅となりました。この付近は南北つまり縦長となっている自治体が多い
そして地形上の問題で赤磐市役所の最寄りは岡山市内である2つお隣の瀬戸駅
瀬戸駅から1時間に2本程度とバスが頻発していて所要時間も10分弱と近い
それでも熊山まで来ると岡山までは30分圏内で周辺は岡山のベッドタウンとなっている上、岡山白陵中高の最寄り駅でもあるため、岡山に近い隣の万富駅より利用者ははるかに多くなっています
現在は無人で簡易式のICOCA改札機が設置されているだけですが4年前まではみどりの窓口設置駅でした
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