※訪問は2025年1月15日
18きっぷリターン
新津田沼駅から新京成線に乗車。1日の利用者数(2023年)が5万8399人と新京成線で全24駅中2位の利用がある駅(1位は松戸の8万9715人)とあって自動改札機がズラリと並ぶ
毎年、期間を区切って発売される「サンキュー♥ちばフリーパス」だが、私は初めての利用。当然のようにきっぷを取り出して改札機に投入して通過…のはずがはねられてしまった。しばしぼう然。駅員さんのいる改札へと向かうと「JRの自動改札機は通れますが、それ以外は通れません」
さらにぼう然。確かにJRの企画きっぷなので、言われてみればその通りだが、今日明日とこのパスを利用して訪問するのは私鉄駅が多い。そして計画では自動改札機のない駅はない。12月の青春18きっぷから自動改札機が使用できるようになり、有人改札を目指す手間はなくなったが、まさか首都圏の私鉄駅で「18きっぷリターン」を体感するとは思わなかった
移転を繰り返した新津田沼駅
2階にある改札口へと向かう駅ビルのエスカレーター。私の現在の生活圏にはイトーヨーカドーがないのだが、ここも閉店となったようで文字の跡だけが残っていた
その新津田沼駅だが、戦後の開業にもかかわらず、3度の引っ越しを行っている。開業時の1947年(昭和22)は国鉄(現JR)の津田沼駅に近い場所に設置され、行き止まり構造だったが、やがて京成津田沼駅まで線路を伸ばそうということになり、1953年にひとつ松戸寄りの前原駅から真っ直ぐに線路を敷いた
現在の新京成線は実に不自然な形でカーブして津田沼駅付近を通っている。1953年の敷設では国鉄の駅付近は通らずショートカットのコースとなっていて、印を付けている新津田沼駅の北側に広がるイオンモールのさらに北側あたりに2代目の新津田沼駅が設けられ、初代は線路とともに廃止となった。ただ国鉄の駅から遠くなってしまったことが不評だったようで、1961年に初代の駅と線路が復活して3代目に。しかし行き止まり構造だったため、京成津田沼への線路は維持され、2代目新津田沼駅は藤崎台駅に改名。分岐駅となった前原から新津田沼駅行きと京成津田沼駅の2つの路線ができた
だが今度は「2つの行先があって分かりにくい」との声が出た。そこで1968年に現在の形への敷設が改めて行われ、ショートカットの線路は廃線。一度西へ向かって、また東へ向かうという線形が生まれ、藤崎台という名前の駅はわずか7年で姿を消した。その際、3代目の駅がカーブの妨げになるため、4代目となる現在の場所に落ち着くことになった。1977年に駅ビル形式の橋上駅舎となっている。微妙なJRとの駅間は21年で3度もの引っ越しを行った歴史の積み重ねの結果である
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